3.10 CTMのゲートウェイ機能を利用したTPBroker/OTMクライアントとの接続
CTMでは,次に示すクライアントからアプリケーションサーバ上で動作するJ2EEアプリケーションを呼び出せるゲートウェイ機能を提供します。
-
TPBrokerクライアント
TPBroker Version 5以降で開発されたクライアントアプリケーションです。
-
TPBroker OTMクライアント
TPBroker Object Transaction Monitorで開発されたクライアントアプリケーションです。
また,CTMではゲートウェイでリクエストを送受信するときの性能解析情報を出力できます。出力した性能解析情報は,CSV形式などに変換して,ほかのJ2EEサーバの各機能が出力する性能解析情報とあわせて分析できます。性能解析トレース出力については,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 保守/移行編」の「7. 性能解析トレースを使用した性能解析」の性能解析トレースに関する説明を参照してください。
CTMのゲートウェイ機能を使用した,TPBrokerクライアントまたはTPBroker OTMクライアントからのJ2EEアプリケーションの呼び出しの概要を次の図に示します。
TPBrokerクライアントはORBゲートウェイ経由,TPBroker OTMクライアントはOTMゲートウェイ経由で,J2EEサーバ上のJ2EEアプリケーションにリクエストを送信します。ORBゲートウェイおよびOTMゲートウェイは,CTMが提供するプロセス群で,ORBゲートウェイおよびOTMゲートウェイは,CTMデーモンを起動するときに,同時に起動されます。
TPBrokerクライアントおよびTPBroker OTMクライアントからJ2EEアプリケーションへのリクエスト方法と,リファレンスの解決方法を次に示します。
-
TPBrokerクライアントの場合
ctmregltdコマンドの-CTMAgentオプションに1を指定する,または-CTMIDLConnectオプションに1を指定すると,CTMレギュレータでORBゲートウェイ機能が有効になります。-CTMAgentオプションに1を指定した場合,EJBのルックアップ名称をオブジェクト名称として,スマートエージェントにCORBAリファレンスを登録します。そのため,TPBrokerクライアントでは,EJBのルックアップ名称を_bind()の引数に指定してリファレンスの参照を解決します。-CTMIDLConnectオプションに1を指定した場合,ctmgetiorコマンドでIOR文字列を取得することでリファレンスの参照を解決します。
-
TPBroker OTMクライアントの場合
ctmstartコマンドの-CTMTSCGwStartオプションに1以上を指定すると,OTMゲートウェイが開始されます。TPBroker OTMクライアントでは,TSCユーザプロキシを生成するコンストラクタの引数に,EJBのルックアップ(登録)名称をTSCアクセプタ名称として指定します。なお,TSCアクセプタ名称は省略できませんので注意してください。また,接続形態は,TSCレギュレータを選択してください。
なお,TPBrokerクライアントおよびTPBroker OTMクライアントからJ2EEサーバ上のアプリケーションを呼び出すためのクライアントアプリケーションの開発方法については,TPBrokerまたはTPBroker Object Transaction Monitorのドキュメントを参照してください。