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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ & BPM/ESB基盤 概説


4.3.8 信頼性の高い非同期通信の実現

アプリケーション間で,メッセージを使用した非同期通信を実現できます。

非同期通信では,送信側のアプリケーションがメッセージを送信する際,キューまたはトピックにメッセージを登録します。

キューを使用する場合,受信側のアプリケーションは,メッセージを受信して,キューからメッセージを取り出します。これによって,送信側,受信側のアプリケーションが同時に動作していない場合も,メッセージのやり取りが可能になります。

トピックを使用する場合,あらかじめ購読を申し込んでいた受信側のアプリケーションに対して,メッセージが送信されます。購読は,複数のアプリケーションから申し込めます。

アプリケーションサーバで実現できる非同期通信の概要を次の図に示します。

図4‒10 アプリケーションサーバで実現できる非同期通信の概要

[図データ]

なお,トピックは,CJMSプロバイダの機能を使用した場合だけ使用できます。

また,Reliable Messagingを使用する場合,メッセージを管理するキューをデータベースで管理するため,高信頼なメッセージ管理ができます。また,確実に1回の配送保証,または順序保証のQoS(通信品質)などによってメッセージ通信の信頼性も確保できます。さらに,JMSインタフェースを採用し,高信頼な標準プロトコルであるWS-Reliabilityへも対応しているため,ほかのシステムとの連携やほかのシステムからのアプリケーションの移植などにも柔軟に対応できます。Reliable Messagingの機能の詳細については,マニュアル「Reliable Messaging」を参照してください。

参考

この項の説明は,アプリケーションサーバが提供する機能を使用した場合の非同期通信の説明です。

このほか,Connector 1.5仕様に準拠した任意のリソースアダプタを使用して,外部のリソースからのメッセージ送信を受け付けてアプリケーションサーバ上の処理を非同期で実行することもできます。詳細は,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)」の「3.16.3 メッセージインフロー」を参照してください。