Borland(R) Enterprise Server VisiBroker(R) デベロッパーズガイド

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21.2 アンタイプドオブジェクトラッパー

アンタイプドオブジェクトラッパーを使うと,ユーザは,オペレーション要求が処理される前,あと,または前後両方で呼び出されるメソッドを定義できます。アンタイプドオブジェクトラッパーは,クライアントアプリケーション用またはサーバアプリケーション用にインストールでき,また複数のオブジェクトラッパーをインストールできます。

同じクライアントまたはサーバアプリケーション内で,タイプドとアンタイプドの両方のオブジェクトラッパーを混在して使えます。

デフォルトでは,アンタイプドオブジェクトラッパーはグローバルスコープを持ち,どのようなオペレーション要求に対しても起動されます。関係ないオブジェクトタイプのオペレーション要求については影響を与えないように,アンタイプドオブジェクトラッパーを設計できます。

タイプドオブジェクトラッパーとは異なり,アンタイプドオブジェクトラッパーメソッドは,スタブまたはオブジェクトインプリメンテーションが受け取る引数を受け取りません。また,スタブやオブジェクトインプリメンテーションの起動を防ぐこともできません。

図21-1に,クライアントスタブメソッドの前にアンタイプドオブジェクトラッパーのpre_methodがどのように起動されるのか,そのあとpost_methodがどのように起動されるのかを示します。また,オブジェクトインプリメンテーションに関するサーバ側での起動シーケンスも示します。

図21-1 単一のアンタイプドオブジェクトラッパー

[図データ]

<この節の構成>
21.2.1 複数のアンタイプドオブジェクトラッパーの使用
21.2.2 pre_method起動の順序
21.2.3 post_method起動の順序