6.1.1 プロセスインスタンスの実行履歴を利用する
実行履歴の利用方法を次に示します。
(1) エラー発生時の問い合わせ対応での実行履歴の利用
エラー発生時の問い合わせに対応する場合は,プロセスインスタンスの実行履歴を次の手順で利用します。
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BP実行ログのエラーメッセージなどで,原因を特定し,解消します。
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プロセスインスタンスの状態を確認します。
- 相関セットが存在し特定できる場合
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サービスリクエスタの送信した要求電文の相関セットを検索条件にして,プロセスインスタンスを検索します。相関セットを検索条件にすると,一意に識別できます。
- 相関セットがわからない場合
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プロセスインスタンスを開始した日時を要求電文から取得して検索,または目的のプロセスインスタンスの状態(実行中など)から検索します。
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検索結果からプロセスインスタンスの相関セット,変数,またはアクティビティの詳細情報を取得して,目的のプロセスインスタンスを特定します。
相関セットから検索した場合は,検索結果として表示される開始日時からもプロセスインスタンスを特定できます。
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プロセスインスタンスの状態に応じて,次の作業をします。
- 状態が実行中,またはエラー発生の場合
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プロセスインスタンスを再実行するか,またはプロセスインスタンスの実行履歴を削除します。削除後,サービスリクエスタに要求電文の再送信を依頼します。
- プロセスインスタンスの情報がない(検索結果がない)場合
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サービスリクエスタに要求電文の再送信を依頼します。
(2) ビジネスプロセスのテスト支援での実行履歴の利用
ビジネスプロセスの開発時にテスト実行したプロセスインスタンスは,状態を確認してビジネスプロセスの改善に利用することもできます。ビジネスプロセスのテスト支援に使用したい場合は,プロセスインスタンスの実行履歴を次の手順で利用します。
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永続化されているビジネスプロセスのプロセスインスタンスの実行履歴を,相関セット,または日時や状態などを条件として検索し,対象を絞り込みます。
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検索結果からプロセスインスタンスの相関セット,変数,またはアクティビティの詳細情報を取得して,目的のプロセスインスタンスを特定します。
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プロセスインスタンスの状態に応じて,次の作業をします。
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実行したプロセスインスタンスの状態の把握
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実行中状態,またはエラー発生状態のプロセスインスタンスの再実行
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不要なプロセスインスタンスの削除
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以降の項で,プロセスインスタンスの検索,情報や状態の参照,実行履歴の削除,およびプロセスインスタンスの再実行の方法について説明します。
(3) 画面を使用する場合の履歴管理ページの表示手順
プロセスインスタンスの実行履歴は,画面やコマンドを使って管理できます。
画面を使用してプロセスインスタンスの実行履歴を管理する場合は,履歴管理ページから確認できます。履歴管理ページの表示手順を次に示します。
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ツリービューから,プロセスインスタンスの実行履歴を確認する対象となるビジネスプロセスを選択します。
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エディタエリアで,[履歴管理]タブを選択します。
エディタエリアに履歴管理ページが表示されます。