付録H.2 AIX固有の環境変数
OSがAIXの場合は,「付録H.1 OS共通のシステムの環境変数」で説明している環境変数のほかに,AIX固有のシステムの環境変数も設定する必要があります。AIX固有のシステムの環境変数を次の表に示します。
表H‒2 AIX固有のシステムの環境変数
システムの環境変数名
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設定値
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説明
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PSALLOC※
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early
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メモリ確保時に必要なページングスペースをすぐに確保する設定にします。
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NODISCLAIM※
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true
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free()に対するコールの処理方法として,disclaim()の発行を抑止する設定にします。
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AIXTHREAD_SCOPE
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S
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コンテンションの有効範囲として,システム・ベースのコンテンションの有効範囲(1:1)を設定します。
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AIXTHREAD_MUTEX_DEBUG
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OFF
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デバッグリストを使用しない設定にします。
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AIXTHREAD_RWLOCK_DEBUG
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OFF
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デバッグリストを使用しない設定にします。
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AIXTHREAD_COND_DEBUG
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OFF
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デバッグリストを使用しない設定にします。
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EXTSHM
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ON
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プロセス空間の共有メモリ領域数の制限をなくす設定にします。
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LDR_CNTRL(任意)
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MAXDATA=0x40000000
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カーネルの従来の区分化より大きいデータエリアを扱えるようにするための設定です。必要に応じて設定してください。
「0x40000000」は,未設定時のJ2EEサーバのmalloc領域サイズ(単位:バイト)です。mmap領域のJavaHeapや共用メモリなどを確保するためには,指定サイズを小さくするなど調整してください。
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注※ システム構築の初期段階でメモリの見積もりができていない場合は,HTTP Serverに対してPSALLOCにearly,およびNODISCLAIMにtrueを設定しないでください。設定した場合,ページングスペースが十分に確保できなくなり,プロセスの起動に失敗することがあります。
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