Borland(R) Enterprise Server VisiBroker(R) デベロッパーズガイド

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24.3 構造化データ型

ここで説明する型は,DynAnyインタフェースから派生したもので,構造化データ型を表現するのに使われます。これらのインタフェースおよびインタフェースが提供するメソッドについては,マニュアル「Borland Enterprise Server VisiBroker プログラマーズリファレンス」の「動的インタフェースとクラス」の記述を参照してください。

構造化データ型でコンポーネントを移動する
DynAnyから派生したインタフェースの中には,複数のコンポーネントを持つものがあります。DynAnyインタフェースは,これらのコンポーネントの中で繰り返しを行うメソッドを提供します。複数のコンポーネントを持つDynAny派生オブジェクトは,カレントコンポーネントのポインタを保持します。DynAnyメソッドを表24-2に示します。

表24-2 DynAnyメソッド

DynAnyメソッド 説明
rewind カレントコンポーネントポインタを最初のコンポーネントに移動します。オブジェクトにコンポーネントが一つしかない場合,効果はありません。
next ポインタを次のコンポーネントに移動させます。コンポーネントがすでにない場合や,オブジェクトにコンポーネントが一つしかない場合,falseが返されます。
current_component DynAnyオブジェクトを返します。DynAnyオブジェクトは,コンポーネントのTypeCodeに基づいて適切な型にナロウされている場合があります。
seek カレントコンポーネントポインタを,指定された0から始まるインデックスのコンポーネントに設定します。指定されたインデックスにコンポーネントがない場合,falseが返されます。負のインデックスで指定されている場合,カレントコンポーネントポインタを-1(コンポーネントなし)に設定します。
<この節の構成>
24.3.1 DynEnum
24.3.2 DynStruct
24.3.3 DynUnion
24.3.4 DynSequenceとDynArray