Hitachi

Cosminexus V11 アプリケーションサーバ システム設計ガイド


7.11.3 明示管理ヒープ機能利用によるメモリサイズの見積もりへの影響

アプリケーションサーバの機能の中には,その機能を使用するかどうかでExplicitヒープ領域のメモリサイズに影響が出るものがあります。機能利用の有無による見積もりへの影響について表に示します。

表7‒5 機能利用の有無による見積もりへの影響

項番

機能

機能利用の有無によるExplicitヒープ領域の違い

見積もりへの影響

1

明示管理ヒープの自動解放機能(-XX:+HitachiExplicitMemoryAutoReclaimオプション)

有効な場合

Explicitヒープ領域の中で「JavaヒープのSurvivor領域のサイズ×2」の領域をJavaVMが使用します。

無効な場合

JavaVMはExplicitヒープ領域を使用しません。

機能が有効な場合の最終的なExplicitヒープ領域の見積もりサイズは,稼働情報から算出した見積もりサイズに「JavaヒープのSurvivor領域のサイズ×2」を加算した値となります。

2

明示管理ヒープ機能の自動配置機能(-XX:+HitachiAutoExplicitMemoryオプション)

有効な場合

Explicitメモリブロックの最小サイズが16キロバイトになります。

無効な場合

Explicitメモリブロックの最小サイズが64キロバイトになります。

また,見積もりには影響しませんが,機能の有効・無効によってExplicitヒープ領域の確保方法が変わります。

有効な場合

プロセス起動時に-XX:HitachiExplicitHeapMaxSizeオプションで指定したサイズのメモリを確保します。

無効な場合

Explicitメモリブロック取得時に,必要なだけのメモリサイズを確保します。

機能の有効・無効によって,稼働情報に出力されるExplicitヒープサイズに関する情報が異なります。