2.2.4 送信用共用キュー
送信用共用キューは,共用キューを使用して複数システム間でのアプリケーション連携をする場合に,メッセージのあて先として指定するキューです。
送信用共用キューは定義だけのキューです。メッセージが格納されるメモリやディスク領域などの実体は,受信側システムの受信用共用キューです。アプリケーションが(送信側システムにとっての)送信用共用キューにメッセージを登録すると,実体上は(受信側システムにとっての)受信用共用キューに登録されます。
(送信側システムにとっての)送信用共用キューは(受信側システムにとっての)受信用共用キューとn:1(n:任意の整数)に対応づけることができます。そのため,受信側システムでは,複数の送信側システムから送信されたメッセージを一つの受信用共用キューに格納するような構成にできます。
送信用共用キューによるメッセージの送信は,永続版リソースアダプタの場合だけ利用できます。
送信用共用キューの概要を次の図に示します。
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作成方法
送信用共用キューを作成するには,hrmmkqueコマンドの-tオプションにshr_sendを指定します。-bオプションには,相手システムの受信用共用キューに基づく名前を指定します。キュー属性の多くは,(受信側システムにとっての)受信用共用キューに指定された値に従います。
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送信できるメッセージ種別
送信用共用キューには,アプリケーションは次に示すメッセージインタフェースを使用してメッセージを送信できます。
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BytesMessage
ただし,メッセージのペイロードだけが保存されます。メッセージのペイロードについては,「2.5.1 JMSメッセージの構成」を参照してください。
なお,送信するメッセージはReliable Messagingが提供するQueueSessionインタフェースのメソッドで生成したオブジェクトです。
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- 注意
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送信用共用キューは,接続先のデータベースの種別がHiRDBのときだけ作成できます。接続先のデータベースの種別がOracleのときに送信用共用キューを作成するとエラーが発生します。