21.6.5 サンプルアプリケーションの実行
サンプルアプリケーションを実行する前に,ネットワーク上でosagentが実行中であることを確認してください。そのあと,トレーシングオブジェクトラッパーやタイミングオブジェクトラッパーを使わないで,次のコマンドを使って,サーバアプリケーションを実行できます。
- C++の場合
prompt> Server
- Javaの場合
prompt> vbj Server
- 注
-
サーバは同一プロセスにあるアプリケーションとして設計されています。これはサーバとクライアントの両方をインプリメントします。
別のウィンドウからは,トレーシングオブジェクトラッパーやタイミングオブジェクトラッパーを使わないで,次のコマンドを使ってクライアントアプリケーションを実行し,ユーザアカウントの残高を問い合わせることができます。
- C++の場合
prompt> Client John
- Javaの場合
prompt> vbj Client John
また,デフォルト名を使いたい場合も,このコマンドを実行できます。
- C++の場合
prompt> Client
- Javaの場合
prompt> vbj Client
- 〈この項の構成〉
(1) タイミングおよびトレーシングオブジェクトラッパーを使用可能にする
アンタイプドタイミングオブジェクトラッパーおよびトレーシングオブジェクトラッパーを使用可能にした状態でクライアントを実行するには,次のコマンドを使用してください。
- C++の場合
prompt> Client -TRACEWRAPclient 1 -TIMINGWRAPclient 1
- Javaの場合
prompt> vbj -Dvbroker.orb.dynamicLibs=\ UtilityObjectWrappers.Init \ -DTiming=client \ -DTracing=client Client John
タイミングおよびトレーシング用アンタイプドオブジェクトラッパーを使用可能にした状態でサーバを実行するには,次のコマンドを使用してください。
- C++の場合
prompt> Server -TRACEWRAPserver 1 -TIMINGWRAPserver 1
- Javaの場合
prompt> vbj -Dvbroker.orb.dynamicLibs=\ UtilityObjectWrappers.Init \ -DTiming=server \ -DTracing=server Server
(2) キャッシングおよびセキュリティオブジェクトラッパーを使用可能にする
キャッシングおよびセキュリティのためのタイプドオブジェクトラッパーを使用可能にした状態でクライアントを実行するには,次のコマンドを使用してください。
- C++の場合
prompt> Client -BANKaccountCacheClnt 1 \ -BANKmanagerCacheClnt 1 \ -BANKmanagerSecurityClnt 1
- Javaの場合
prompt> vbj -Dvbroker.orb.dynamicLibs=BankWrappers.Init \ -DCachingAccount=client \ -DCachingAccountManager=client \ -DSecureAccountManager=client \ Client John
キャッシングおよびセキュリティのためのタイプドオブジェクトラッパーを使用可能にした状態でサーバを実行するには,次のコマンドを使用してください。
- C++の場合
prompt> Server -BANKaccountCacheSrvr 1 \ -BANKmanagerCacheSrvr 1 \ -BANKmanagerSecuritySrvr 1
- Javaの場合
prompt> vbj -Dvbroker.orb.dynamicLibs=BankWrappers.Init \ -DCachingAccount=server \ -DCachingAccountManager=server \ -DSecureAccountManager=server \ Server
(3) タイプドおよびアンタイプドオブジェクトラッパーを使用可能にする
すべてのタイプドオブジェクトラッパーおよびアンタイプドオブジェクトラッパーを使用可能にした状態でクライアントを実行するには,次のコマンドを使用してください。
- C++の場合
prompt> Client -BANKaccountCacheClnt 1 \ -BANKmanagerCacheClnt 1 \ -BANKmanagerSecurityClnt 1 \ -TRACEWRAPclient 1 -TIMINGWRAPclient 1
- Javaの場合
prompt> vbj -Dvbroker.orb.dynamicLibs=BankWrappers.Init,\ UtilityObjectWrappers.Init \ -DCachingAccount=client \ -DCachingAccountManager=client \ -DSecureAccountManager=client \ -DTiming=client \ -DTracing=client \ Client John
すべてのタイプドオブジェクトラッパーおよびアンタイプドオブジェクトラッパーを使用可能にした状態でサーバを実行するには,次のコマンドを使用してください。
- C++の場合
prompt> Server BANKaccountCacheSrvr 1 \ -BANKmanagerCacheSrvr 1 \ -BANKmanagerSecuritySrvr 1 \ -TRACEWRAPserver 1 -TIMINGWRAPserver 1
- Javaの場合
prompt> vbj -Dvbroker.orb.dynamicLibs=BankWrappers.Init,\ UtilityObjectWrappers.Init \ -DCachingAccount=server \ -DCachingAccountManager=server \ -DSecureAccountManager=server \ -DTiming=server \ -DTracing=server \ Server
(4) 同一プロセスにあるクライアントとサーバを実行する
- C++の場合
-
すべてのタイプドオブジェクトラッパーを使用可能にした状態,クライアントだけのアンタイプドオブジェクトラッパーを使用可能にした状態,およびサーバだけのアンタイプドトレーシングオブジェクトラッパーを使用可能にした状態で,同一プロセスにあるサーバとクライアントを実行するには,次のコマンドを使用してください。
- 例
prompt> Server -BANKaccountCacheClnt 1 \ -BANKaccountCacheSrvr 1 \ -BANKmanagerCacheClnt 1 -BANKmanagerCacheSrvr 1 \ -BANKmanagerSecurityClnt 1 \ -BANKmanagerSecuritySrvr 1 \ -TRACEWRAPboth 1 \ -TIMINGWRAPboth 1
- Javaの場合
-
表21-7の-runCoLocatedコマンドラインオプションを指定すると,同じプロセス内でクライアントとサーバを実行できます。
表21‒7 -runCoLocatedコマンドラインオプション プロパティ
説明
-runCoLocated Client
同じプロセス内でServer.javaとClient.javaを実行します。
-runCoLocated TypedClient
同じプロセス内でServer.javaとTypedClient.javaを実行します。
-runCoLocated UntypedClient
同じプロセス内でServer.javaとUntypedClient.javaを実行します。
すべてのタイプドオブジェクトラッパーを使用可能にした状態,クライアントだけのアンタイプドタイミングオブジェクトラッパーを使用可能にした状態,およびサーバだけのアンタイプドトレーシングオブジェクトラッパーを使用可能にした状態で,同一プロセスにあるサーバとクライアントを実行するには,次のコマンドを使用してください。
- 例
prompt> vbj -Dvbroker.orb.dynamicLibs=BankWrappers.Init,\ UtilityObjectWrappers.Init \ -DCachingAccount \ -DSecureAccountManager \ -DTiming=client \ -DTracing=server \ Server -runCoLocated Client