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VisiBroker Version 5 Borland(R) Enterprise Server VisiBroker(R) プログラマーズリファレンス


34.1.1 ORBオプション

一つのオプションを除いて,その他すべてのORBオプションは型・値ペアの形式になっています。ORB_init()オプションについて,次の表に示します。

表34‒1 クライアントプログラムが使用するORB_initオプション(C++)

オプション

説明

-ORBagent <0|1>

VisiBrokerの_bind()時に,スマートエージェントがサーバを探索するかどうかを指定します。

0を設定した場合,探索しません。

1を設定した場合,探索します。

デフォルトは1です。

-ORBagentAddr

<hostname|ip_address>

このクライアントが使用するスマートエージェントを実行しているホストのホスト名またはIPアドレスを指定します。

hostnameを設定した場合,ホスト名を指定します。

ip_addressを設定した場合,IPアドレスを指定します。

このオプションの指定を省略した場合や,自ホストまたはagentaddrファイルで指定したホストからスマートエージェントを探索できない場合は,ブロードキャストメッセージでスマートエージェントを見つけます。

-ORBagentPort <port_number>

スマートエージェントのポート番号を指定します。複数のVisiBroker ORBドメインが必要な場合に有用です。

指定を省略した場合,14000番で動作します。

-ORBconnectionMax <#>

コネクションの最大数を指定します。

指定を省略した場合,無制限にコネクションを許可します。

-ORBconnectionMaxIdle <#>

コネクションが非アクティブな状態の最大監視時間を秒単位で指定します。最大監視時間を経過してもコネクションが非アクティブなままの場合,VisiBrokerがコネクションを終了します。

このオプションはインターネットアプリケーションで設定します。

0を設定した場合,監視しません。

デフォルトは0です。

-ORBDefaultInitRef

デフォルトの初期リファレンスを指定します。

-ORBInitRef

初期リファレンスを指定します。

-ORBir_ior <ior_string>

Object::_get_interface()メソッドがオブジェクトインプリメンテーションで呼び出されるとき,アクセスされるインタフェースリポジトリのIORを指定します。

-ORBir_name <ir_name>

Object::_get_interface()メソッドがオブジェクトインプリメンテーションで呼び出されるとき,アクセスされるインタフェースリポジトリの名前を指定します。

-ORBnullstring <0|1>

1を設定した場合,VisiBroker ORBがC++ NULL文字をストリームします。NULL文字列は長さが0の文字列としてマーシャルされます。これは,長さが1の文字列としてマーシャルされる空の文字列("")とは異なり,単独の文字("\0")です。

0を設定した場合,NULL文字列をマーシャルしたときは,CORBA::BAD_PARAMとなります。NULL文字列をアンマーシャルしたときは,CORBA::MARSHALとなります。

デフォルトは0です。

-ORBrcvbufsize <buffer_size>

応答を受信するために使用するTCPバッファのサイズをバイト単位で指定します。指定値は,性能やベンチマークの結果に著しく影響します。

指定を省略した場合,デフォルト値が設定されます。

デフォルトはOSよって異なるため,各OSのマニュアルを参照してください。

-ORBsendbufsize <buffer_size>

クライアント要求を送信するために使用するTCPバッファのサイズをバイト単位で指定します。指定値は,性能やベンチマークの結果に著しく影響します。

指定を省略した場合,デフォルト値が設定されます。

デフォルトはOSよって異なるため,各OSのマニュアルを参照してください。

(Windows)

-ORBshmsize <size>

共用メモリ内の送信セグメントおよび受信セグメントのサイズをバイト単位でを指定します。クライアントプログラムやオブジェクトインプリメンテーションが共用メモリを介して通信する場合,このオプションを使うと,パフォーマンスが向上します。ただし,このオプションをサポートしているのはWindowsだけです。

-ORBtcpNoDelay <0|1>

ソケットが要求を送信する契機を指定します。指定値は,性能やベンチマークの結果に著しく影響します。

1を設定した場合,すべてのソケットが即時に要求を送信します。

0を設定した場合,ソケットはバッファが満杯になった時点で要求を一括して送信します。

デフォルトは0です。