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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(EJBコンテナ)


2.11.8 実行環境での設定

EJBコンテナでのタイムアウトのうち,RMI-IIOP通信のタイムアウトは,クライアントプロセスであるJ2EEサーバまたはEJBクライアントアプリケーションで設定できます。

また,Stateful Session Bean,Entity BeanのEJBオブジェクトまたはインスタンス取得待ちのタイムアウトは,J2EEアプリケーションで設定できます。cosminexus.xmlを含まないJ2EEアプリケーションのプロパティを設定または変更する場合に参照してください。

〈この項の構成〉

(1) RMI-IIOP通信のタイムアウトの設定(J2EEサーバおよびEJBクライアントアプリケーションの設定)

設定できるのは,図2-14図2-15のAまたはBです。

プロパティで設定する場合,タイムアウトの設定方法はEnterprise Beanがどこから呼び出されるか(EJBクライアントの形態)によって異なります。設定は,呼び出し元(EJBクライアント側)のJ2EEサーバまたはEJBクライアントアプリケーションのプロパティとして設定します。

(a) EJBクライアントの形態がEnterprise Bean,JSPまたはサーブレットの場合

設定は,クライアント側のEnterprise Bean,JSPまたはサーブレットが動作するJ2EEサーバに設定します。J2EEサーバの設定は,簡易構築定義ファイルで実施します。

簡易構築定義ファイルの論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に次のパラメタを指定してください。

指定するパラメタ

ejbserver.rmi.request.timeout

設定内容

RMI-IIOP通信のクライアントとサーバ間の通信タイムアウト時間を指定します。

簡易構築定義ファイルおよびパラメタについては,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「4.3 簡易構築定義ファイル」を参照してください。

(b) EJBクライアントの形態がEJBクライアントアプリケーションの場合

EJBクライアントアプリケーションに,EJBクライアントアプリケーションの実行時に有効なプロパティとして設定します。

usrconf.properties(Javaアプリケーション用ユーザプロパティファイル)に,次のキーを指定してください。

指定するキー

ejbserver.rmi.request.timeoutキー

設定内容

RMI-IIOP通信のクライアントとサーバ間の通信タイムアウト時間を指定します。

usrconf.propertiesおよびキーについては,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「12.2.2 usrconf.properties(Javaアプリケーション用ユーザプロパティファイル)」を参照してください。

(2) Stateful Session Bean,Entity BeanのEJBオブジェクトまたはインスタンス取得待ちのタイムアウトの定義

Stateful Session Bean,Entity BeanのEJBオブジェクトまたはインスタンス取得待ちのタイムアウトの定義は,実行環境で設定することもできます。J2EEサーバにインポートしたJ2EEアプリケーションに設定します。cosminexus.xmlを含まないJ2EEアプリケーションのプロパティを設定または変更する場合にだけ実行してください。

実行環境でのJ2EEアプリケーションの設定は,サーバ管理コマンドおよび属性ファイルで実施します。リファレンスマッピングの定義には,次の属性ファイルを使用します。

表2‒30 Stateful Session Bean,Entity BeanのEJBオブジェクトまたはインスタンス取得待ちのタイムアウトの定義に使用する属性ファイル

設定対象

属性ファイル

Session Bean

Session Bean属性ファイル

Entity Bean

Entity Bean属性ファイル

属性ファイルで指定するタグは,DDまたはcosminexus.xmlと対応しています。cosminexus.xmlでの定義については,「2.11.6 cosminexus.xmlでの定義」を参照してください。