4.4.1 オープン環境でのバッチジョブの実行
バッチジョブをオープン環境であるJavaの実行環境で実行します。
バッチアプリケーションの実行環境は,Javaプログラムとして開発されたバッチアプリケーションを実行する環境です。この環境によって,バッチジョブのオープン環境への移行を図れます。
現在,基幹業務の処理を実行するバッチジョブの多くは,メインフレーム上で実行されています。アプリケーションサーバでは,バッチジョブの実行環境を,オープン環境であるJavaの実行環境として構築します。これによって,Javaの特長である柔軟性や運用容易性を兼ね備えたバッチジョブの実行環境を構築・運用できます。
バッチアプリケーションは,常駐型のJavaVMプロセスであるバッチサーバで実行します。これによって,バッチジョブを実行するたびにJavaVMを起動するコストを抑えられます。これはレスポンスタイムの比較的短いバッチアプリケーションを繰り返し実行する場合に効果があります。
また,次に示す関連プログラムと連携することで,メインフレームで実現していた内容に類似した処理の制御や自動実行が実現できます。
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JP1/AJS
バッチアプリケーションを実行するタイミングをスケジューリングできます。これによって,バッチアプリケーションを使用する業務を自動化できます。
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Batch Job Execution Server
メインフレームで実現していたジョブ制御言語によるジョブ管理のイメージで,バッチアプリケーションを実行できます。
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JP1/Advanced Shell
UNIXのKornシェルをベースとした,クロスプラットフォームで使用できるスクリプトファイルから,バッチアプリケーションを実行できます。
バッチアプリケーションの実行環境でのバッチジョブ実行の概要を次の図に示します。
この構成の場合は,バッチジョブを実行するタイミングをJP1/AJSで制御できます。また,Batch Job Execution ServerまたはJP1/Advanced Shellを使用して定義した内容を基に,バッチジョブを実行できます。