Cosminexus V9 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド
J2EEサーバの稼働ログ,ルートアプリケーション情報の一覧表示などで取得したルートアプリケーション情報から,ルートアプリケーション情報に一致する性能解析トレースを表示します。ルートアプリケーション情報の一覧表示については,「7.10.4 ルートアプリケーション情報の一覧表示」を参照してください。
メッセージトラッキングプロンプトに,ルートアプリケーション情報を入力します。入力すると,メッセージトラッキングの起動時に読み込んだ性能解析トレースの中から,入力したルートアプリケーション情報に一致する性能解析トレースの情報が時系列に出力されます。出力された性能解析トレースの情報から,応答に時間が掛かっている個所やリターンコードがエラーになっているトレースを確認できます。
メッセージトラッキングプロンプトでprfコマンドを実行します。prfコマンドの詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「cscmsgtk(メッセージトラッキング機能の起動)」にある障害解析コマンドを参照してください。
prfコマンドの実行形式を次に示します。
prf <ルートアプリケーション情報のIPアドレス>/<ルートアプリケーション情報のプロセスID>/<ルートアプリケーション情報の通信番号> |
出力形式を次に示します。
1 2 3 4 5 |
yyyy/MM/dd hh:mm:ss.SSS No. interval(msec) event rc thread(hashcode) interface operation 通番 +1つ前に出力されたトレースからの経過時間 イベントID リターンコード スレッドID インターフェース名 オペレーション情報 機能レイヤ: トレース取得ポイント(対応するイベントID) 遅延レベル |
3〜5行目は性能解析トレースの数分出力されます。
なお,出力モードを詳細出力モードにした場合,サービスプラットフォーム以外で取得した性能解析トレースも出力されます。出力モードについては,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「cscmsgtk(メッセージトラッキング機能の起動)」にある出力モード切り替えコマンドを参照してください。
表示項目 | 対応するカラム | 説明 |
---|---|---|
通番 | No. | 通番を示します。 |
1つ前に出力されたトレースからの経過時間 | interval(msec) | 1つ前に出力された性能解析トレースからの経過時間(ミリ秒)を示します。半角数字6桁(約16分)まで出力されます。それ以上の時間が経過した場合は,「999999」が出力されます。 |
イベントID | event | トレース取得ポイントを示すイベントIDを示します。 |
リターンコード | rc | リターンコード(16進数)を示します。次のどちらかが出力されます。
|
スレッドID | thread(hashcode) | トレース情報を取得したプロセス内スレッドのスレッドID,およびスレッドのハッシュ値を示します。
また,CTMおよびリダイレクタで取得したトレース情報の場合は,スレッドのハッシュ値が出力されないことがあります。その場合は,スレッドIDだけが出力されます。 |
インターフェース名 | interface | 取得ポイントごとのインターフェース名を示します。 |
オペレーション情報 | operation | 取得ポイントに関連するオペレーション情報を示します。 |
表示項目 | 説明 |
---|---|
機能レイヤ | 性能解析トレースを出力する機能の層を示します。次のどれかが出力されます。
|
トレース取得ポイント | 各機能レイヤで性能解析トレースを出力するポイントを示します。 |
対応するイベントID | 取得ポイントに対応するイベントIDを示します。起点(入口)で取得されたトレースの場合は「-<対応するイベントID>」が,終点(出口)で取得されたトレースの場合は「<対応するイベントID>-」が出力されます。存在しない場合は出力されません。 |
表示項目 | 説明 |
---|---|
行なし | 経過ミリ秒が1秒未満の遅延レベルを示します。 |
@@ (1sec-10sec) | 経過ミリ秒が1秒以上の遅延レベルを示します。 |
@@ @@ (10sec-100sec) | 経過ミリ秒が10秒以上の遅延レベルを示します。 |
@@ @@ @@ (100sec more...) | 経過ミリ秒が100秒以上の遅延レベルを示します。 |
出力例を次に示します。
出力例の場合,トレース通番117とトレース通番121の間で遅延が発生し,トレース通番121でリターンコードがエラーになっています。
「7.10.3(1) ルートアプリケーション情報に一致する性能解析トレースの表示」で表示したリターンコードや遅延レベルから,詳細情報を確認したい性能解析トレースを特定し,その性能解析トレースの通番を取得します。ルートアプリケーション情報に続けて,取得した通番を入力すると,その性能解析トレースの詳細情報が出力されます。メッセージ共通ID,リクエストID,サービス部品名などが出力され,障害解析の有益な情報を得られます。
メッセージトラッキングプロンプトでprfコマンドを実行します。性能解析トレースの詳細情報を表示するには,ルートアプリケーション情報に続けて通番を指定します。prfコマンドの詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「cscmsgtk(メッセージトラッキング機能の起動)」にある障害解析コマンドを参照してください。
prfコマンドの実行形式を次に示します。
prf <ルートアプリケーション情報のIPアドレス>/<ルートアプリケーション情報のプロセスID>/<ルートアプリケーション情報の通信番号> 通番 |
性能解析トレースのASCIIカラムに出力されている内容が出力されます。ASCIIカラムに設定されていない場合は,何も出力されません。
出力例を次に示します。
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