2.1 JAXPとは
JAXP(Java API for XML Processing)は,Java Community ProcessのJSR 206で定義されるJava言語用の標準XML APIです。
XML Processorが提供するJAXPの機能を次の表に示します。
表2‒1 XML Processorが提供するJAXPの機能
機能の名称
|
機能の概要
|
DOM
|
XML文書を解析してDOMツリーを生成します。また,生成したDOMツリーを操作します。
|
SAX
|
XML文書を解析してSAXのイベントを発生させます。また,発生したイベントを処理します。
|
StAX
|
XML文書を解析してStAXのイベントを発生させます。また,発生したイベントを処理します。ハンドラが不要なため,XML文書を手続き的に処理できます。
|
XSLT
|
XML文書を入力し,スタイルシートに基づいて変換し,ほかのXML文書,HTML,テキストとして出力します。
|
XPath
|
XPath式を評価します。
|
Validation
|
XML文書をスキーマ文書に基づいて検証します。
|
Datatype
|
W3C XML Schema 1.0で規定された日付/時刻型データを処理します。
|
JAXPには,DOMパーサ,SAXパーサ,StAXパーサ,XSLTトランスフォーマ,XPathオブジェクト,Validationオブジェクト,およびDatatypeオブジェクトを生成するAPIが含まれています。これらのAPIはJAXPの実装に依存しないので,XML文書を処理・操作するプログラムを作成する際に,使用するXMLプロセッサの実装を意識する必要がありません。そのため,異なるプラットフォーム間で共通のプログラムを作成できます。
ページの先頭へ