12.2.1 WSDL 1.1仕様のサポート範囲

WSDL 1.1仕様と,SOAPアプリケーション開発支援機能およびSOAP通信基盤で利用できる機能の関係について説明します。また,日本語で定義する場合のサポート範囲についても示します。

<この項の構成>
(1) WSDL 1.1仕様のサポート範囲
(2) WSDL 1.1仕様での日本語のサポート範囲

(1) WSDL 1.1仕様のサポート範囲

表12-2 WSDL 1.1仕様のサポート範囲

分類サポート備考
大分類小分類
サービス定義:WSDL ドキュメント構造ドキュメントの名前付けとリンク名前空間のスコープについて規定しています。
作成スタイル(部品のimport要素による取り込み)ほかのファイルのimport要素による取り込みについて規定しています。外部のインポート情報(URL)は取り込めません。
言語の拡張性とバインディング×wsdl:required属性のデプロイについて規定しています。
ドキュメンテーション要素内のコメントについて規定しています。
サービス定義:タイプ扱うデータ型について規定しています。扱えるデータ型については,「11. SOAPアプリケーションで扱うデータ型」を参照してください。
サービス定義:メッセージメッセージの論理定義を規定しています。
サービス定義:ポートタイプ一方向操作×メッセージの一方向操作について規定しています。
要求/応答操作メッセージの要求/応答操作について規定しています。
送信請求/応答操作×メッセージの送信要求/応答操作について規定しています。
通知操作×メッセージの通知操作について規定しています。
操作内の要素の名前inputおよびoutput要素のname属性を示します。オーバーロードはできません。WSDL内では名称を一意にする必要があります。
操作内のパラメタの順序操作内のパラメタの順序について規定しています。parameterOrder属性によって,パラメタのリストを指定できます。
サービス定義:バインディングメッセージ形式とプロトコルの詳細の定義を規定しています。
サービス定義:ポートサービスの物理的定義について規定しています。
サービス定義:サービスサービスの位置について規定しています。一つのWSDLに複数のSOAPサービスを対応させることはできません。
SOAP バインディングsoap:bindingSOAP形式のバインディングを規定しています。
soap:operationSOAPオペレーションへの情報について規定しています。RPC利用時の指定要素で使用できます。
soap:bodySOAP Body要素内でのメッセージ部分の表示方法について規定しています。RPC利用時の指定要素で使用できます。
soap:faultSOAP Fault Details要素の内容について規定しています。
soap:headerとsoap:headerfault×SOAP Header要素内の内容について規定しています。
soap:addressport要素のアドレスについて規定しています。
MIMEバインディングmime:content×MIMEタイプを規定しています。
mime:multipartRelated×MIMEパートの任意のセットを集約しています。
mime:part×個々のMIMEパートを規定しています。
mime:mimeXml×特定のスキーマを持っているXMLペイロードを規定しています。SOAPには準拠していません。
(凡例)
○:サポートされます。
△:制限付きでサポートされます。
×:サポートされません。

(2) WSDL 1.1仕様での日本語のサポート範囲

document/literal使用時のWSDLのサポート範囲を示します。

表12-3 WSDLの要素と日本語のサポート範囲

要素属性データ型日本語サポート
definitions




nameNMTOKEN
targetNamespaceanyURI
xmlns:xxxanyURI
xmlnsanyURI


documentation
text

importnamespaceanyURI
locationanyURI
documentation
types
documentation





any12.2.4 XML Schemaのサポート範囲」を参照してください。









messagenameNCName
documentation
partnameNMTOKEN
elementQName
typeQName
documentation×






















portTypenameNMTOKEN
documentation
operation



documentation
nameNMTOKEN
parameterOrderNMTOKENS



inputnameNMTOKEN
messageQName
documentation



outputnameNMTOKEN
messageQName
documentation
faultnameNMTOKEN
messageQName
documentation













































bindingnameNMTOKEN
typeQName
documentation


soap:bindingstylestring×
transportanyURI×
operationnameNMTOKEN
documentation

soap:operationsoapActionanyURI×
stylestring×









inputnameNMTOKEN
documentation
soap:header※1×
soap:bodypartsNMTOKEN
usestring×
encodingStyleanyURI-list×
namespaceanyURI









outputnameNMTOKEN
documentation
soap:header※1×
soap:bodypartsNMTOKEN
usestring×
encodingStyleanyURI-list×
namespaceanyURI
faultnameNMTOKEN
documentation
soap:faultnameNMTOKEN
usestring×
encodingStyleanyURI-list×
namespaceanyURI
servicenameNMTOKEN
documentation
portnameNCName
bindingQName
documentation
soap:addresslocationanyURI※2
(凡例)
○:サポートされます。
△:サポートされます。ただし,パーセントエンコードした値を定義する必要があります。パーセントエンコードするときに使用できる符号化形式はUTF-8です。
×:サポートされません。
-:該当しないことを表します。
注※1
soap:header要素,およびsoap:header要素に含まれる子要素(soap:headerfault要素)は,属性を含めてすべてサポートされません。
注※2
URLの末尾(例の下線部分)にだけ日本語を指定できます。
(例)http://localhost:8080/RPCSampleService/service/UserInfo