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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ システム設計ガイド


付録C.1 同時実行数を最適化するためのチューニングパラメタ(推奨手順以外の方法)

ここでは,同時実行数の最適化で使用するチューニングパラメタの設定方法と設定個所についてまとめて示します。

〈この項の構成〉

(1) NIO HTTPサーバ使用時のリクエスト処理スレッド数

NIO HTTPサーバを使用している場合の,リクエスト処理スレッド数のチューニングパラメタの設定方法および設定個所について,次の表に示します。

なお,Webサーバ連携でHTTP Serverを使用している場合のチューニングパラメタについては,マニュアル「HTTP Server」を参照してください。

表C‒1 NIO HTTPサーバ使用時のリクエスト処理スレッド数のチューニングパラメタ(推奨手順以外の方法)

設定項目

設定方法

設定個所

J2EEサーバ起動時に生成するリクエスト処理スレッド数

運用管理ポータル

[通信・スレッド制御に関する設定]画面の「スレッド制御設定」の「最小スレッド数」

ファイル編集

usrconf.propertiesのwebserver.connector.nio_http.min_threadsキー

Webクライアントまたはリバースプロキシとの接続数の上限

運用管理ポータル

[通信・スレッド制御に関する設定]画面の「Webクライアントとの接続設定」の「最大接続数」

ファイル編集

usrconf.propertiesのwebserver.connector.nio_http.max_connectionsキー

Webクライアントまたはリバースプロキシとの接続数の上限を超えた場合に使用されるTCP/IPのListenキュー(バックログ)の最大値

運用管理ポータル

[通信・スレッド制御に関する設定]画面の「Webクライアントとの接続設定」の「TCPリスンキューの長さ」

ファイル編集

usrconf.propertiesのwebserver.connector.nio_http.backlogキー

リクエスト処理スレッドの最大数

運用管理ポータル

[通信・スレッド制御に関する設定]画面の「スレッド制御設定」の「最大スレッド数」

ファイル編集

usrconf.propertiesのwebserver.connector.nio_http.max_threadsキー

(2) Webアプリケーションの同時実行数

URLグループ単位,Webアプリケーション単位,またはWebコンテナ単位に設定します。

(a) URLグループ単位の同時実行数

URLグループ単位の同時実行数のチューニングパラメタの設定方法および設定個所について,次の表に示します。

表C‒2 URLグループ単位の同時実行数のチューニングパラメタ(推奨手順以外の方法)

設定項目

設定方法

設定個所

Webコンテナ単位での最大同時実行スレッド数

運用管理ポータル

[通信・スレッド制御に関する設定]画面の「スレッド制御設定」の「同時実行スレッド数」

ファイル編集

usrconf.propertiesのwebserver.connector.nio_http.max_servlet_execute_threadsキー

デフォルトの実行待ちキューサイズ

運用管理ポータル

[Webコンテナの設定]画面の「Webコンテナの設定」の「実行待ちキューサイズ」

ファイル編集

usrconf.propertiesのwebserver.container.thread_control.queue_sizeキー

次の設定項目については,推奨手順の場合と違いがありません。

  • Webアプリケーション単位での最大同時実行スレッド数

  • Webアプリケーションの占有スレッド数

  • Webアプリケーション単位の実行待ちキューサイズ

  • URLグループ単位の同時実行スレッド数制御の定義名

  • URLグループ単位での最大同時実行スレッド数

  • URLグループ単位の占有スレッド数

  • URLグループ単位の実行待ちキューサイズ

  • URLグループ単位の制御対象となるURLパターン

(b) Webアプリケーション単位の同時実行数

Webアプリケーション単位の同時実行数をチューニングするパラメタの設定方法および設定個所について,次の表に示します。

表C‒3 Webアプリケーション単位の同時実行数のチューニングパラメタ(推奨手順以外の方法)

設定項目

設定方法

設定個所

Webコンテナ単位での最大同時実行スレッド数

運用管理ポータル

[通信・スレッド制御に関する設定]画面の「スレッド制御設定」の「同時実行スレッド数」

ファイル編集

usrconf.propertiesのwebserver.connector.nio_http.max_servlet_execute_threadsキー

デフォルトの実行待ちキューサイズ

運用管理ポータル

[Webコンテナの設定]画面の「Webコンテナの設定」の「実行待ちキューサイズ」

ファイル編集

usrconf.propertiesのwebserver.container.thread_control.queue_sizeキー

次の設定項目については,推奨手順と違いがありません。

  • Webアプリケーション単位での最大同時実行スレッド数

  • Webアプリケーションの占有スレッド数

  • Webアプリケーション単位の実行待ちキューサイズ

(c) Webコンテナ単位の同時実行数

Webコンテナ単位の同時実行数をチューニングするパラメタの設定方法および設定個所について,次の表に示します。

表C‒4 Webコンテナ単位の同時実行数のチューニングパラメタ(推奨手順以外の方法)

設定項目

設定方法

設定個所

Webコンテナ単位での最大同時実行スレッド数

運用管理ポータル

[通信・スレッド制御に関する設定]画面の「スレッド制御設定」の「同時実行スレッド数」

ファイル編集

usrconf.propertiesのwebserver.connector.nio_http.max_servlet_execute_threadsキー

(3) Enterprise Beanの同時実行数

Enterprise Beanの同時実行数は,Enterprise Bean単位に設定します。

Enterprise Beanの同時実行数のチューニングパラメタについては,推奨手順の場合と違いがありません。

(4) CTMで制御する同時実行数

CTMで制御する同時実行数のチューニングパラメタの設定方法および設定個所について,次の表に示します。CTMデーモン,アプリケーション,およびStateless Session Beanに設定する項目があります。

CTMで制御する同時実行数のチューニングパラメタの設定方法および設定個所について,次の表に示します。

表C‒5 CTMで制御する同時実行数のチューニングパラメタ(推奨手順以外の方法)

設定対象

設定項目

設定方法

設定個所

CTMデーモン

CTMが制御するスレッドの最大値およびキューごとのリクエストの登録数

運用管理ポータル

[スケジューリングの設定]画面の「CTMキューの設定」の「スレッド最大値」

ファイル編集

ctmstartコマンドの引数「-CTMDispatchParallelCount」

なお,アプリケーションまたはStateless Session Beanに対する設定項目については,推奨手順の場合と違いがありません。