Cosminexus V9 アプリケーションサーバ メッセージ(構築/運用/開発用)

[目次][前へ][次へ]

24.4 開発調査ログに出力されるメッセージ

次の機能を使用したアプリケーションを開発する場合,開発時に有効なメッセージが出力されます。このメッセージが出力されるログを開発調査ログといいます。

これらのメッセージには,プリフィックスやIDは出力されません。また,これらのメッセージはデフォルトでは出力されません。必要に応じて出力のための設定をした上で,アプリケーションを開発してください。

ここでは,開発調査ログの出力先,出力形式,レベル,および設定について説明します。

<この節の構成>
(1) 開発調査ログの出力先
(2) 出力形式
(3) ログのレベル
(4) ログの面数,サイズおよびレベルの設定

(1) 開発調査ログの出力先

開発調査ログは,コンソールまたは次のパスにファイルが生成され,出力されます。

<J2EEサーバのログ出力ディレクトリ(ejb.server.log.directory)>\cjdevelopment[n].log

nは,ログファイルの面数を示しています。面数nの設定については,「24.4(4) ログの面数,サイズおよびレベルの設定」で説明します。

(2) 出力形式

開発調査ログのメッセージは次の形式で出力されます。

番号 日付 時刻 AP名 Pid tid 空白 メッセージテキスト CRLF

「メッセージテキスト」には次の情報が出力されます。

また,メッセージテキストは,次のように2行に分けて出力されます。

1行目 ログレベル メッセージを出力しているクラス名 メッセージを出力しているメソッド名
2行目 メッセージ詳細
注意
スタックトレースを出力する場合,2行目以降(メッセージが設定されていなかった場合),または3行目以降からスタックトレースが出力されます。
メッセージテキスト以外の出力内容については,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 保守/移行編」の「5.2.1 トレース共通ライブラリ形式のログの出力形式と出力項目」を参照してください。

(3) ログのレベル

開発調査ログは,次の9段階のレベルで出力できます。項番2〜8については,項番が大きいほど詳細な情報が出力されます。

表24-1 開発調査ログが提供するログレベル

項番 レベル 備考
1 ALL すべてのメッセージをログに出力する
2 SEVERE 致命的な問題などの重要なレベルのメッセージを出力
3 WARNING 警告レベルのメッセージを出力
4 INFO 情報として把握するレベルのメッセージを出力
5 CONFIG 静的なレベルのメッセージを出力
6 FINE デバッグレベルのログを出力(トレースレベルの情報)
7 FINER デバッグレベルのログを出力
8 FINEST デバッグレベルのログを出力(最も詳細なレベル)
9 OFF すべてのメッセージを出力しない
デフォルトのレベル

注※


(4) ログの面数,サイズおよびレベルの設定

開発調査ログの面数,サイズおよびレベルの設定は,簡易構築定義ファイルの論理J2EEサーバ(j2ee-Server)の<configuration>タグ内に指定します。

ログの面数,サイズおよびレベルの設定に利用できるキーを次の表に示します。

表24-2 開発調査ログの面数,サイズおよびレベルの設定にできるキーの詳細

項目 キー名称 内容 省略値 単位
ファイルの面数 ejbserver.logger.channels.define.DevelopmentLogFile.filenum 開発調査ログ機能で出力するログファイルの面数を指定します。 4
ファイルのサイズ ejbserver.logger.channels.define.DevelopmentLogFile.filesize 開発調査ログ機能で出力するログファイルのサイズを指定します。 1048576 byte
ログの出力レベル ejbserver.logger.DevelopmentLogFile.level 開発調査ログ機能のログの出力レベルを指定します。 OFF -

(凡例)−:該当なし

注「省略値」とは,キーの指定がない場合に仮定される値です。

ポイント
ログレベルの指定
開発しているアプリケーションの障害調査のためには,まず,INFOレベルの設定を推奨します。INFOレベルで出力した情報が調査に不十分な場合,より詳細なログを出力するCONFIGレベルまたはFINEレベルを指定します。さらに詳細な情報が必要な場合は,FINERレベルを指定してください。
このように,必要に応じて,段階的に詳細な情報を出力するレベルを指定して,詳細な情報を取得するようにしてください。

次は,簡易構築定義ファイルを利用して開発調査ログの面数,サイズおよびレベルを設定する例を示します。

:
  <logical-server-name>j2ee-server</logical-server-name>
    <configuration>
      <param>
        <param-name>
          ejbserver.logger.channels.define.DevelopmentLogFile.filenum
        </param-name>
        <param-value>4</param-value>
      </param>
      <param>
        <param-name>
          ejbserver.logger.channels.define.DevelopmentLogFile.filesize
        </param-name>
        <param-value>1048576</param-value>
      </param>
      <param>
        <param-name>
          ejbserver.logger.DevelopmentLogFile.level
        </param-name>
        <param-value>OFF</param-value>
      </param>
    </configuration>
:

パラメタおよび簡易構築定義ファイルの詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「2.4 usrconf.properties(J2EEサーバ用ユーザプロパティファイル)」および「4.6 簡易構築定義ファイル」を参照してください。