10.9.2 リダイレクタの設定(リダイレクタを使用した場合)
[リダイレクタの設定]画面を次の図に示します。
(1) 機能概要
リダイレクタの情報を設定します。
(2) 表示手順
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運用管理ポータルで[論理サーバの環境設定]アンカーをクリックします。
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次のどちらか一方の操作をします。
- Webサーバの場合
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[サーバビュー]タブ−[論理Webサーバ]−[Webサーバ]−[<Webサーバ名>]をクリックします。
- Webサーバクラスタの場合
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[サーバビュー]タブ−[論理Webサーバ]−[Webサーバクラスタ]−[<Webサーバクラスタ名>]−[<Webサーバ名>]をクリックします。
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[リダイレクタ]タブをクリックします。
(3) 操作手順
画面での操作手順を次に示します。
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利用するパフォーマンストレーサやリダイレクタが出力するログの出力レベルなどを指定します。
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[適用]ボタンをクリックします。
指定した情報が反映されます。
エラーが表示された場合は,エラーの内容を確認して[戻る]アンカーをクリックします。指定した内容を見直し,再度[適用]ボタンをクリックします。
(4) 画面詳細
画面に表示される項目およびボタンについて説明します。
- パフォーマンストレーサに関する設定
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- 利用するパフォーマンストレーサ(必須)
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同一ホスト内に定義されたパフォーマンストレーサから,利用するパフォーマンストレーサ(mod_jk.confファイルのJkPrfIdキー)を選択します。
- ゲートウェイ指定機能の設定
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- ホスト名
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ゲートウェイのホスト名またはIPアドレス(mod_jk.confファイルのJkGatewayHostキー)を指定します。
- ポート番号
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ゲートウェイのポート番号(mod_jk.confファイルのJkGatewayPortキー)を指定します。ホスト名が指定されている場合にだけ有効となります。ポート番号を指定しない場合,httpによるアクセスであれば80,httpsによるアクセスであれば443が使用されます。
- SSLアクセラレータの使用
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SSLアクセラレータを使用することで,クライアントからのリクエストのスキームがhttpsであるがWebサーバへのリクエストのスキームがhttpとなる場合,Webサーバへのリクエストのスキームをhttpsであると見なすかどうか(mod_jk.confファイルのJkGatewayHttpsSchemeキー)を指定します。デフォルトは,「しない」です。
- リダイレクタが出力するログの設定
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- ログの出力レベル
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リダイレクタのログの出力レベル(mod_jk.confファイルのJkLogLevelキー)を指定します。デフォルトは,「通常運用」です。
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通常運用(最重要メッセージだけ出力)
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通常運用
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テスト時
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障害調査
Webサーバを配置するホストのOSがUNIXの場合は,「通常運用(最重要メッセージだけ出力)」を指定しても「通常運用」を適用します。ただし,旧バージョン互換のWebサーバの場合には,Webサーバを配置するホストのOSがUNIXであっても,そのまま「通常運用(最重要メッセージだけ出力)」を適用します。
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- ファイルサイズ
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出力するログファイルの1ファイルのサイズ(mod_jk.confファイルのJkLogFileSizeキー)を指定します。4キロバイト,64キロバイト,256キロバイト,512キロバイト,1メガバイト,2メガバイト,4メガバイト,16メガバイト,64メガバイト,256メガバイト,512メガバイト,1ギガバイト,2ギガバイトのうちからどれか一つを選択できます。デフォルトは,「4メガバイト」です。旧バージョン互換のWebサーバの場合,256メガバイト,512メガバイト,1ギガバイト,2ギガバイトは選択できません。
なお,旧バージョン互換のWebサーバの場合,Webサーバが稼働するホストのOSがWindowsの場合だけこの指定が有効になります。
- ファイル面数
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出力するログファイルの面数(mod_jk.confファイルのJkLogFileNumキー)を指定します。1面,2面,4面,8面,16面,32面,64面のうちからどれか一つを選択できます。デフォルトは,「8面」です。旧バージョン互換のWebサーバの場合,32面,64面は選択できません。
なお,旧バージョン互換のWebサーバの場合,Webサーバが稼働するホストのOSがWindowsの場合だけこの指定が有効になります。
- ログ出力先ディレクトリ
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ログの出力先ディレクトリ(mod_jk.confファイルのJkLogFileDirキー)を指定します。デフォルトは,「logs」です。ログファイル名は,「hws_redirect」に「<通番>.log」が付けられたものとなります。
相対パスで指定した場合は,「<Application Serverのインストールディレクトリ>\CC\web\redirector\servers\<論理Webサーバ名>」(Windowsの場合),または「/opt/Cosminexus/CC/web/redirector/servers/<論理Webサーバ名>」(UNIXの場合)以下のディレクトリ名となります。
指定を省略した場合は,「<Application Serverのインストールディレクトリ>\CC\web\redirector\servers\<論理Webサーバ名>」(Windowsの場合),または「/opt/Cosminexus/CC/web/redirector/servers<論理Webサーバ名>」(UNIXの場合)がログの出力先として仮定されます。
なお,旧バージョン互換のWebサーバの場合,この指定はWebサーバが稼働するホストのOSがWindowsの場合だけ有効です。指定を省略した場合,「<Application Serverのインストールディレクトリ>\CC\web\redirector」が仮定されます。旧バージョン互換のWebサーバが稼働するホストがUNIXの場合,「/opt/Cosminexus/CC/web/redirector」がログ出力先になります。
- 保守用のトレースログ
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リダイレクタの保守用トレースログを出力するかどうか(mod_jk.confファイルのJkTraceLogキー)を指定します。デフォルトは,「出力する」です。
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出力する
リダイレクタの保守用のトレースログを出力します。
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出力しない
リダイレクタの保守用のトレースログを出力しません。
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- ファイルサイズ(保守用のトレースログ)
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出力するログファイル一つ当たりのサイズ(mod_jk.confファイルのJkTraceLogFileSizeキー)を指定します。サイズは,4キロバイト,64キロバイト,256キロバイト,512キロバイト,1メガバイト,2メガバイト,4メガバイト,16メガバイト,64メガバイト,256メガバイト,512メガバイト,1ギガバイト,2ギガバイトから選択できます。旧バージョン互換のWebサーバの場合,この指定は無効です。デフォルトは「16メガバイト」です。
なお,設定情報を配布したときに,配布先ホストの許容範囲を超えるログファイルのサイズが指定されていると,許容範囲内で最も近い値が適用されます。
ログファイルのサイズの許容範囲を超える値を指定したときに適用される値を次の表に示します。
表10‒17 ファイルサイズの許容範囲を超える値を指定したときの適用値 指定値
適用値
Windowsの場合
UNIXの場合
旧バージョン互換のWebサーバの場合
4キロバイト〜16メガバイト
指定値と同じ
指定値と同じ
指定値と同じ
64メガバイト
指定値と同じ
16メガバイト
指定値と同じ
256メガバイト〜2ギガバイト
指定値と同じ
16メガバイト
64メガバイト
- ファイル面数(保守用のトレースログ)
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出力するログファイルの面数(mod_jk.confファイルのJkTraceLogFileNumキー)を指定します。面数は,1面,2面,4面,8面,16面,32面,64面から選択できます。旧バージョン互換のWebサーバの場合,この指定は無効です。デフォルトは,「4面」です。
なお,設定情報の配布を実行したときに,配布先ホストの許容範囲を超えるログファイルの面数が指定されていると,許容範囲内で最も近い値が適用されます。
ログファイルの面数の許容範囲を超える値を指定したときに適用される値を次の表に示します。
表10‒18 ファイル面数の許容範囲を超える値を指定したときの適用値 指定値
適用値
Windowsの場合
UNIXの場合
旧バージョン互換のWebサーバの場合
1〜16
指定値と同じ
指定値と同じ
指定値と同じ
32〜64
16
指定値と同じ
16
- ログ出力先ディレクトリ(保守用のトレースログ)
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ログの出力先ディレクトリ(mod_jk.confファイルのJkTraceLogFileDirキー)を指定します。デフォルトは,「logs」です。ログファイル名は,「hws_rd_trace」に「<通番>.log」が付けられたものとなります。
相対パスで指定する場合,「<Application Serverのインストールディレクトリ>\CC\web\redirector\servers\<論理Webサーバ名>」(Windowsの場合),または「/opt/CC/web/redirector/servers/<論理サーバ名>」(UNIXの場合)以下のディレクトリを指定します。
指定を省略した場合は,「<Application Serverのインストールディレクトリ>\CC\web\redirector\servers\<論理Webサーバ名>」(Windowsの場合),または「/opt/Cosminexus/CC/web/redirector/servers/<論理Webサーバ名>」(UNIXの場合)が保守用のトレースログの出力先として仮定されます。
なお,旧バージョン互換のWebサーバの場合この指定は無効です。旧バージョン互換のWebサーバの場合,「<Application Serverのインストールディレクトリ>\CC\web\redirector」(Windowsの場合),または「/opt/CC/web/redirector」(UNIXの場合)が保守用のトレースログの出力先になります。
- オプション
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- translate_handler関数の呼び出し
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WebサーバへのリクエストがWebコンテナに転送させるURLパターンであった場合,リダイレクタよりあとに実行されるモジュールのtranslate_handler関数をWebサーバから呼び出すかどうか(mod_jk.confファイルのJkTranslateBackcompatキー)を指定します。デフォルトは,「しない」です。
- リクエスト送信タイムアウト時間
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リダイレクタからWebコンテナへのリクエスト送信処理の完了を待つ時間(mod_jk.confファイルのJkSendTimeoutキー)を指定します。「設定しない」を選択,または入力フィールドを選択して値を入力します。指定できる値は,1〜3600の整数です。単位は「秒」です。デフォルトは,「100秒」です。
「設定しない」,またはTCPの持つデータ送信の再送タイマより長い時間を指定した場合は,TCPの持つデータ送信の再送タイマがタイムアウト時間となります。リクエスト送信処理が,TCPの持つデータ送信の再送タイマでタイムアウトした場合は,送信に失敗したことを示すメッセージ(KDJE41000-E)が表示されます。KDJE41000-Eメッセージの詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ メッセージ(構築/運用/開発用)」の「7.3 KDJE40000からKDJE49999までのメッセージ」を参照してください。
なお,タイムアウト時間は,初回のリクエスト送信処理時間を考慮した値を設定してください。
- リクエスト送信コネクション確立タイムアウト時間
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リダイレクタからWebコンテナへのリクエスト送信処理で,Webコンテナへのコネクションの確立を待つ時間(mod_jk.confファイルのJkConnectTimeoutキー)を指定します。「設定しない」を選択,または入力フィールドを選択して値を入力します。指定できる値は,1〜3600の整数です。単位は「秒」です。デフォルトは,「30秒」です。
「設定しない」,またはTCPの持つコネクション確立の再送タイマより長い時間を指定した場合は,TCPの持つコネクション確立の再送タイマがタイムアウト時間となります。コネクションの確立処理が,TCPの持つコネクション確立の再送タイマでタイムアウトした場合は,送信に失敗したことを示すメッセージ(KDJE41000-E)が表示されます。KDJE41000-Eメッセージの詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ メッセージ(構築/運用/開発用)」の「7.3 KDJE40000からKDJE49999までのメッセージ」を参照してください。
なお,タイムアウト時間は,初回のWebコンテナへのコネクションの確立処理時間を考慮した値を設定してください。
- リクエスト送信完了待ちリトライ回数
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リダイレクタからWebコンテナへのリクエスト送信処理のリトライ回数(mod_jk.confファイルのJkRequestRetryCountキー)を1〜16の整数で指定します。デフォルトは,「3回」です。リクエスト送信処理のうち,次に示す処理をリトライできます。
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Webコンテナへのコネクションの確立処理
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リダイレクタからWebコンテナへのリクエストヘッダの送信処理
初回のリクエスト送信処理を1回目としてカウントするため,初回のリクエスト送信処理でリトライが発生しない場合も,リクエスト回数は1となります。リクエスト送信処理でのタイムアウト時間の合計は,次に示す計算式で求められます。
リクエスト送信処理でのタイムアウト時間の合計= (リクエスト送信タイムアウト時間+リクエスト送信コネクション確立タイムアウト時間)×リクエスト送信完了待ちリトライ回数
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- リダイレクタの実行順位
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リダイレクタ以外の外部モジュールをHTTP Serverへ登録する場合に,ほかの外部モジュールに対するリダイレクタの実行順位(mod_jk.confファイルのJkModulePriorityキー)を指定します。「REALLY_FIRST」,「FIRST」,「MIDDLE」,「LAST」,もしくは「REALLY_LAST」を選択,またはラジオボタンを選択して入力フィールドに-10〜30の整数を入力します。デフォルトは,「FIRST」です。
リダイレクタの実行順位の指定値と対応する整数値を次の表に示します。リダイレクタの実行順位は,指定値が小さいほど高くなります。
表10‒19 リダイレクタの実行順位の指定値と対応する整数値 指定値
対応する整数値
REALLY_FIRST
-10
FIRST
0
MIDDLE
10
LAST
20
REALLY_LAST
30
- [適用]ボタン
-
指定した情報を反映します。
- [リセット]ボタン
-
指定した情報をリセットします。