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VisiBroker Version 5 Borland(R) Enterprise Server VisiBroker(R) デベロッパーズガイド


19.1 概要

Borland Enterprise Server VisiBroker ORBは,セキュリティ,トランザクション,ログなどの機能をORBへ追加するための一連のインタフェースをインタセプタとして提供しています。これらのインタセプタインタフェースは,コールバック方式に基づいています。例えば,インタセプタを使用するとクライアント/サーバ間の通信を知ることができ,それらの通信を希望に応じて修正し,Borland Enterprise Server VisiBroker ORBの動作を効果的に変更できます。

最も単純な使用方法として,インタセプタはコードのトレースに便利です。クライアント/サーバ間で送信されるメッセージを見られるので,ORBがリクエストをどう処理しているのかを正確に確認できます。インタセプタの機能を図19-1に示します。

図19‒1 インタセプタの機能

[図データ]

モニタリングツールやセキュリティレイヤなどの,より高度なアプリケーションを開発する場合は,それらを開発するのに必要な低レベルアプリケーションの情報や制御をインタセプタから得られます。例えば,各種のサーバの動作を監視し,負荷分散を実行するアプリケーションを開発できます。

Borland Enterprise Server VisiBroker ORBがサポートするインタセプタには,ポータブルインタセプタ(単にインタセプタと呼ぶこともあります)およびVisiBroker Interceptorの2種類があります。ポータブルインタセプタはOMG標準化機能であり,インタセプタのポータブルコードの書き込みと各種ベンダORBでの使用が可能となります。VisiBroker 4.xインタセプタは,VisiBroker 4.xで定義され,インプリメントされるインタセプタです(VisiBrokerインタセプタの詳細については,「20. VisiBroker 4.xインタセプタの使用」を参照してください)。

OMG規格が定義するポータブルインタセプタには次の2種類があります。

ポータブルインタセプタの詳細については,マニュアル「Borland Enterprise Server VisiBroker プログラマーズリファレンス」の「ポータブルインタセプタインタフェースとクラス」の記述を参照してください。

ポータブルインタセプタとVisiBrokerインタセプタの使用については,「20. VisiBroker 4.xインタセプタの使用」を参照してください。