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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ システム設計ガイド


3.4.2 サーブレットとJSPをアクセスポイントに使用する構成(NIO HTTPサーバに直接アクセスする場合)

サーブレットとJSPがアクセスポイントになる,Webベースのシステム構成について説明します。ここでは,NIO HTTPサーバに直接アクセスする場合の構成について説明します。

なお,この構成でインターネットに接続する場合,セキュリティの観点から,DMZにリバースプロキシの機能を持つWebサーバを配置してください。詳細は,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 セキュリティ管理機能編」の「3.3 DMZへのリバースプロキシの配置を検討する」を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) システム構成の特徴

Webフロントシステムで,Webブラウザから送信されたリクエストをアプリケーションサーバで処理する場合に適用されるシステム構成です。

最も基本的なWebクライアント構成は,クライアントマシンと1台のアプリケーションサーバマシンによって構築できます。NIO HTTPサーバに直接アクセスする場合,J2EEサーバのフロントにWebサーバを起動する必要がありません。J2EEサーバ上のHTTPサーバの機能を使用します。

NIO HTTPサーバに直接アクセスする場合のWebクライアント構成の例を次の図に示します。

図3‒29 1台のアプリケーションサーバマシンで構築するWebクライアント構成の例(NIO HTTPサーバに直接アクセスする場合)

[図データ]

これ以外の凡例については,「3.2 システム構成の説明について」を参照してください。

特徴

クライアントで使用するソフトウェアはWebブラウザだけです。

WebブラウザからWebサーバを経由しないで直接J2EEサーバにアクセスできるため,性能上のメリットがあります。また,Webサーバを起動する必要がないため,運用が簡易になります。

なお,NIO HTTPサーバに直接アクセスする場合,次の点に留意してください。

  • NIO HTTPサーバでは,Webサーバとして動作するための最小限の機能だけがサポートされています。このため,Webサーバのさまざまな機能を必要とする場合は,この構成は適していません。Webサーバと連携する構成を選択してください。NIO HTTPサーバで使用できる機能については,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(Webコンテナ)」の「7. NIO HTTPサーバ」を参照してください。

  • NIO HTTPサーバでは,HTTPSはサポートされていません。このため,SSLを使用する場合には,プロキシサーバをフロントに配置してプロキシモジュールを組み込んだWebサーバのSSL機能を使用するか,または,SSLアクセラレータをフロントに配置してください。

  • インターネットに接続するシステムでは,セキュリティ上の観点から,必ずリバースプロキシをフロントに配置してください。リバースプロキシを配置する構成については,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 セキュリティ管理機能編」の「3.3 DMZへのリバースプロキシの配置を検討する」を参照してください。

リクエストの流れ

アクセスポイントであるサーブレットとJSPは,J2EEサーバ上で動作します。これらのコンポーネントは,Webブラウザから直接アクセスされます。

(2) それぞれのマシンに必要なプロセスとソフトウェア

それぞれのマシンに必要なソフトウェアとプロセスについて説明します。なお,リソースと接続するために必要なプロセスについては,「3.6 トランザクションの種類を検討する」を参照してください。

(a) アプリケーションサーバマシン

アプリケーションサーバマシンには,Application Serverをインストールする必要があります。

必要なプロセスは次のとおりです。

  • J2EEサーバ

  • 運用管理エージェント

  • PRFデーモン

(b) 運用管理サーバマシン

運用管理サーバマシンには,Application Serverをインストールする必要があります。

起動するプロセスは次のとおりです。

  • Management Server

(c) Webクライアントマシン

Webクライアントマシンには,Webブラウザが必要です。