20.1 基本データ型

次の表に,IDLによって提供されている基本的なデータ型の概要を示します。プラットフォーム間のハードウェアの違いによって,幾つかのIDL基本データ型がプラットフォームに依存する場合があります。そのようなデータ型には,その定義の説明に"プラットフォームに依存"と示してあります。例えば,64ビット整数型のプラットフォームでも,CORBA::Long型は32ビットとなってしまいます。プラットフォームに依存する基本データ型の正確なマッピングについては,インクルードファイル"orbtypes.h","vdef.h",または"ptypedef.h"を参照してください。

表20-1 IDL基本型マッピング(C++)

IDL型VisiBroker型C++定義
shortCORBA::Shortshort
longCORBA::Longプラットフォームに依存
unsigned shortCORBA::UShortunsigned short
unsigned longCORBA::ULongunsigned long
floatCORBA::Floatfloat
doubleCORBA::Doubledouble
charCORBA::Charchar
wcharCORBA::WCharwchar_t
booleanCORBA::Booleanunsigned char
octetCORBA::Octetunsigned char
longlongCORBA::LongLongプラットフォームに依存
ulonglongCORBA::ULongLongプラットフォームに依存
IDL boolean型は,1または0しか使用できないようにCORBAの仕様によって定義されています。それ以外の値を使用すると,未定義の動作となります。