17.7.1 運用管理サーバを対象にした1:1系切り替えシステムの設定手順
ここでは,システムの構築例とシステムの設定手順について説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) システムの構成例
運用管理サーバの1:1系切り替えシステムの構成例を次の図に示します。なお,以降の項では,このシステムの構成例を使用したシステムの設定例を示します。
運用管理サーバの実行系(現用系)と運用管理サーバの待機系(予備系)を1:1で配置しています。
運用管理サーバの1:1系切り替えシステムでは,まずクラスタを構築して,運用管理サーバをクラスタ内に現用系と予備系として定義します。また,HAモニタで使用するコマンドや出力するメッセージのための,サーバの識別名(サーバの別名)を指定します。現用系と予備系とで同じ名称(例ではCMS)を指定します。
なお,アプリケーションサーバをクラスタ構成に配置するためには,エイリアスIPアドレスを設けて,稼働中のノードがエイリアスIPアドレスを引き継ぐことで,クライアントがクラスタ内のノードを意識しないようにします。1:1系切り替えシステムの場合,エイリアスIPアドレスは,HAモニタによって動的に割り当てられるアドレスとなります。
(2) システムの設定手順
HAモニタと連携する場合には,Management ServerやHAモニタのファイルの設定などが必要になります。運用管理サーバの1:1系切り替えシステムの設定手順を次の図に示します。
図中の1.〜9.について説明します。
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グローバルトランザクションを使用する場合は,共有ディスクにパーティションを作成して,ファイルシステムを構築します。
グローバルトランザクションを使用するためには,トランザクション情報の格納場所を作成します。
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グローバルトランザクションを使用する場合は,システムに共有ディスクを割り当てます。
システムに共有ディスクを割り当てる際は,現用系と予備系で,同じマウント先ディレクトリにしてください。
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Management Serverでクラスタサーバの環境を設定します。
Management ServerのSmart Composer機能の簡易構築定義ファイルで,HAモニタを使用する場合の設定をします。詳細は,「17.7.2 クラスタサーバの環境設定」を参照してください。
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設定ファイルを編集します。
簡易構築定義ファイルでは設定できない,Management Serverなどの各種定義ファイルを設定します。詳細は,「17.7.3 設定ファイルの編集」を参照してください。
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現用系から予備系にManagement Serverの設定情報をコピーします。
現用系と予備系を同じ環境にするために,現用系でのManagement Serverに関する設定内容を予備系にコピーします。詳細は,「17.7.4 現用系から予備系へのManagement Serverの設定情報のコピー」を参照してください。
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HAモニタの環境を設定します。
HAモニタのsysdefファイルで,HAモニタの環境を定義します。詳細は,「17.7.5 HAモニタの環境設定」を参照してください。
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シェルスクリプトファイルを作成します。
Management Serverを監視,運用管理サーバを起動および停止するためのシェルスクリプトファイルを作成します。詳細は,「17.7.6 シェルスクリプトファイルの作成」を参照してください。
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サーバ対応の環境を設定します。
HAモニタのserversファイルで,系で稼働させる現用系サーバや予備系サーバの環境を定義します。詳細は,「17.7.7 サーバ対応の環境設定」を参照してください。
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LANの状態を設定します。
HAモニタのLANの状態設定ファイルで,LANアダプタのIPアドレスなどを指定してHAモニタでのLANの切り替えについて定義します。詳細は,「17.7.8 LANの状態設定」を参照してください。