23.4 DynAny
class DynamicAny::DynAny : public CORBA::PseudoObject
コンパイル時にデータ型が定義されなかった場合,実行時にクライアントアプリケーション,またはサーバがこのクラスのオブジェクトを使用して,データ型の作成と解釈をします。DynAnyは,基本型(boolean,int,floatなど),または複合型(structまたはunion)を格納できます。DynAnyに含まれる型は作成時に定義され,オブジェクトの存在期間内は変更できません。
DynAnyオブジェクトは,データ型を,値を持つ一つ以上のコンポーネントとして表すことがあります。next,seek,rewind,およびcurrent_componentメソッドを使用して,各コンポーネント間を自由に行き来できます。
DynAnyFactoryはORB::resolve_initial_references("DynAnyFactory")の呼び出しによって生成されます。ファクトリは,基本型や複合型の生成に使用されます。DynAnyFactoryはDynamicAnyモジュールに属します。
基本型のDynAnyオブジェクトは,DynAnyFactory::create_dyn_any_from_type_codeメソッドを使用して作成します。また,DynAnyオブジェクトは,DynAnyFactory::create_dyn_anyメソッドを使用してAnyオブジェクトから作成,および初期化することもできます。これらのメソッドについては,「22. コアインタフェースとクラス(C++)」を参照してください。
次のインタフェースはDynAnyから派生したもので,動的に管理される構造化型のサポートを提供します。
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Array
「23.6 DynArray」を参照してください。
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Enumeration
「23.7 DynEnum」を参照してください。
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Sequence
「23.8 DynSequence」を参照してください。
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Structure
「23.9 DynStruct」を参照してください。
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Union
「23.10 DynUnion」を参照してください。