3.14.1 データ変換コマンドプロパティファイル
- 〈この項の構成〉
(1) 形式
csctransform.xsl=XSLファイル(マッピング定義)のパス csctransform.input.format<n>=入力フォーマット定義ファイルのパス csctransform.input.data<n>=入力ファイルのパス [csctransform.input.name<n>=入力スキーマの論理名] csctransform.output.format=出力フォーマット定義ファイルのパス csctransform.output.data=出力ファイルのパス [csctransform.uoc.class=文字コード変換UOCのクラス名] [csctransform.uoc.property=文字コード変換UOCの独自定義ファイルのパス] [csctransform.code.table.root.path=コード変換テーブルの格納パスのルートパス] [csctransform.validate={true|false}] [csctransform.debugtrace={ON|OFF}] [csctransform.debugtrace.filepath=デバッグ情報の出力先パス] [csctransform.system.properties=データ変換用システムプロパティファイルのパス] [csctransform.undefined.code={ERROR|REPLACE}]
(2) 機能
csctransformコマンドの引数をプロパティ形式でファイルに設定します。設定したファイルは,csctransformコマンドの-fオプションで指定できます。csctransformコマンドについては,「csctransform(データ変換のテスト)」を参照してください。
- csctransformコマンドの引数との対応
-
このファイルで設定するプロパティと,csctransformコマンドの引数との対応を次に示します。
項番
プロパティのキー名
対応するコマンド引数
設定内容
1
csctransform.xsl
-xsl
XSLファイル(マッピング定義)のパス
2
csctransform.input.format<n>
-informat
入力フォーマット定義ファイルのパス
3
csctransform.input.data<n>
-infile
入力ファイルのパス
4
csctransform.input.name<n>
なし
入力スキーマの論理名
5
csctransform.output.format
-outformat
出力フォーマット定義ファイルのパス
6
csctransform.output.data
-outfile
出力ファイルのパス
7
csctransform.uoc.class
-uocclass
文字コード変換UOCのクラス名
8
csctransform.uoc.property
-uocproperty
文字コード変換UOCの独自定義ファイルのパス
9
csctransform.code.table.root.path
-codetablerootpath
コード変換テーブルの格納パスのルートパス
10
csctransform.validate
-validate
入力ファイルまたは出力ファイルのスキーマ検証の有無
11
csctransform.debugtrace
-debugtrace
デバッグ情報の出力有無
12
csctransform.debugtrace.filepath
-debugtracefilepath
デバッグ情報の出力先パス
13
csctransform.system.properties
-cscdtsysprop
データ変換用システムプロパティファイルのパス
14
csctransform.undefined.code
-undefinedcode
未定義の文字コードへの対処
- ファイルの編集方法
-
ファイルはJavaのプロパティファイル形式で設定します。使用できる文字コードはUTF-8だけです。
次に示すテンプレートファイルを編集して,任意のファイル名で保存してください。
- テンプレートファイルの場所
<サービスプラットフォームのインストールディレクトリ>\CSCTE\template\cscdt_csctransform.properties
(3) 設定できるプロパティ
csctransform.xsl=XSLファイル(マッピング定義)のパス
XSLファイル(マッピング定義)のパスを絶対パスまたは相対パスで指定します。
同じプロパティを複数指定した場合,どれが有効になるかは保証されません。
csctransform.input.format<n>=入力フォーマット定義ファイルのパス
入力フォーマット定義ファイル(拡張子「.xsd」または「.fdx」)のパスを絶対パスまたは相対パスで指定します。
<n>には1以上の整数(半角)を連番で指定します。重複する整数を<n>に指定した場合,どのプロパティが有効になるかは保証されません。
-
次のように設定すると,<n>が1から5まで連番で指定されていると解釈されます。
csctransform.input.format1 = c:\\temp\\format1.xsd csctransform.input.format2 = c:\\temp\\format2.xsd csctransform.input.format3 = c:\\temp\\format3.xsd csctransform.input.format4 = c:\\temp\\format4.xsd csctransform.input.format5 = c:\\temp\\format5.xsd
-
次のように設定すると,<n>が連番でない(5が指定されていない)ため,1から4までが指定されていると解釈されます。
csctransform.input.format1 = c:\\temp\\format1.xsd csctransform.input.format2 = c:\\temp\\format2.xsd csctransform.input.format3 = c:\\temp\\format3.xsd csctransform.input.format4 = c:\\temp\\format4.xsd csctransform.input.format6 = c:\\temp\\format6.xsd
-
次のように設定すると,<n>に1が指定されていないため,設定内容が不正と判断され,エラーになります。
csctransform.input.format2 = c:\\temp\\format2.xsd csctransform.input.format3 = c:\\temp\\format3.xsd csctransform.input.format4 = c:\\temp\\format4.xsd
csctransform.input.data<n>=入力ファイルのパス
入力ファイルのパスを絶対パスまたは相対パスで指定します。
<n>には1以上の整数(半角)を連番で指定します。重複する整数を<n>に指定した場合,どのプロパティが有効になるかは保証されません。
csctransform.input.name<n>=入力スキーマの論理名
n対1変換の場合に入力スキーマの論理名を指定します。省略すると,データ変換の実行でエラーになります。
<n>には1以上の整数(半角)を連番で指定します。重複する整数を<n>に指定した場合,どのプロパティが有効になるかは保証されません。
1対1変換の場合はこのプロパティの指定は不要です。指定しても無視されます。
csctransform.output.format=出力フォーマット定義ファイルのパス
出力フォーマット定義ファイル(拡張子「.xsd」または「.fdx」)のパスを絶対パスまたは相対パスで指定します。
同じプロパティを複数指定した場合,どれが有効になるかは保証されません。
csctransform.output.data=出力ファイルのパス
出力ファイルのパスを絶対パスまたは相対パスで指定します。出力先のディレクトリが存在しない場合はエラーになります。
指定したパスに同名のファイルが存在する場合,ファイルを上書きします。同名のファイルが存在しない場合は,ファイルを新たに作成します。
同じプロパティを複数指定した場合,どれが有効になるかは保証されません。
csctransform.uoc.class=文字コード変換UOCのクラス名
文字コード変換UOCのクラス名を完全修飾名で指定します。
文字コード変換UOCのクラス名の指定が重複した場合は,次に示す優先順位で指定値が適用されます。
優先順位 |
プロパティファイル名/コマンド名 |
該当するプロパティ名/引数名 |
---|---|---|
1 |
データ変換用システムプロパティファイル |
csc.dt.ownCodeConverter.className |
2 |
データ変換コマンドプロパティファイル |
csctransform.uoc.class |
3 |
csctransformコマンド |
-uocclass |
データ変換用システムプロパティファイルのcsc.dt.ownCodeConverter.classNameの設定については,「3.14.2 データ変換用システムプロパティファイル」を参照してください。csctransformコマンドについては,「csctransform(データ変換のテスト)」を参照してください。
csctransform.uoc.property=文字コード変換UOCの独自定義ファイルのパス
文字コード変換UOCの独自定義ファイルのパスを絶対パスまたは相対パスで指定します。
csctransform.uoc.classプロパティ(文字コード変換UOCのクラス名)が指定されている場合だけ有効です。
同じプロパティを複数指定した場合,どれが有効になるかは保証されません。
csctransform.code.table.root.path=コード変換テーブルの格納パスのルートパス
コード変換ライブラリで使用するコード変換テーブルの格納パスのルートパスを絶対パスまたは相対パスで指定します。
csctransform.validate={true|false} 〜<<false>>
スキーマ検証の実施有無を指定します。
-
true
次に示すスキーマ検証を実施します。
-
入力ファイル(XML)に対して,入力フォーマット定義ファイル(XML Schema)を使ったスキーマ検証を実施します。
-
出力ファイル(XML)に対して,出力フォーマット定義ファイル(XML Schema)を使ったスキーマ検証を実施します。
-
-
false
スキーマ検証を実施しません。
同じプロパティを複数指定した場合,どれが有効になるかは保証されません。
csctransform.debugtrace={ON|OFF} 〜<<OFF>>
デバッグ情報を出力するかどうかを指定します。
-
ON
出力します。
-
OFF
出力しません。
csctransform.debugtrace.filepath=デバッグ情報の出力先パス 〜<<csctransformコマンドの実行カレントディレクトリ>>
デバッグ情報の出力先パスを絶対パスまたは相対パスで指定します。
csctransform.debugtraceプロパティに「ON」を指定した場合だけ有効です。
次の場合はデフォルト値が適用され,csctransformコマンドを実行したカレントディレクトリにデバッグ情報が出力されます。
-
このプロパティを設定していない
-
このプロパティに出力先を指定していない
-
指定したディレクトリが存在しない
csctransform.system.properties=データ変換用システムプロパティファイルのパス
データ変換用システムプロパティファイルに設定したService Platformのシステムプロパティを有効にする場合,ファイルのパスを絶対パスまたは相対パスで指定します。
データ変換用システムプロパティファイルの設定内容については,「3.14.2 データ変換用システムプロパティファイル」を参照してください。
同じプロパティを複数指定した場合,どれが有効になるかは保証されません。
csctransform.undefined.code={ERROR|REPLACE} 〜<<ERROR>>
バイナリデータの文字コード変換処理で未定義の文字コードを検出した場合の動作を指定します。
-
ERROR
検出時にエラーとなり処理を終了します。
-
REPLACE
未定義部分の文字コードを空白の文字コードに置換して処理を継続します。
同じプロパティを複数指定した場合,どれが有効になるかは保証されません。
(4) 注意事項
-
パスをワイルドカードで指定した場合の動作は保証しません。
-
パスのセパレータに「\」を使用する場合はエスケープしてください。