12.6.2 状態を維持するオブジェクトのフォルトトレランスの実現
状態を維持するオブジェクトインプリメンテーションに対してもフォルトトレランスを実現できますが,これはクライアントプログラムから見て透過的ではありません。この場合,クライアントプログラムはQoS(Quality of Service)ポリシーVB_NOTIFY_REBINDを使用するか,または,VisiBroker ORBオブジェクトのインタセプタを登録して状態の変更時にORBによって呼び出されるよう実装しておきます。QoSの使用に関する詳細については,「10.5 Quality of Serviceの使用」を参照してください。
オブジェクトインプリメンテーションとのコネクションが失敗し,VisiBroker ORBがクライアントを別のオブジェクトインプリメンテーションに再接続すると,bindインタセプタのbindメソッドがVisiBroker ORBによって呼び出されます。クライアントは,このバインドメソッドを実装することによって,別のオブジェクトインプリメンテーションに再接続されたことを知ることができます。インタセプタの詳細については,「20. VisiBroker 4.xインタセプタの使用」を参照してください。