6.7.1 TP1アダプタ実行環境プロパティファイル
- 〈この項の構成〉
(1) 形式
tp1client.config=TP1/Client/J環境定義ファイルのパス [buffer.keep={true|false}] [message.level={0|10|20}] [trace.level={0|10|20}] [trace.filesize=トレースログの出力サイズ] [trace.filenum=トレースログの出力面数]
(2) 機能
(a) ファイルの種類
TP1アダプタ実行環境プロパティファイルは,TP1アダプタが実行環境で動作する場合のTP1/Client/J環境定義ファイルのパスなどを定義します。
また,1つのマシンに複数のHCSCサーバをセットアップした場合,TP1アダプタ実行環境プロパティファイルをHCSCサーバごとに定義することもできます。プロパティファイル間で同じプロパティが指定された場合,プロパティの優先度は次のようになります。
ファイルの種類 |
プロパティ重複時の優先度 |
---|---|
TP1アダプタ実行環境プロパティファイル (HCSCサーバ単位の指定:あり) |
高 |
TP1アダプタ実行環境プロパティファイル (HCSCサーバ単位の指定:なし) |
低 |
なお,重複しないプロパティの指定はマージされます。
(b) 作成手順
サンプルファイルを利用して作成します。サンプルファイルの格納先を次に示します。
<サービスプラットフォームのインストールディレクトリ>\CSC\custom-adapter\TP1\config\templates\adptp1.properties
TP1アダプタ実行環境プロパティファイルの作成手順を次に示します。
-
サンプルファイルをコピーして,次のディレクトリに格納します。
- 全HCSCサーバ共通の定義の場合
<サービスプラットフォームのインストールディレクトリ>\CSC\custom-adapter\TP1\config
- 特定のHCSCサーバ用の定義の場合
<サービスプラットフォームのインストールディレクトリ>\CSC\custom-adapter\TP1\config\<HCSCサーバ名>
サブディレクトリ<HCSCサーバ名>を作成する際は,Windowsでは大文字・小文字は区別されないので,注意してください。
サブディレクトリ<HCSCサーバ名>には,HCSCサーバの管理者(Service Coordinator管理者)がアクセスできるよう,適切なアクセス権限を設定してください。
-
ファイル名を<サービスID>.propertiesに変更します。
-
定義内容を編集して保存します。
TP1アダプタ実行環境プロパティファイルは,TP1アダプタの開始時に実行環境に反映されます。そのため,TP1アダプタ実行環境プロパティファイルの内容を変更する場合は,TP1アダプタを停止してから実施してください。TP1アダプタを再開始すると,変更内容が実行環境に反映されます。
(3) 設定できるプロパティ
tp1client.config=TP1/Client/J環境定義ファイルのパス 〜<文字列>
TP1/Client/J環境定義ファイルのパスを記述します。パスのディレクトリ区切りは「\」ではなく,「\\」を使用してください。
TP1/Client/J環境定義ファイルの定義方法については,マニュアル「サービスプラットフォーム 解説」の「付録A.2 TP1/Client/Jの定義」を参照してください。
buffer.keep={true|false} 〜<<true>>
送受信バッファ生成のオプションを指定します。
-
true
TP1アダプタ起動時に送受信バッファを生成・保持します。
-
false
RPC通信時に送受信バッファを生成・解放します。
上記以外を指定した場合,警告メッセージ(KDEE12021-W)が出力されtrue指定時の動作となります。また,buffer.keepプロパティ自体を記述していない場合は,警告メッセージは出力されないでtrue指定時の動作となります。
message.level={0|10|20} 〜<<10>>
メッセージログの出力レベルを指定します。
-
0:メッセージ種別「E(Error)」のメッセージを出力します。
-
10:メッセージ種別「E(Error)」,「W(Warning)」のメッセージを出力します。
-
20:全メッセージを出力します。
trace.level={0|10|20} 〜<<10>>
トレースログの出力レベルを指定します。
-
0:メソッドトレース情報を取得しません。
-
10:メソッドトレース情報を取得します。
-
20:メソッドトレース情報・データトレース情報を取得します。
trace.filesize=トレースログの出力サイズ 〜<符号なし整数>((4096−2147483647))<<2097152>>
TP1アダプタが取得するトレース情報の出力ファイルサイズを指定します(単位:バイト)。
trace.filenum=トレースログの出力面数 〜<符号なし整数>((1−16))<<8>>
TP1アダプタが取得するトレース情報の出力ファイル面数を指定します。
(4) 注意事項
パスを指定する場合の注意事項を次に示します。
-
相対パス,親ディレクトリ表現(「..\」,「../」),およびカレントディレクトリ表現(「.\」,「./」)を含むパスは指定しないでください。
-
シンボリックリンクを含むパスは指定しないでください。
-
Windowsの場合,UNC形式,NTFSのストリーム名,および予約デバイス名を含むパスは指定しないでください。また,パスの大文字と小文字は区別されません。