6.8.5 FTP受付コンフィグファイル
- 〈この項の構成〉
(1) 形式
[urecp-ftp.permission-def.filepath=FTP実行許可リスト定義ファイルのパス] [urecp-ftp.ftp-command-allow.filepath=FTPコマンド許可リスト定義ファイルのパス] [urecp-ftp.request-timeout=FTP受付後のビジネスプロセスの処理時間] [urecp-ftp.resident-thread.count=FTP受付後の処理時間の監視で利用する常駐スレッド数] [urecp-ftp.timer-thread.maximum=FTP受付の処理時間の監視で利用する最大スレッド数] [urecp-ftp.list-command-option.filepath=リストコマンドオプション定義ファイルのパス] [urecp-ftp.read-lock.retry.count=共通フォルダのファイルの共有ロック失敗時のリトライ回数] [urecp-ftp.read-lock.retry.interval=共通フォルダのファイルの共有ロック失敗時のリトライ間隔] [urecp-ftp.write-lock.retry.count=共通フォルダのファイルの占有ロック失敗時のリトライ回数] [urecp-ftp.write-lock.retry.interval=共通フォルダのファイルの占有ロック失敗時のリトライ間隔]
(2) 機能
FTP受付をセットアップしたあとに,設定変更が発生する頻度が高い内容を設定します。FTP受付開始時に,FTP受付コンフィグファイルに設定した内容が有効になります。
FTP受付の実行環境に依存するパラメタを設定します。
FTP受付コンフィグファイルは,FTP受付ごとに設定する個別定義ファイルと,すべてのFTP受付に適用される共通定義ファイルの2種類があります。すべてのFTP受付に適用される共通定義ファイルのことをFTP受付共通コンフィグファイルと呼びます。
FTP受付コンフィグファイルとFTP受付共通コンフィグファイルの両方が設定されている場合,2つのファイルの定義内容がマージされます。同じプロパティが設定されている場合,FTP受付コンフィグファイルの内容が有効になります。
FTP受付コンフィグファイル,およびFTP受付共通コンフィグファイルは,テンプレートファイルを基に作成します。
●FTP受付コンフィグファイルの作成手順
FTP受付コンフィグファイルは次の手順で作成してください。
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次のテンプレートファイルを基に,FTP受付コンフィグファイルを定義します。
<サービスプラットフォームのインストールディレクトリ>\CSC\config\ftprecp\templates\ftprecp_config.properties
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編集後のFTP受付コンフィグファイルのファイル名を「<受付ID>.properties」という名称に変更し,次のディレクトリに格納します。
<サービスプラットフォームのインストールディレクトリ>\CSC\config\ftprecp
●FTP受付共通コンフィグファイルの作成手順
FTP受付共通コンフィグファイルは次の手順で作成してください。
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次のテンプレートファイルを基に,FTP受付共通コンフィグファイルを定義します。
<サービスプラットフォームのインストールディレクトリ>\CSC\config\ftprecp\templates\ftprecp_config.properties
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編集後のFTP受付共通コンフィグファイルを次のディレクトリに格納します。
<サービスプラットフォームのインストールディレクトリ>\CSC\config\ftprecp\common
ファイル名は変更しないでください。
(3) 設定できるプロパティ
urecp-ftp.permission-def.filepath=FTP実行許可リスト定義ファイルのパス 〜<文字列(2バイト文字含む)および空白>
FTP実行許可リスト定義ファイルのパスを絶対パスで指定します。
このプロパティの指定を,個別定義ファイルと共通定義ファイルの両方で省略した場合,すべてのユーザに対して,FTP受付が関連づけられたビジネスプロセスの実行を許可します。
urecp-ftp.ftp-command-allow.filepath=FTPコマンド許可リスト定義ファイルのパス 〜<文字列(2バイト文字含む)および空白>
FTPコマンド許可リスト定義ファイル(FTP受付用)のパスを絶対パスで指定します。
このプロパティの指定を,個別定義ファイルと共通定義ファイルの両方で省略した場合,転送前,転送後,リストコマンド実行前,およびリストコマンド実行後にユーザ指定のFTPコマンドの実行を許可しません。
urecp-ftp.request-timeout=FTP受付後のビジネスプロセスの処理時間 〜<数字> ((0−2147483647))<<0>>
FTP受付後にビジネスプロセスに要求電文を渡して応答電文が返ってくるまでの処理時間を秒単位で指定します。
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0を指定した場合や,キーまたは値を省略した場合は,処理時間は監視されません。
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1以上を指定した場合,処理時間を監視するためにスレッドが常駐します。常駐スレッド数はurecp-ftp.resident-thread.countプロパティで指定してください。
数字以外の値や範囲外の値が指定された場合は,コマンド実行時にエラーとなります。
urecp-ftp.resident-thread.count=FTP受付後の処理時間の監視で利用する常駐スレッド数 〜<数字> ((0−2147483647))<<0>>
FTP受付後にビジネスプロセスでの処理時間を監視する際,常駐させるスレッド数を指定します。常駐スレッドはFTP受付の起動時に生成されます。
また,監視を実行しない場合はスレッドが生成されないため,このプロパティに指定された値は無視されます。
数字以外の値や範囲外の値が指定された場合は,コマンド実行時にエラーとなります。また,urecp-ftp.timer-thread.maximumプロパティの指定値より大きい値を指定した場合,コマンド実行時にエラーとなります。
urecp-ftp.timer-thread.maximum=FTP受付の処理時間の監視で利用する最大スレッド数 〜<数字> ((0−2147483647))<<FTP受付定義ファイルのurecp-ftp.pooled-instance.maximumの指定値>>
FTP受付の処理時間の監視で利用する最大スレッド数を指定します。処理時間を監視しない場合はスレッドが生成されないため,このプロパティに指定された値は無視されます。
キーまたは値を省略した場合は,デフォルト値としてFTP受付定義ファイルのurecp-ftp.pooled-instance.maximum(受付処理およびカスタム受付フレームワークのプール内のインスタンスの最大数)の指定値が適用されます。csccompoconfigコマンドによる変更は適用されません。
次の場合,最大スレッド数は1となります。
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0を指定した場合
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デフォルト値が適用された際に,FTP受付定義ファイルのurecp-ftp.pooled-instance.maximumの指定値が0である場合
urecp-ftp.list-command-option.filepath=リストコマンドオプション定義ファイルのパス 〜<文字列(2バイト文字含む)および空白>
リストコマンドオプション定義ファイルのパスを絶対パスで指定します。
このプロパティの指定を,個別定義ファイルと共通定義ファイルの両方で省略した場合,リストコマンドの引数に指定された情報はすべてパスの情報と解釈されます。
urecp-ftp.read-lock.retry.count=共通フォルダのファイルの共有ロック失敗時のリトライ回数 〜<数字> ((0−1024))<<0>>
共通フォルダのファイルの共有ロック失敗時のリトライ回数を指定します。共通フォルダを使用しない場合,ファイルの共有ロックは行われないため,このプロパティに指定された値は無視されます。
キーまたは値を省略した場合は,デフォルト値で動作します。
数字以外の値や範囲外の値が指定された場合は,コマンド実行時にエラーとなります。
urecp-ftp.read-lock.retry.interval=共通フォルダのファイルの共有ロック失敗時のリトライ間隔 〜<数字> ((1−1024))<<1>>
共通フォルダのファイルの共有ロック失敗時のリトライ間隔を秒単位で指定します。共通フォルダを使用しない場合,ファイルの共有ロックは行われないため,このプロパティに指定された値は無視されます。
キーまたは値を省略した場合は,デフォルト値で動作します。
数字以外の値や範囲外の値が指定された場合は,コマンド実行時にエラーとなります。
urecp-ftp.write-lock.retry.count=共通フォルダのファイルの占有ロック失敗時のリトライ回数 〜<数字> ((0−1024))<<0>>
共通フォルダのファイルの占有ロック失敗時のリトライ回数を指定します。共通フォルダのファイルを削除しない場合,ファイルの占有ロックは行われないため,このプロパティに指定された値は無視されます。
キーまたは値を省略した場合は,デフォルト値で動作します。
数字以外の値や範囲外の値が指定された場合は,コマンド実行時にエラーとなります。
urecp-ftp.write-lock.retry.interval=共通フォルダのファイルの占有ロック失敗時のリトライ間隔 〜<数字> ((1−1024))<<1>>
共通フォルダのファイルの占有ロック失敗時のリトライ間隔を秒単位で指定します。共通フォルダのファイルを削除しない場合,ファイルの占有ロックは行われないため,このプロパティに指定された値は無視されます。
キーまたは値を省略した場合は,デフォルト値で動作します。
数字以外の値や範囲外の値が指定された場合は,コマンド実行時にエラーとなります。
(4) 記述例
記述例を次に示します。
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Windowsの場合
urecp-ftp.permission-def.filepath=C:\\my_config\\permission_A.properties urecp-ftp.ftp-command-allow.filepath=C:\\my_config\\command_allow_X.properties urecp-ftp.list-command-option.filepath=C:\\my_config\\list_command_option.txt
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UNIXの場合
urecp-ftp.permission-def.filepath=/my_config/permission_A.properties urecp-ftp.ftp-command-allow.filepath=/my_config/command_allow_X.properties urecp-ftp.list-command-option.filepath=/my_config/list_command_option.txt
(5) 注意事項
パスを指定する場合の注意事項を次に示します。
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相対パス,親ディレクトリ表現(「..\」,「../」),およびカレントディレクトリ表現(「.\」,「./」)を含むパスは指定しないでください。
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シンボリックリンクを含むパスは指定しないでください。
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Windowsの場合,UNC形式,NTFSのストリーム名,および予約デバイス名を含むパスは指定しないでください。また,パスの大文字と小文字は区別されません。