27.6 Current

class PortableInterceptor::Current:
                      public virtual CORBA::Current,
                      public virtual CORBA::LocalObject

Currentクラスは,単なるスロットテーブルです。このテーブルのスロットは,スロットのコンテキストと,リクエストまたは応答のサービスコンテキストとの間で,各サービスがコンテキストデータを受け渡すために使用されます。

Currentを使用する各サービスは,初期化時に確保したスロットを,リクエストと応答の処理中に使用します。「27.15.3 ORBInitInfoのメソッド」のallocate_slot_id()メソッドを参照してください。

Currentは,ORB::resolve_initial_references("PICurrent")の呼び出しで取得されます。

RequestInfoオブジェクトのget_slot()メソッドを使用すると,インタセプトポイントの内側から,スレッドスコープからリクエストスコープへ移動したCurrentのデータを使用できます。

<この節の構成>
27.6.1 インクルードファイル
27.6.2 Currentのメソッド