Borland(R) Enterprise Server VisiBroker(R) デベロッパーズガイド

[目次][索引][前へ][次へ]

12.1.4 スマートエージェント(osagent)の起動

スマートエージェントの少なくとも一つのインスタンスが,ローカルネットワークのホストで実行中でなければなりません。ローカルネットワークとは,内部でブロードキャストメッセージを送信できるサブネットワークを指します。

Windows
Windowsのシステムでスマートエージェントを起動するには,コマンドプロンプトで次のコマンドを入力してください。
 
prompt> osagent [options]
 

UNIX
UNIXのシステムでスマートエージェントを起動するには,次のコマンドを入力してください。
 
prompt> osagent [options] &
 

osagentコマンドには,表12-1のコマンドライン引数を指定できます。

表12-1 osagentコマンドのオプション

オプション 説明
-p UDP_port 環境変数の値(UNIXの場合),または環境変数およびレジストリの値(Windowsの場合)より優先して使用されるosagentのUDPポートを指定します。

ポート番号の有効範囲は,5001〜65535の範囲の整数値です。それ以外の値を指定した場合,動作の保証はできません。
-v 実行時に情報および診断メッセージを提供するバーボースモードをオンにします。
-help,-? ヘルプメッセージを出力します。
-n,-N Windowsでシステムトレーアイコンを使用禁止にします。
-a ip_address osagentがデフォルトで使用するIPアドレスを指定します。

マルチホームホスト上で,osagentに-aオプションを指定して起動する場合は,localaddrファイルに-aオプションで指定したネットワークだけを記述してください。記述が正しくない場合,次のような動作になります。
  • -aオプションで指定していないネットワークへ電文を送信してしまう場合があります。
  • -vオプションを指定している場合,バーボースログに出力されるosagentが使用するインタフェースのリストに,-aオプションで指定していないインタフェースが表示されます。
-g UNIXでバーボースモード時に出力される情報および診断メッセージをログファイルに出力します。

次に示すosagentコマンド例は,特定のUDPポートを指定しています。

 
osagent -p 17000
 
<この項の構成>
(1) バーボース出力
(2) エージェントを使用禁止にする
(3) スマートエージェント起動時の注意事項

(1) バーボース出力

osagentに-vオプションを指定した場合にバーボース出力が行われます。

UNIX
バーボース出力はstdoutに出力されます。

Windows
バーボース出力は「2.5 ロギング出力」を参照してください。
 
prompt> osagent
 

(2) エージェントを使用禁止にする

ランタイムにORBのプロパティを渡すことによって,スマートエージェントとの通信を禁止できます。

C++の場合
 
prompt> Server -Dvbroker.agent.enableLocator=false
 

Javaの場合
 
prompt> vbj -Dvbroker.agent.enableLocator=false Server
 

文字列から変換したオブジェクトリファレンス,ネーミングサービス,またはURLリファレンスを利用する場合は,スマートエージェントは不要のため使用禁止にできます。オブジェクト名にbindメソッドを利用する場合は,必ずスマートエージェントを使用してください。

(3) スマートエージェント起動時の注意事項

osagent起動時に,socket関数で次のエラーが発生した場合,最大で5回リトライ処理をします。5回リトライ処理をしても,次のエラーが発生し続けると,osagentからアプリケーションへの送信メッセージが遅延,またはosagentがすぐに終了します。