Hitachi

Cosminexus V11 アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編


付録B.2 J2EEサーバのセットアップ

アプリケーションサーバのシステムを構成するJ2EEサーバのセットアップについて説明します。

J2EEサーバは,製品のインストール時にセットアップ済みです。デフォルトの設定では,J2EEサーバ名はホスト名です。別のサーバ名に変更したい場合には,J2EEサーバをセットアップしてください。また,同じホスト内で複数のJ2EEサーバを起動する場合には,それぞれのJ2EEサーバに別のサーバ名を割り当てる必要があるため,J2EEサーバをセットアップしてください。

J2EEサーバのセットアップの手順について説明します。セットアップに関する注意事項については,「付録B.2(3) セットアップに関する注意事項」を参照して,必要に応じて対応してください。同じホスト内で複数のJ2EEサーバを起動する場合に,サーバ名を割り当てるときの注意事項については,「付録B.2(4) 複数のJ2EEサーバを起動する場合の注意事項」を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) Windowsの場合

Windowsの場合のJ2EEサーバのセットアップ手順を次に示します。

  1. 次のコマンドでカレントディレクトリを移動します。

    "cd <Application Serverのインストールディレクトリ>\CC\server\bin"

  2. cjsetupコマンドでJ2EEサーバをセットアップします。

    "cjsetup <サーバ名>"

    J2EEサーバのセットアップの例を次に示します。この例では,Application Serverのインストールディレクトリは「C:\Program Files\Hitachi\Cosminexus」,サーバ名は「MyServer」です。

    C:\>cd C:\Program Files\Hitachi\Cosminexus\CC\server\binC:\Program Files\Hitachi\Cosminexus\CC\server\bin>cjsetup MyServer

(2) UNIXの場合

UNIXの場合のJ2EEサーバのセットアップ手順を次に示します。

  1. cjsetupコマンドでJ2EEサーバをセットアップします。コマンドの実行には,root権限(Component Container管理者を設定していない場合),またはComponent Container管理者の権限(Component Container管理者を設定している場合)が必要です。

    /opt/Cosminexus/CC/server/bin/cjsetup <サーバ名>

    J2EEサーバのセットアップの例を次に示します。この例では,サーバ名は「MyServer」です。

    /opt/Cosminexus/CC/server/bin/cjsetup MyServer

(3) セットアップに関する注意事項

(4) 複数のJ2EEサーバを起動する場合の注意事項

J2EEサーバはサーバ名称によって識別されます。インストール時に,インストールされたホストのホスト名がデフォルトのサーバ名称として設定されています。このため,同じホスト内で複数のJ2EEサーバを起動する場合,それぞれのJ2EEサーバにサーバ名称を割り当て,J2EEサーバをセットアップします。

J2EEサーバのサーバ名称を割り当てる上で,次に示す二つの条件を考慮する必要があります。

J2EEサーバと接続するCORBAネーミングサービスのホスト名およびポート番号,CORBAネーミングサービスの使用するスマートエージェントの設定に関する注意事項を次に示します。

ホスト名およびポート番号の設定

同一ホストで複数のJ2EEサーバを同時に起動する場合,CORBAネーミングサービスとの接続に使用するホスト名およびポート番号が両方とも重ならないようにしてください。ホスト名およびポート番号は,usrconf.propertiesで設定します。

また,usrconf.propertiesのwebserver.connector.nio_http.portキーおよびejbserver.http.portキーで設定されているポート番号には,同時に起動するJ2EEサーバ間で異なる値を使用するように設定してください。

スマートエージェントの設定

J2EEサーバが接続するCORBAネーミングサービスでスマートエージェントを使用する場合,同一のスマートエージェントの範囲内(同一のポート番号で接続する範囲内)でJ2EEサーバ名を一意としてください。J2EEサーバ名を一意にしない場合には,サーバ管理コマンドでKDJE37302-Eのメッセージが出力され,サーバ管理コマンドが実行できなくなることがあります。

なお,CORBAネーミングサービスでスマートエージェントを使用する場合とは,次のとおりです。

CORBAネーミングサービスをアウトプロセスで手動起動する場合

ejbserver.naming.startupModeキーにmanualを指定して起動する場合,CORBAネーミングサービス起動時の引数で,vbroker.agent.enableLocator=true(デフォルトはtrue)を指定します。

CORBAネーミングサービスをアウトプロセスで自動起動,またはインプロセスで自動起動する場合

ejbserver.naming.startupModeキーにautomaticまたはinprocessを指定して起動する場合,usrconf.propertiesで,vbroker.agent.enableLocator=true(デフォルトはfalse)を指定して,スマートエージェントの使用を有効にします。