8.3.2 最大同時実行数と実行待ちキューを求める手順
最大同時実行数および実行待ちキューサイズは,次の手順に従ってチューニングできます。
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負荷発生ツールなどを利用して,リクエストの多重度を増やします。
このとき,サーバ側のCPU利用率が80%〜90%に達した場合は,手順2.に進みます。80%〜90%に達しない,低い状態でスループットが向上しなくなった場合は,入出力処理や排他処理などにボトルネックがあることが考えられます。この場合は,ボトルネックになっている処理を特定して,性能を改善します。
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サーバ側のCPU利用率が80%〜90%に達した多重度を,最大同時実行数としてチューニングパラメタに設定します。
この状態でのスループットが,単体マシンの最大スループットになります。これ以上のスループットを求めたい場合は,ハードウェアの増強が必要です。
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負荷発生ツールなどでさらに高い負荷を掛けて,最大スループットが維持できるかどうかを確認します。
維持できない場合は,最大スループット以上の負荷が掛からないように,チューニングパラメタを調整します。
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実際のシステムでの一時的な過負荷状態,および負荷のピークの状態でのリクエスト数を見積もり,実行待ちキューサイズを決定します。
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階層的な構造を持つアプリケーションでは,各レイヤでの同時実行数および実行待ちキューサイズのバランスが取れるよう,調整します。