27.1 概要
VisiBroker ORBは,拡張機能をプラグインするためのインタセプタであるAPIを提供します。例えば,トランザクションとセキュリティのサポートなどが拡張機能の一例です。インタセプタは,VisiBroker ORBの内部にフックされています。これによって,VisiBroker ORBサービスは,VisiBroker ORBの通常の実行の流れを受け取れます。Borland Enterprise Server VisiBrokerがサポートしているインタセプタには,次の2種類があります。
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OMGが標準化したインタセプタです。これによって,異なるベンダのORB間で使用できる,ポータブルなインタセプタのコードを記述できます。
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VisiBroker 4.xで定義された,Borland Enterprise Server VisiBroker独自のインタセプタです。
VisiBroker 4.xインタセプタの詳細については,マニュアル「Borland Enterprise Server VisiBroker デベロッパーズガイド」の「VisiBroker 4.xインタセプタの使用」の記述を参照してください。また,「28. VisiBroker 4.xインタセプタおよびオブジェクトラッパーのインタフェースとクラス(C++)」を参照してください。
ポータブルインタセプタには,次の2種類があります。
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リクエストインタセプタを使用すると,VisiBroker ORBサービスはクライアントとサーバの間でコンテキスト情報の受け渡しができるようになります。リクエストインタセプタには,クライアントリクエストインタセプタとサーバリクエストインタセプタの2種類があります。
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IORインタセプタを使用すると,VisiBroker ORBサービスは,サーバまたはオブジェクトのORBサービス関連の機能を定義するIORに情報を登録できるようになります。例えば,SSLなどのセキュリティサービスは,自身のタグ付きコンポーネントをIORに登録できるようになります。これによって,そのコンポーネントを認識するクライアントは,そのコンポーネントの情報に基づいて,サーバとの間にコネクションを確立できます。
ポータブルインタセプタの詳細については,マニュアル「Borland Enterprise Server VisiBroker デベロッパーズガイド」の「ポータブルインタセプタの使用」の記述を参照してください。