3.14.4 バイナリ電文生成定義ファイル
- 〈この項の構成〉
(1) 形式
次の3とおりの方法で記述できます。
- 指定形式1
<ルートからの絶対パスで記述した要素名>=<設定値>
- 指定形式2
<要素名>=<設定値>
- 指定形式3
[CSCDT_STRING=データ種別「文字列」の設定値] [CSCDT_INT=データ種別「整数」の設定値] [CSCDT_DOUBLE=データ種別「実数」の設定値] [CSCDT_IMPLICIT=データ種別「固定小数部数値」の設定値] [CSCDT_ZONE=データ種別「ゾーン形式数値」の設定値] [CSCDT_PACK=データ種別「パック形式数値」の設定値] [CSCDT_SIGNED=データ種別「符号付2進整数」の設定値] [CSCDT_UNSIGNED=データ種別「符号無2進整数」の設定値] [CSCDT_BINARY_HEX=データ種別「バイト列(hexBinary)」の設定値] [CSCDT_BINARY_BASE64=データ種別「バイト列(base64Binary)」の設定値] [CSCDT_BIT=データ種別「ビット列」の設定値] [CSCDT_DATETIME=データ種別「日付時刻」の設定値]
同じ要素を異なる指定形式で記述した場合は,次の優先順に従って適用されます。
-
指定形式1
-
指定形式2
-
指定形式3
(2) 機能
バイナリ電文の生成時に,単純内容要素の要素値をデフォルト値から変更したい場合に設定します。文字コードはUTF-8とする必要があります。
このファイルは,バイナリ電文を次に示すコマンドまたはプロパティファイルで生成する場合に指定します。バイナリ電文をデフォルト値で生成する場合は設定不要です。設定しなかった場合はデフォルトの要素値が適用されます。
-
cscgenbinaryコマンド
バイナリ電文生成定義ファイルのファイル名を-genpropertyオプションで指定します。
cscgenbinaryコマンドについては,「cscgenbinary(バイナリフォーマット定義ファイルからバイナリ電文の生成)」を参照してください。
-
バイナリ電文生成コマンドプロパティファイル
バイナリ電文生成定義ファイルのファイル名をcsctransform.generate.propertyプロパティで指定します。
バイナリ電文生成コマンドプロパティファイルについては,「3.14.3 バイナリ電文生成コマンドプロパティファイル」を参照してください。
(3) ファイルの格納先
テンプレートファイルの格納場所を次に示します。
- テンプレートファイルの場所:
<サービスプラットフォームのインストールディレクトリ>\CSCTE\template\cscdt_generatedef.properties
テンプレートファイルは指定形式3のプロパティ形式で記述されています。テンプレートファイルは任意のディレクトリにコピーし,ファイルを編集して任意のファイル名で保存してください。
(4) 設定できる値
単純内容要素の要素値のデフォルト値と,XMLの型を次に示します。ファイルに設定する値はそれぞれのXMLの型に従って設定してください。
データ種別 |
XMLの型 |
デフォルト値 |
指定形式3のプロパティ名 |
---|---|---|---|
文字列 |
xsd:string |
空文字列(長さ0バイト) |
CSCDT_STRING |
整数 |
xsd:decimal |
0 |
CSCDT_INT |
実数 |
xsd:decimal |
0 |
CSCDT_DOUBLE |
固定小数部数値 |
xsd:decimal |
0 |
CSCDT_IMPLICIT |
ゾーン形式数値 |
xsd:decimal |
0 |
CSCDT_ZONE |
パック形式数値 |
xsd:decimal |
0 |
CSCDT_PACK |
符号付2進整数 |
xsd:integer |
0 |
CSCDT_SIGNED |
符号無2進整数 |
xsd:integer |
0 |
CSCDT_UNSIGNED |
バイト列(hexBinary) |
xsd:hexBinary |
00 (0x00) |
CSCDT_BINARY_HEX |
バイト列(base64Binary) |
xsd:base64Binary |
AA== (0x00) |
CSCDT_BINARY_BASE64 |
ビット列 |
xsd:hexBinary |
00 (0x00) |
CSCDT_BIT |
日付時刻 |
xsd:date |
|
CSCDT_DATETIME |
xsd:time |
|
||
xsd:dateTime |
|
指定形式の種類と指定例を次に示します。「=」の後ろに<設定値>を指定しなかった要素は,空要素となります。
- 指定形式1の場合
-
- <ルートからの絶対パスで記述した要素名>=<設定値>
-
要素名と,変更後の設定値を指定します。要素名は,ルートからの絶対パスで指定します。
指定例を次に示します。
例:/root/complex/element=abc
- 指定形式2の場合
-
- <要素名>=<設定値>
-
要素名と,変更後の設定値を指定します。要素名にパス部分は指定しません。
指定例を次に示します。
例:element=abc
- 指定形式3の場合
-
- <プロパティ名>=<設定値>
-
データ種別に応じて,表「バイナリ電文生成定義ファイルの設定値」に示すプロパティ名と,変更後の設定値を指定します。
指定例を次に示します。
例:CSCDT_STRING=abc