Hitachi

VisiBroker Version 5 Borland(R) Enterprise Server VisiBroker(R) デベロッパーズガイド


14.11 クラスタ

Borland Enterprise Server VisiBrokerは,多数のオブジェクトバインディングを一つの名前に対応させることを可能とするクラスタ化機能をサポートします。さらに,ネーミングサービスはクラスタ内の別々のバインディング間で負荷分散を行えます。クラスタの生成時には負荷分散の方法を決定できます。それ以降にクラスタに対して名前とオブジェクトのバインディングを解決するクライアントの負荷が,異なるクラスタサーバメンバ間で分散されることになります。

クラスタは,Nameをオブジェクトリファレンスのグループに対応づけるマルチバインド機能です。クラスタの生成はClusterManagerオブジェクトによって行われます。生成時に,ClusterManagerのcreate_clusterメソッドは,使用する方法を指定するStringパラメタを取り込みます。このメソッドはクラスタへのリファレンスを返し,これを使用してメンバの追加,削除,および検索ができます。クラスタの構成を決定したら,そのクラスタのリファレンスを特定の名前でネーミングサービス内の任意のコンテキストにバインドできます。こうすることで,Nameに対する以降のresolveオペレーションはクラスタ内にバインドされたオブジェクトリファレンスを返します。

create_clusterメソッドの引数に""を指定した場合は,"RoundRobin"指定時と同じ動作をします。

create_clusterメソッドの引数に,"RoundRobin","SmartRoundRobin",""以外の文字列を指定した場合,nameservでNullPointerExceptionが発生し,クライアントに不正なオブジェクトリファレンスが返ります。そのため,そのオブジェクトリファレンスを用いたリクエストで,UNKNOWN例外が発生します。

〈この節の構成〉