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VisiBroker Version 5 Borland(R) Enterprise Server VisiBroker(R) プログラマーズリファレンス


18.4 ORBプロパティ

VisiBroker ORBのプロパティを次の表に示します。

表18‒3 ORBプロパティ(Java)

プロパティ

デフォルト

旧プロパティ

説明

vbroker.orb.admDir

<環境変数TPDIRの設定値>/adm

該当しません。

さまざまなシステムファイルが存在する管理ディレクトリを指定します。このプロパティはVBROKER_ADM環境変数を使って設定できます。環境変数TPDIRについては,マニュアル「TPBroker ユーザーズガイド」を参照してください。

vbroker.orb.alwaysProxy

false

ORBalwaysProxy

trueを設定すると,クライアントは常にゲートキーパーを使用してサーバに接続しなければならないことを指定します。

vbroker.orb.alwaysSecure

false

該当しません。

trueを設定すると,クライアントは常にサーバへセキュアに接続しなければならないことを指定します。

vbroker.orb.alwaysTunnel

false

ORBalwaysTunnel

trueを設定すると,クライアントは常にサーバにHTTPトンネル(IIOPのオブジェクトラッパー)を使用して接続することを指定します。

vbroker.orb.autoLocateStubs

false

該当しません。

オブジェクトリファレンスの読み込み時にスタブを検索する機能を有効にします。この機能は,渡された正式なクラス引数の一般オブジェクトやスタブではなく,オブジェクトのリポジトリIDに基づいて,read_Objectを使用して実行します。

不正な値を指定した場合,trueを設定したときと同じ動作をします。

vbroker.orb.bidOrder

inprocess:liop:ssl:iiop:proxy:hiop:locator

該当しません。

各トランスポートの相対的な重要度を指定します。トランスポートの優先順位は,次のように割り当てられています。

  1. inprocess

  2. liop

  3. ssl

  4. iiop

  5. proxy

  6. hiop

  7. locator

例えば,IORにLIOPとIIOPの両プロファイルが含まれている場合は,LIOPが優先されます。IIOPが使用されるのは,LIOPが失敗したときだけです。ただし,vbroker.orb.bidOrderとvbroker.orb.bids.criticalに同時に優先順位が設定されている場合は,vbroker.orb.bids.criticalの設定が有効となります。

vbroker.orb.bids.critical

inprocess

該当しません。

vbroker.orb.bidOrderとvbroker.orb.bids.criticalに同時に優先順位が設定されている場合は,vbroker.orb.bids.criticalの設定が有効となります。vbroker.orb.bids.criticalで複数の値が設定されている場合は,vbroker.orb.bidOrderに基づいて相対的な重要度が決まります。

vbroker.orb.defAddrMode

0(Key)

該当しません。

クライアントのVisiBroker ORBが使用するデフォルトアドレッシングモードを指定します。0を設定するとアドレッシングモードはKeyとなります。1を設定するとアドレッシングモードはProfileとなります。2を設定するとアドレッシングモードはIORとなります。

vbroker.orb.bufferCacheTimeout

6000

該当しません。

メッセージチャンクを破棄する前にキャッシュに保存しておく時間を指定します。

vbroker.orb.compliantExceptions

true

該当しません。

org.omg.CORBA.Object.non_existentメソッドの延長でサーバにアクセスできない場合,例外を返すかtrueを返すかを指定します。trueを設定した場合はTRANSIENT例外を返し,falseを設定した場合はtrueを返します。

vbroker.orb.debug

false

該当しません。

trueを設定すると,ORBはデバッグ情報を表示できるようになります。

vbroker.orb.defaultInitRef

null

ORBDefaultInitRef

デフォルトの初期リファレンスを指定します。

vbroker.orb.dynamicLibs

null

該当しません。

VisiBroker ORBが使用できるサービスの一覧を指定します。

vbroker.orb.embedCodeset

true

該当しません。

IORが作成されると,VisiBroker ORBは,codesetコンポーネントをIORに埋め込みます。これによって問題が発生する非準拠のORBもあります。offを設定すると,VisiBroker ORBはcodesetコンポーネントを埋め込みません。falseを設定すると,クライアントとサーバとの間ではネゴシエーションなしでchar型とwchar型が変換されます。

不正な値を指定した場合,trueを設定したときと同じ動作をします。

vbroker.orb.enableVB4backcompat

false

該当しません。

VisiBroker 4.xでGIOP 1.2に準拠していない動作に対処できるようにするためのプロパティです。クライアントがVisiBroker 4.xの場合は,このフラグにtrueを設定する必要があります。これはサーバ側専用のフラグです。クライアント側で設定する必要はありません。

vbroker.orb.enableBiDir

none

該当しません。

選択的に双方向コネクションを確立します。

クライアント側で「vbroker.orb.enableBiDir=client」と定義し,サーバ側で「vbroker.orb.enableBiDir=server」と定義すると,ゲートキーパーのvbroker.orb.enableBiDirの値でコネクションの状態が決まります。このプロパティの値は,server,client,both,またはnoneです。詳細については,マニュアル「Borland Enterprise Server VisiBroker デベロッパーズガイド」の「双方向通信」の記述を参照してください。

vbroker.orb.enableKeyId

true

該当しません。

falseを設定すると,クライアントリクエストのキーIDを無効にします。

vbroker.orb.enableNullString

false

ORBnullString

trueを設定すると,NULL文字列のマーシャリングが有効になります。

不正な値を指定した場合,trueを設定したときと同じ動作をします。

vbroker.orb.fragmentSize

0

該当しません。

GIOPメッセージのフラグメントサイズを指定します。チャンクサイズの整数倍である値を指定します。0を指定するとフラグメント化をしません。

vbroker.orb.initRef

null

ORBInitRef

初期リファレンスを指定します。

vbroker.orb.streamChunkSize

4096

該当しません。

GIOPメッセージのチャンクサイズを指定します。2の累乗を指定します。

設定できる値の最小値は16です。

vbroker.orb.gcTimeout

30

ORBgcTimeout

未使用の重要リソースを削除する場合のタイムアウトを秒数で指定します。

vbroker.orb.logger.appName

VBJ-Application

該当しません。

ログに記録するアプリケーション名を指定します。

vbroker.orb.logger.catalog

com.inprise.vbroker.Logging.ORBMsgs

該当しません。

ロギングが有効の場合,ORBが使用するメッセージのメッセージカタログを指定します。

vbroker.orb.logger.output

stdout

該当しません。

ログの出力先を指定します。指定できるのは標準出力またはファイル名です。

vbroker.orb.logLevel

emerg

該当しません。

ログに記録するメッセージのレベルを指定します。

デフォルトの「emerg」は,VisiBrokerシステムが正常に通信の処理ができないときに必要最小限のメッセージをログに記録することを指定します。

vbroker.orb.procId

0

該当しません。

サーバのプロセスIDを指定します。

vbroker.orb.rebindForward

0

該当しません。

クライアントが新規フォワード先オブジェクトへの接続に失敗した場合,元のオブジェクト(フォワード元)への再接続の回数を指定します。

指定できる値の上限値は,2147483647です。

vbroker.orb.sendLocate

false

該当しません。

trueを設定すると,VisiBrokerシステムは,IIOP 1.2の対象オブジェクトを呼び出す前に強制的にロケートリクエストを送信します。

vbroker.orb.systemLibs.applet

com.inprise.vbroker.IIOP.Init,

com.inprise.vbroker.LIOP.Init,

com.inprise.vbroker.qos.Init,

com.inprise.vbroker.URLNaming.Init,

com.inprise.vbroker.HIOP.Init,

com.inprise.vbroker.firewall.Init,

com.inprise.vbroker.dynamic.Init,

com.inprise.vbroker.naming.Init

該当しません。

アプレットにロードされたシステムライブラリのリストを提供します。

vbroker.orb.systemLibs.application

com.inprise.vbroker.IIOP.Init,

com.inprise.vbroker.LIOP.Init,

com.inprise.vbroker.qos.Init,

com.inprise.vbroker.ds.Init,

com.inprise.vbroker.URLNaming.Init,

com.inprise.vbroker.dynamic.Init,

com.inprise.vbroker.ir.Init,

com.inprise.vbroker.naming.Init

該当しません。

アプリケーションにロードされたシステムライブラリのリストを提供します。

vbroker.orb.tcIndirection

true

該当しません。

タイプコードを書き込むときに間接参照を無効にすることを指定します。VisiBroker ORBをほかのベンダからインターオペレートする場合にこのプロパティが必要となることがあります。

falseを設定すると,再帰型タイプコードのマーシャリングができなくなります。

vbroker.orb.warn

0

ORBwarn

出力するメッセージの警告レベルを0,1,または2で指定します。