2.13.3 HTTP受付の構成例
HTTP受付では,送受信する次のデータ形式に応じてさまざまなシステム構成を実現できます。
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テキストデータまたはバイナリデータを送受信する場合
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ファイルのデータを送受信する場合
HTTP受付およびビジネスプロセスの構成例を次に示します。
(1) テキストデータまたはバイナリデータを送受信する場合
(a) ビジネスプロセスと単一のHTTP受付の構成例
単一のHTTP受付とビジネスプロセスの構成の例を次の図に示します。
(b) ビジネスプロセスと複数のHTTP受付の構成例
ビジネスプロセス内で複数のリクエスト情報を管理したい場合などには,複数のHTTP受付をビジネスプロセスに関連づけることができます。
複数のHTTP受付とビジネスプロセスの構成の例を次の図に示します。
この構成の場合,HTTPリクエストのURLに指定されたコンテキストルートおよびオペレーション名に応じて,ビジネスプロセスに関連づけられたHTTP受付のオペレーションが呼び出されます。
なお,この構成を選択する場合,永続化するビジネスプロセスとして定義する必要があります。
(c) 複数のビジネスプロセスと単一のHTTP受付の構成例
複数のビジネスプロセスと単一のHTTP受付の構成の例を次の図に示します。
(2) ファイルのデータを送受信する場合
(a) ビジネスプロセスと単一のHTTP受付(単一オペレーション)の構成例
単一のオペレーションを持つ単一のHTTP受付とビジネスプロセスの構成の例を次の図に示します。
HTTP受付はHTTPクライアントからHTTPリクエストを受け付けると,HCSCサーバ内にファイルのデータを中間ファイルとして処理するための作業フォルダを作成します。作業フォルダはHTTPレスポンスの処理が完了したあと自動で削除されます。ビジネスプロセスの処理中やHTTP受付の処理中にエラーが発生した場合は,ファイルは削除されません。
(b) ビジネスプロセスと単一のHTTP受付(複数オペレーション)の構成例
複数のオペレーションを持つ単一のHTTP受付とビジネスプロセスの構成の例を次の図に示します。
この構成例の場合,作成される作業フォルダはオペレーション(HTTPリクエスト)ごとに異なります。1回目のオペレーションで作業フォルダに生成されたファイルを2回目のオペレーションの処理で参照したいときは,ファイル操作アダプタを使用して作業フォルダ・共通フォルダ間でファイルをコピーする必要があります。
ファイル操作アダプタについては,「8.7 ファイル操作アダプタの機能」を参照してください。共通フォルダについては,「8.8.2 共通フォルダを利用したファイルアクセス」を参照してください。
(c) ビジネスプロセスと複数のHTTP受付の構成例
複数のHTTP受付とビジネスプロセスの構成の例を次の図に示します。
この構成例の場合,複数のオペレーションを持つ単一のHTTP受付の構成の場合と同様に,作成される作業フォルダはオペレーション(HTTPリクエスト)ごとに異なります。このため,各HTTPリクエストで同一のファイルを共有したい場合は,ファイル操作アダプタを使用して作業フォルダ・共通フォルダ間でファイルをコピーする必要があります。