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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド


1.1.3 Smart Composer機能とは

Smart Composer機能は,複数のホストやサーバの構成,環境設定をファイルに定義してコマンドを実行するだけで,J2EEアプリケーションまたはバッチアプリケーションの実行環境を一括構築・運用できるツールです。Smart Composer機能で使用するXML形式のファイルは,あらかじめテンプレートが提供されています。さらに詳細設計で決めた設定を追加してシステムを構築できます。同じプロセスや設定を持つパターン化された構成のシステムを構築するのに適しています。

また,ファイルを使用して構築するので,ホストやサーバの数だけ同じ設定操作を繰り返す必要がありません。構築済みのシステムの設定情報をエビデンスとして残すこともできます。システムの起動や停止,一括設定変更,拡大(スケールアウト),縮小(スケールイン)などを各サーバをまとめた単位で一括操作できるので,一部の業務だけを停止したり,業務を実施しながらシステムを拡大(スケールアウト)したりするといった運用ができます。

Smart Composer機能によるシステム構築のイメージを次の図に示します。

図1‒3 Smart Composer機能によるシステム構築のイメージ

[図データ]

Smart Composer機能の定義ファイルで,ホストやサーバの構成,各サーバの環境設定を定義します。その定義ファイルを入力元としてSmart Composer機能のコマンドを実行すると,システムが構築できます。データベースとの接続に必要なリソースアダプタや業務アプリケーションは,Smart Composer機能でシステムを構築したあとに,ほかのコマンド(サーバ管理コマンド)で設定します。なお,Smart Composer機能を使用する前には,運用管理機能の構築が必要です。