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VisiBroker Version 5 Borland(R) Enterprise Server VisiBroker(R) デベロッパーズガイド


27.1 双方向IIOPの使用

インターネットによって情報交換を行うほとんどのクライアントとサーバは,一般に共同のファイアウォールによって保護されています。リクエストがクライアントだけによって開始されるシステムでは,通常クライアントにとってファイアウォールの存在は透過的です。しかし,クライアントが非同期で情報を必要とする場合があります。すなわち,リクエストに対する応答としてではなく情報が到着する必要がある場合です。クライアント側のファイアウォールは,サーバがクライアントにコネクションを戻さないようにします。そのため,クライアントが非同期情報を受け取るためには,通常,拡張構成が必要です。

GIOPおよびBorland Enterprise Server VisiBrokerの従来のバージョンでは,サーバがクライアントに非同期情報を送信できる唯一の方法はクライアント側のゲートキーパーを使用してサーバからのコールバックを処理する方法でした。

非同期情報をクライアントに返送する必要がある場合にクライアントに対して個別のオープンなコネクションをサーバが持つのではなく(どちらにしても,これはクライアント側のファイアウォールに拒否される),双方向IIOPを使用すれば,サーバはクライアント起動コネクションを使用してクライアントに情報を送信します。また,CORBAの仕様はこの機能をポータブルに制御するための新しいポリシーも追加します。

双方向IIOPによってゲートキーパーなしでコールバックが設定できるので,クライアントの配置が非常に楽になります。