ここでは,通信トレースの出力ディレクトリ,ファイル名,および出力タイミングについて説明します。
通信トレースのファイルはプロセスごとに次の表のとおりに作成されます。
表2-3 通信トレース(出力ディレクトリとファイル名の一覧)
項目名 | ORBの種類 |
---|
Java ORB | C++ ORB |
---|
出力ディレクトリ | ${VBROKER_ADM}/../logj/comtrc (%VBROKER_ADM%¥..¥logj¥comtrc) | ${VBROKER_ADM}/../log/comtrc (%VBROKER_ADM%¥..¥log¥comtrc) |
ファイル名 | <付加名称※1>.<プロセスID>.<時刻情報※2>.comt.dat
- 付加名称
デーモンまたはコマンドの場合だけ,付加されます。
- 時刻情報
環境変数HVI_TRACEFILENAME_TODで付加するかどうかを設定できます。
| - osagentの場合
- osagent.<プロセスID>.<時刻情報※2>.comt.dat
- アプリケーションの場合
- <実行形式ファイル名称>.<プロセスID>.<時刻情報※2>.comt.dat
- 時刻情報
環境変数HVI_TRACEFILENAME_TODで付加するかどうかを設定できます。
また,UNIXでは,次に示すファイル名になる場合があります。 unknown.<プロセスID>.comt.dat 次の場合だけです。
- ORB_init()の引数argcに"0"を指定する
- ORB_init()の引数argvに"NULL"を指定する
- argv[0]に"NULL"を指定する
- argv[0]にハイフン("-")を指定する
|
作成タイミング | - Windows
- プロセスで最初に通信を行った時
- UNIX
- プロセスで最初に通信を行った時
| - Windows
- プロセス起動時
- UNIX
- osagentの場合
プロセス起動時
- アプリケーションの場合
プロセスで最初にCORBA::ORB_init()を発行したとき
|
- 注※1
- 付加名称を次の表に示します。
デーモンまたはコマンド | 付加名称 |
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ネーミングサービス | nameserv |
osfind | osfind |
ゲートキーパー(WindowsまたはSolaris) | gatekeeper |
irep | irep |
-
- 出力ディレクトリの絶対パスの長さが,210 - (<実行形式ファイル名称の長さ(Java ORBの場合1)>)を超えると,上記名称が付加されない場合や出力に失敗する場合があります。
- 注※2
- 時刻情報は,ファイルが作成された時刻です。YYYYMMDDHHMMSS形式で付加されます。
通信トレース情報はファイルの上限サイズまで出力されたあと,ラップアラウンドします。上限サイズは,環境変数HVI_COMTENTRYCOUNTで変更できます。
ファイルは,環境変数HVI_COMTFILECOUNTで指定した値(例えばn個とする)を上限として生成され,更新時刻の古いものから順に削除します。ただし,以下の場合にファイルがn個を超えることがあります。
- 削除しようとしたファイルが使用中の場合(使用者がいなくなるまでそのファイルが存在する)
- n個を超えるプロセスで表2-3に示す「作成タイミング」が重なる場合