2.2.3 通信トレース(出力ディレクトリとファイル名)

ここでは,通信トレースの出力ディレクトリ,ファイル名,および出力タイミングについて説明します。

通信トレースのファイルはプロセスごとに次の表のとおりに作成されます。

表2-3 通信トレース(出力ディレクトリとファイル名の一覧)

項目名ORBの種類
Java ORBC++ ORB
出力ディレクトリ${VBROKER_ADM}/../logj/comtrc
(%VBROKER_ADM%¥..¥logj¥comtrc)
${VBROKER_ADM}/../log/comtrc
(%VBROKER_ADM%¥..¥log¥comtrc)
ファイル名<付加名称※1>.<プロセスID>.<時刻情報※2>.comt.dat
  • 付加名称
    デーモンまたはコマンドの場合だけ,付加されます。
  • 時刻情報
    環境変数HVI_TRACEFILENAME_TODで付加するかどうかを設定できます。
osagentの場合
osagent.<プロセスID>.<時刻情報※2>.comt.dat
アプリケーションの場合
<実行形式ファイル名称>.<プロセスID>.<時刻情報※2>.comt.dat
  • 時刻情報
    環境変数HVI_TRACEFILENAME_TODで付加するかどうかを設定できます。
また,UNIXでは,次に示すファイル名になる場合があります。
unknown.<プロセスID>.comt.dat
次の場合だけです。
  • ORB_init()の引数argcに"0"を指定する
  • ORB_init()の引数argvに"NULL"を指定する
  • argv[0]に"NULL"を指定する
  • argv[0]にハイフン("-")を指定する
作成タイミング
Windows
プロセスで最初に通信を行った時
UNIX
プロセスで最初に通信を行った時
Windows
プロセス起動時
UNIX
  • osagentの場合
    プロセス起動時
  • アプリケーションの場合
    プロセスで最初にCORBA::ORB_init()を発行したとき
注※1
付加名称を次の表に示します。

デーモンまたはコマンド付加名称
ネーミングサービスnameserv
osfindosfind
ゲートキーパー(WindowsまたはSolaris)gatekeeper
irepirep
 
出力ディレクトリの絶対パスの長さが,210 - (<実行形式ファイル名称の長さ(Java ORBの場合1)>)を超えると,上記名称が付加されない場合や出力に失敗する場合があります。
注※2
時刻情報は,ファイルが作成された時刻です。YYYYMMDDHHMMSS形式で付加されます。

通信トレース情報はファイルの上限サイズまで出力されたあと,ラップアラウンドします。上限サイズは,環境変数HVI_COMTENTRYCOUNTで変更できます。

ファイルは,環境変数HVI_COMTFILECOUNTで指定した値(例えばn個とする)を上限として生成され,更新時刻の古いものから順に削除します。ただし,以下の場合にファイルがn個を超えることがあります。