5.4 トランザクションコンテキストサーバのネーミング
トランザクションコンテキストサーバは特定の名前と関連づけることができます。複数のトランザクションコンテキストサーバが同じ名前を持つこともできます。この名前はグループを指定し,そのグループとほかのグループとを区別します。
次のシステム環境定義で,トランザクションコンテキストサーバに名前を付けることができます。
/OTS/TCS trn_ctx_sv_name
JavaトランザクショナルクライアントおよびJavaトランザクショナルサーバでは,TpCosOTSオブジェクトのset_propertyメソッドを使用して,トランザクションコンテキストサーバの名前を設定できます。そして,ClientProxyまたはServerProxyオブジェクトはこの名前を使用して,特定のトランザクションコンテキストサーバを見つけることができます。
トランザクションコンテキストサーバのネーミングについて次の図に示します。
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TCS名が重要となるのは,次のような理由からです。
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性能調整
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効率的な負荷のバランス
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開発環境とテスト環境の区別
ClientProxyまたはServerProxyオブジェクトは,トランザクションコンテキストサーバの名前が設定されている場合,接続先のトランザクションコンテキストサーバがダウンしていることを検出すると,同じグループ内にある別のトランザクションコンテキストサーバにバインドし直すことができます。これによって,複雑なシステムではより良い性能が得られます。
トランザクションコンテキストサーバグループを検索する例を次の図に示します。
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ClientProxyまたはServerProxyオブジェクトは次のようにして名前を処理します。
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名前が設定されている場合
ClientProxyまたはServerProxyオブジェクトは,その名前を持つすべてのトランザクションコンテキストサーバを検索し,その一つを選択してトランザクショナルオペレーションを実行します(図5-12)。
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名前が設定されていない場合
ClientProxyまたはServerProxyオブジェクトは,同じドメイン内にあるすべてのトランザクションコンテキストサーバを検索し,その一つを選択します(図5-13)。
すべてのトランザクションコンテキストサーバを検索する例を次の図に示します。
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