実行環境(HCSCサーバ)の構築・セットアップに際して,実行環境をどのような構成にして運用するかを決定します。
実行環境の構成は,サービス部品の実行を要求するHCSCコンポーネントが配備されるHCSCサーバの数,および複数のHCSCサーバの関係によって異なります。業務の規模・内容や,用意できるハードウェアの制約,既存システムからの移行が容易かどうか,負荷分散による性能・信頼性をどの程度確保するかなどを考慮して,実行環境の構成と運用の方針を決定します。
サービスプラットフォームの実行環境では,HCSCサーバの数,および複数のHCSCサーバの関係によって,次のような構成・運用ができます。
- 単一のHCSCサーバによる運用
- 複数のHCSCサーバによる運用
- 複数のHCSCサーバでロードバランスクラスタを構成する運用
- 複数のHCSCサーバでHAクラスタを構成する運用
- 複数のHCSCサーバでN対1クラスタを構成する運用
複数のHCSCサーバによる運用,および複数のHCSCサーバでクラスタを構成する運用では,HCSCサーバのSOAPモードを一致させる必要があります。SOAPモードについては,「2.2.3 使用するSOAPモード」を参照してください。
HCSCサーバおよびクラスタのセットアップについては,「3. システムのセットアップとアンセットアップ」を参照してください。
以降の項で,それぞれの構成と運用について説明します。
- 注意
- NTPソフトウェア※を使用してシステム時刻補正をする場合は,次の点に注意してください。
- 時刻飛びが発生しないように,時刻のずれを徐々に補正するslewモードで実行してください。
- 一度に数十秒以上の大幅な時刻補正が必要な場合は,製品のプロセスを停止してから時刻補正を実行してください。
- 時刻補正によってシステム時刻を進めたり戻したりした場合,トランザクション,通信またはシステム監視などのタイムアウトが,想定より早くなったり遅くなったりすることがあります。また,ログや履歴の時系列の崩れや,システム内で採番している一意IDの重複などが発生することがあります。これらのことを考慮してシステム設計やタイムアウト設計をしてください。
- 注※
- Windows Timeサービス,UNIX系プラットフォームのntpdコマンド,ntpdateコマンドなどのことを指します。
- システム時刻補正の詳細については,使用しているOSのマニュアルを参照してください。
- <この節の構成>
- 1.4.1 単一のHCSCサーバによる運用
- 1.4.2 複数のHCSCサーバによる運用
- 1.4.3 複数のHCSCサーバでロードバランスクラスタを構成する運用
- 1.4.4 複数のHCSCサーバでHAクラスタを構成する運用
- 1.4.5 複数のHCSCサーバでN対1クラスタを構成する運用
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