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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド


4.1.37 システム環境を削除する

不要になったシステムを削除する手順について説明します。

  1. J2EEアプリケーションやリソースアダプタを停止します。

    J2EEアプリケーションやリソースアダプタは,サーバ管理コマンドを使用して停止します。

  2. コマンドプロンプトを起動します。

    手順2.〜手順6.は,Webサーバを配置するホストと,J2EEサーバを配置するホストの両方で実施します。なお,ホストの実施順序は順不同です。

  3. 次のプロセスが起動している場合,これらのプロセスを停止します。

    • Management Serverを使用しないで起動されたCTMおよびOTM(TPBroker Object Transaction Monitor)のプロセス

  4. UNIXの場合,運用管理エージェントおよびManagement Serverで自動再起動を設定しているときはmngautorunコマンドを実行し,自動再起動の設定を解除してからOSを再起動します。

    コマンドの実行例を次に示します。

    mngautorun -d
  5. mngunsetupコマンドを実行し,表示されたメッセージを確認して「y」を入力します。

    アンセットアップを実行するかどうかを確認するメッセージが表示されます。

    「y」を入力すると,次の処理が実行されます。

    • 運用管理エージェント停止,およびManagement Serverの停止と削除

    • 運用管理エージェントおよびManagement Serverの自動起動および自動再起動の解除

    • 論理サーバの停止

      論理パフォーマンストレーサ,論理スマートエージェント,論理ネーミングサービス,論理CTMドメインマネジャ,論理CTM(同時に起動されるネーミングサービスも含む),論理J2EEサーバ,論理Webサーバ,および論理ユーザサーバを停止します。停止監視時間を経過しても停止しない論理サーバは,Management Serverが強制停止します。なお,各論理サーバの停止監視時間(簡易構築定義ファイルのmstartup.watchtimeパラメタ)は,論理サーバを起動したときに設定されている値が有効になります。

      注※ 論理ユーザサーバは監視対象プロセスを停止します。停止用コマンドが指定されている場合は,停止用コマンドでプロセスを停止し,指定されていない場合は,起動種別が直接起動のときは起動用コマンドのプロセス,間接起動のときは論理ユーザサーバに定義されたプロセスID取得用コマンドで取得されるプロセスを停止します。

    • 論理サーバの強制停止

      論理パフォーマンストレーサ,論理スマートエージェント,論理ネーミングサービス,論理CTMドメインマネジャ,論理CTM(同時に起動されるネーミングサービスも含む),論理J2EEサーバ,論理Webサーバ,および論理ユーザサーバを強制停止します。強制停止監視時間を経過しても停止しない論理サーバは,Management Serverがそのプロセスを強制停止します。なお,各論理サーバの強制停止監視時間(簡易構築定義ファイルのmstartup.force.watchtimeパラメタ)は,論理サーバを起動したときに設定されている値が有効になります。

      注※ 論理ユーザサーバは監視対象プロセスを強制停止します。強制停止用コマンドが指定されている場合は,強制停止用コマンドでプロセスを停止し,指定されていない場合は,起動種別が直接起動のときは起動用コマンドのプロセス,間接起動のときは論理ユーザサーバに定義されたプロセスID取得用コマンドで取得されるプロセスを停止します。

    • 論理J2EEサーバ,および論理Webサーバの環境(実サーバ)削除,論理CTMドメインマネジャの情報削除

    • Management Serverが管理している情報(論理サーバの構成情報や設定情報,および管理ユーザアカウントの情報)の初期化

    • Component Container管理者の設定解除(UNIXの場合)

      設定が解除され,スーパーユーザのユーザ(オーナー)/グループが設定されます。設定値をOSごとに示します。

      AIXの場合:root/system

      Linuxの場合:root/root

  6. UNIXの場合,必要に応じて,mngenvsetupコマンドを実行し,Management Server管理グループの設定を解除します。

    コマンドの実行例を次に示します。

    mngenvsetup -mng -d
注意事項

アンセットアップに成功しても,システム環境によってはApplication Serverで起動されたプロセスが残ることがあります。この場合,Application Serverのアンインストールに失敗することがあります。アンセットアップ後にアンインストールを実施して失敗したときは,「付録I.6 Application Serverのインストールおよびアンインストール時のエラーコード一覧(Windowsの場合)」,または「付録I.7 Component Containerおよびリダイレクタ機能のインストールおよびアンインストール時のログ(UNIXの場合)」を参照してエラーの対処を実施したあと,再度アンインストールを実施してください。

参考

mngunsetupコマンドを実行すると,Management Serverおよび運用管理エージェントもアンセットアップされます。構築したシステム環境(論理サーバやホスト)だけを削除したい場合は,J2EEアプリケーションやリソースを停止したあと,次の手順を実施してください。ここでは,Webシステムの名称をMyWebSystem,運用管理機能(Management Server)を配置するホストをapsv2(192.168.100.12)とします。

  1. 運用管理機能(Management Server)を配置するホストでコマンドプロンプトを起動します。

  2. cmx_stop_targetコマンドを実行し,システムを停止します。

    削除対象となるシステムを停止します。

    コマンドの実行例を次に示します。

    cmx_stop_target -m 192.168.100.12 -u admin -p admin -s MyWebSystem -mode ALL
  3. cmx_delete_systemコマンドを使用してManagement Server上からシステムを削除します。

    Management Serverで管理されているシステムの情報モデルを削除します。

    コマンドの実行例を次に示します。

    cmx_delete_system -m 192.168.100.12 -u admin -p admin -s MyWebSystem
  4. WebサーバやJ2EEサーバの環境をアンセットアップします。

    cmx_delete_systemコマンドでは,サーバの環境はアンセットアップされません。ホスト上のWebサーバやJ2EEサーバの環境は,それぞれ次の方法でアンセットアップします。

  • Webサーバの環境のアンセットアップ

    HTTP Serverのhwsservereditコマンドを使用して,Webサーバをアンセットアップします。HTTP Serverのhwsservereditコマンドには,「HWS_」を付加したWebサーバの論理サーバ名を指定します。

  • J2EEサーバの環境のアンセットアップ

    cjsetupコマンドを使用して,J2EEサーバをアンセットアップします。cjsetupコマンドには,J2EEサーバの論理サーバ名を指定します。

注※

論理サーバ名はcmx_list_modelコマンドを使用して確認できます。cmx_delete_systemコマンドを実行する前に論理サーバ名を確認してください。

ただし,システム構築時に,WebサーバやJ2EEサーバの実サーバ名を指定している場合は,アンセットアップ時には実サーバ名を指定してください。実サーバ名の指定は,簡易構築定義ファイルの物理ティアのrealservernameパラメタに指定します。

アンセットアップ時に指定するサーバ名の詳細は,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編」の「cjsetup(J2EEサーバのセットアップとアンセットアップ)」を参照してください。

実サーバ名を指定していないJ2EEサーバをアンセットアップする場合の,コマンドの実行例を次に示します。

cjsetup -d MyWebSystem_J2EE01