3.2.2 usrconf.properties(バッチサーバ用ユーザプロパティファイル)
(1) 形式
J2SEのプロパティファイル形式です。
次のようにキーを指定します。
<キー名称> = <値>
- 指定方法
-
-
改行までが値になります。
-
#で始まる行はコメントとみなされます。
-
値が存在しない行を定義した場合,その行は無視されます。
-
値の後ろには,空白やコメントなどの文字列は追加できません。追加した場合,不正な値と解釈されます。
(例) <キー名称> = <値> #<コメント>
-
記載する文字はJavaの仕様に従って,ISO 8859-1 文字エンコーディングを使用してください。
-
CJBATCHUSRCONFDIRに指定するパスは絶対パスで指定してください。
-
Javaの仕様に従わない形式の場合,バッチサーバの起動に失敗することがあります。
(例)不正なUnicodeエスケープシーケンスを含む場合("\u"に続く文字列が適切なUnicode 16進数の値ではない)。
-
(2) ファイルの格納先
-
Windowsの場合
<Application Serverのインストールディレクトリ>\CC\server\usrconf\ejb\<サーバ名称>\
-
UNIXの場合
/opt/Cosminexus/CC/server/usrconf/ejb/<サーバ名称>/
(3) 機能
バッチサーバを実行するJavaVMのシステムプロパティを指定します。
usrconf.propertiesとusrconf.cfgのadd.jvm.argの-Dに同じキーが指定されている場合は,usrconf.propertiesの値が優先されます。
バッチサーバの稼働中に,このファイルの内容を変更した場合,変更した内容は次にバッチサーバを起動したときに反映されます。
(4) バッチサーバの予約済みキー
バッチサーバでは,次に示す接頭子で始まるキーを内部的に利用します。このため,アプリケーションでこれらの接頭子で始まるキーを利用してはいけません。
-
ejbserver.*
-
webserver.*
-
appclient.*
-
j2eeserver.*
(5) バッチサーバのカスタマイズ用キー
バッチサーバでは,次に示すシステムプロパティのキーに値を設定することで,バッチサーバの動作をカスタマイズできます。
ここでは,キーを次の分類に分けて説明します。
それぞれに指定できるキーの概要とデフォルト値を次の表に示します。キーの詳細については,「2.2.3 usrconf.properties(J2EEサーバ用ユーザプロパティファイル)」を参照してください。なお,参照する場合は「J2EEサーバ」および「J2EEアプリケーション」を「バッチサーバ」および「バッチアプリケーション」と読み替えてください。
(a) ejbserver.applicationから始まるキー
(b) ejbserver.batchから始まるキー
キー名称 |
概要 |
デフォルト値 |
---|---|---|
バッチアプリケーションからVM終了メソッドを呼び出した時のバッチサーバの動作を指定します。
|
true |
|
GCを実行するメモリ使用量のしきい値を,0〜100(単位:%)の整数で設定します。次の条件のどれかの場合にGCを実行します。0を指定した場合はGCの監視を行いません。
|
0 |
|
CTMによって管理されるバッチサーバ群のグループ名を,英数字,およびアンダースコア「_」を使って63文字以内で指定します。 |
JOBGROUP |
|
CTMで作成されるスケジュールキューの長さを1〜32767の間で指定します。 |
50 |
(c) ejbserver.clientから始まるキー
キー名称 |
概要 |
デフォルト値 |
---|---|---|
CTM内のキューに滞留したリクエストを引き出す時のプライオリティ(優先順位)を指定します。 |
4 |
(d) ejbserver.connectionpoolから始まるキー
「関連情報」とは,指定したキーに関する情報の参照先です。マニュアル名称の「アプリケーションサーバ」を省略しています。
キー名称 |
概要 |
デフォルト値 |
関連情報 |
---|---|---|---|
コンテナ管理のサインオンの最適化機能を有効にするかどうかを指定します。 |
false |
||
コネクションアソシエーション機能を有効にするかどうかを指定します。 |
false |
「機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)」の「3.14 パフォーマンスチューニングのための機能」 |
|
ejbserver.connectionpool.sharingOutsideTransactionScope.enabled |
アプリケーションサーバが管理するトランザクションの外で複数回コネクションの取得を行ったときのコネクションシェアリングの動作を指定します。 |
false |
|
コネクション障害検知機能のタイムアウト時間およびコネクション数調節機能によるコネクション削除処理のタイムアウト時間(単位:秒)を1〜2147483647の整数で指定します。 |
5 |
(e) ejbserver.connectorから始まるキー
キー名称 |
概要 |
デフォルト値 |
---|---|---|
リソースアダプタ用ログファイルの面数を指定します。 |
4 |
|
リソースアダプタ用ログファイルのサイズを指定します。 |
2097152 |
(f) ejbserver.containerから始まるキー
キー名称 |
概要 |
デフォルト値 |
---|---|---|
データベース監査証跡連携機能を有効にするかどうかを指定します。 |
false |
(g) ejbserver.ctmから始まるキー
キー名称 |
概要 |
デフォルト値 |
---|---|---|
スケジューリング機能が有効な場合,バッチサーバは起動時にCTMキューを活性化します。このときの待ち時間(単位:秒)を0〜2147483647で指定します。0を指定した場合,無限に待ち続けます。 |
180 |
|
CTM機能を使用する場合に必要なプロパティです。バッチサーバが属するCTMドメイン名称を指定します。 |
CTMDOMAIN |
|
CTM機能を使用する場合に必要なプロパティです。バッチサーバを制御するCTMデーモンのCTM識別子を指定します。 |
<IPアドレス> |
|
CTM機能を使用する場合に必要なプロパティです。マルチホームまたはIPアドレスを引き継ぐ系切り替え環境でCTMが使用するホスト名称またはIPアドレスを指定します。 |
<hostnameコマンドで取得されるホスト名称> |
|
スケジューリング機能が有効な場合,バッチサーバは停止時にCTMキューを非活性化します。このときの待ち時間(単位:秒)を0〜2147483647で指定します。 |
180 |
|
スケジューリング機能の使用の有無を指定します。
|
false |
(h) ejbserver.deployから始まるキー
キー名称 |
概要 |
デフォルト値 |
---|---|---|
サーバ処理終了後,コマンドから送信された次のレスポンスを受け取るまでの最大待ち時間を指定します。 |
60 |
|
作業ディレクトリ以下に展開されるDataSource,JavaMail,ResourceAdapterに関するDDファイルをスクランブルするかどうかを設定します。 |
false |
(i) ejbserver.extから始まるキー
「関連情報」とは,指定したキーに関する情報の参照先です。マニュアル名称の「アプリケーションサーバ」を省略しています。
キー名称 |
概要 |
デフォルト値 |
関連情報 |
---|---|---|---|
このプロパティの設定には,次の二つの意味があります。
|
0 |
「機能解説 運用/監視/連携編」の「5. J2EEアプリケーションの運用」 |
(k) ejbserver.instrumentationから始まるキー
キー名称 |
概要 |
デフォルト値 |
---|---|---|
Management Serverと連携するかどうかを指定します。 |
true |
(l) ejbserver.jndiから始まるキー
(m) ejbserver.jtaから始まるキー
キー名称 |
概要 |
デフォルト値 |
---|---|---|
バッチサーバ上で開始されるトランザクションのトランザクションタイムアウトのデフォルト値を指定します。 |
180 |
(n) ejbserver.loggerから始まるキー
キー名称 |
概要 |
デフォルト値 |
---|---|---|
バッチサーバのログファイルの面数を指定します。 |
|
|
バッチサーバのログファイルのサイズを指定します。 |
|
|
バッチサーバのログレベルを指定します。 |
Error |
|
J2EEサーバのログ出力ファイルのローテーション方式を指定します。
|
WRAP |
(o) ejbserver.managementから始まるキー
(p) ejbserver.managerから始まるキー
キー名称 |
概要 |
デフォルト値 |
---|---|---|
Management Serverとの連携に必要な設定をします。 |
なし |
|
Management Serverとの連携に必要な設定をします。 |
false |
|
JP1連携に関する設定ファイルのパスを指定します。 |
なし |
|
JP1と連携するかどうかを指定します。 |
false |
|
Managementイベント発行用プロパティファイルを指定します。 |
なし |
|
Managementイベント発行機能を有効にするかどうかを指定します。 |
false |
(q) ejbserver.namingから始まるキー
キー名称 |
概要 |
デフォルト値 |
---|---|---|
バッチサーバがネーミングサービスとして利用するCORBAネーミングサービスが起動しているホスト名称またはIPアドレスを指定します。 |
localhost |
|
CORBAネーミングサービスを自動起動モードで使用する場合に,起動させるCORBAネーミングサービスに名称を付加するときに指定します。 |
なし |
|
バッチサーバがネーミングサービスとして利用するCORBAネーミングサービスのポート番号を指定します。 |
900 |
|
ejbserver.naming.startupWaitTimeで指定したCORBAネーミングサービスの起動待ち時間経過後,CORBAネーミングサービスがまだ起動していない場合に,ejbserver.naming.startupWaitTimeで指定された秒数だけ起動待ちを繰り返す回数を指定します。 |
9 |
|
バッチサーバ起動時にCORBAネーミングサービスが利用可能になるまで待つ時間を指定します。 |
1 |
(r) ejbserver.rmiから始まるキー
キー名称 |
概要 |
デフォルト値 |
---|---|---|
マルチホームドホスト環境で,バッチサーバが使用するRMIレジストリやMBeanサーバのホスト名称,またはIPアドレスを指定します。 |
なし |
|
バッチサーバが利用するRMIレジストリのポート番号を指定します。 |
23152 |
|
バッチサーバ内でエクスポートするリモートオブジェクトのポート番号を指定します。 |
0 |
|
クライアントとサーバ間の通信タイムアウト時間を指定します。 |
0 |
(s) ejbserver.serverから始まるキー
キー名称 |
概要 |
デフォルト値 |
---|---|---|
PRF識別子を指定します。 |
PRF_ID |
|
バッチサーバが障害を検知して自発的にスレッドダンプを出力する場合のスレッドダンプのファイル数の上限を指定します。 |
256 |
(t) ejbserver.stdoutlogから始まるキー
キー名称 |
概要 |
デフォルト値 |
---|---|---|
ユーザ出力ログおよびユーザエラーログの自動フラッシュ機能を有効にするかどうかを指定します。 |
false |
(u) ejbserver.watchから始まるキー
キー名称 |
概要 |
デフォルト値 |
---|---|---|
すべてのリソース枯渇監視を有効にするかどうかを指定します。 |
true |
|
メモリ監視のアラート出力を有効にするかどうかを指定します。 |
true |
|
メモリ監視間隔を指定します。 |
60 |
|
メモリの使用状態を監視するしきい値を指定します。 |
80 |
|
メモリ監視結果をファイル出力するかどうかを指定します。 |
true |
|
ファイルディスクリプタ監視のアラート出力を有効にするかどうかを指定します。なお,ファイルディスクリプタ監視は,Windowsの場合,およびAIXの場合は使用できません。 |
true |
|
ファイルディスクリプタ監視間隔を指定します。なお,ファイルディスクリプタ監視は,Windowsの場合,およびAIXの場合は使用できません。 |
60 |
|
ファイルディスクリプタの使用状態を監視するしきい値を指定します。なお,ファイルディスクリプタ監視は,Windowsの場合,およびAIXの場合は使用できません。 |
2147483647 |
|
ファイルディスクリプタ監視結果をファイル出力するかどうかを指定します。なお,ファイルディスクリプタ監視は,Windowsの場合,およびAIXの場合は使用できません。 |
true |
|
スレッド監視のアラート出力を有効にするかどうかを指定します。なお,Linuxではスレッド数を監視できません。 |
true |
|
スレッド監視間隔を指定します。なお,Linuxではスレッド数を監視できません。 |
60 |
|
スレッドの使用状態を監視するしきい値を指定します。なお,Linuxではスレッド数を監視できません。 |
2147483647 |
|
スレッド監視結果をファイル出力するかどうかを指定します。なお,Linuxではスレッド数を監視できません。 |
true |
|
スレッドダンプ監視のアラート出力を有効にするかどうかを指定します。 |
true |
|
スレッドダンプ監視時間間隔を指定します。 |
30 |
|
スレッドダンプ監視のしきい値を,上限値に対する割合で指定します。 |
80 |
|
スレッドダンプ監視結果をファイル出力するかどうかを指定します。 |
true |
|
リソース枯渇監視機能のメモリ枯渇監視情報のRate2のアラート出力を有効にするかどうかを指定します。 |
true |
(v) httpsから始まるキー
指定できるキーについて次に示します。なお「省略値」とは,キーの指定がない場合に仮定される値です。
「VR」とは,キーが導入・変更されたアプリケーションサーバのバージョンです。
キー名称 |
概要 |
デフォルト値 |
---|---|---|
HttpsURLConnectionで使用する推奨暗号スイートを設定します。※ |
※ |
|
HttpsURLConnectionで使用するプロトコルを設定します。※ |
※ |
(w) javaから始まるキー
キー名称 |
概要 |
デフォルト値 |
---|---|---|
JNDIのInitialContextがデレゲートするコンテキストの実装クラスのファクトリクラスを指定します。 |
com.hitachi.software.ejb.jndi.InsContextFactory |
(x) vbrokerから始まるキー
キー名称 |
概要 |
デフォルト値 |
---|---|---|
スマートエージェントを使用するかどうかを指定します。スケジューリング機能を使用するバッチサーバを起動する場合,自動的に"true"が設定されます。 |
false |
|
スマートエージェントのポート番号を指定します。 |
14000 |
|
リモートインタフェースとして定義されたEJBメソッドの呼び出しでタイムアウトが発生した場合に,コネクションのクローズを抑止するかどうかを設定します。
|
false |
|
リプライ受信専用スレッドを管理するスレッドを起動するかどうかを設定します。vbroker.ce.iiop.ccm.htc.readerPerConnection=trueを設定する場合に,"true"を設定してください。 |
false |
|
TPBroker通信トレースファイル1個当たりのエントリ数の上限値を指定します。 |
120000 |
|
TPBroker通信トレースファイルの個数の上限値を指定します。 |
3 |
|
TPBrokerのトレースファイル出力先のパスを1〜210バイトの範囲で指定します。 |
|
|
任意の値を指定して,バッチサーバ単位でEJBコンテナのIPアドレスを固定します。 |
なし |
|
任意の値を指定して,バッチサーバ単位で通信ポートを固定します。 |
0 |