14.3 問題発生個所の切り分け

SOAPによる通信ができない場合,処理が行われる個所のうち,どこで問題が発生しているかを把握した上で適切な対処をする必要があります。SOAPアプリケーションのトラブル発生時に,原因となる可能性がある個所を次の図に示します。

図14-1 SOAPアプリケーションの処理の流れでの問題発生個所

[図データ]

図に示す1~6の個所に対し,次に示す処理が正常に行われているかを確認することで,問題発生個所を絞り込めます。

  1. クライアントからSOAPメッセージが正しく出力されているか
  2. メッセージはSOAPエンジンに届いているか
  3. SOAPサービスでメッセージが処理できているか
  4. サーバからの返信用SOAPメッセージは正しく出力されているか
  5. 返信用SOAPメッセージはクライアントに届いているか
  6. クライアントで返信用SOAPメッセージを処理できているか

1.~6.で示した内容が正常に処理されていない場合,次に示すメッセージIDを持つメッセージが出力されることが考えられます。

表14-1 問題発生個所と出力されることが考えられるメッセージIDの対応

問題発生個所出力されるメッセージのメッセージID
1.の処理KDCCS1149-E
2.の処理KDCCP0001-E
3.の処理KDCCP0002-E,KDCCP0003-E,KDCCP0004-E,KDCCP0009-E,KDCCP0013-E,KDCCP0020-E
4.の処理KDCCP0001-E,KDCCS1149-E
5.の処理KDCCP0001-E
6.の処理KDCCP0009-E

メッセージの内容については,マニュアル「アプリケーションサーバ メッセージ(構築/運用/開発用)」を参照してください。メッセージのほかに,処理が正常に行われているかどうかを確認するには,トレースファイルおよびアプリケーションログを使用します。トレースファイルについては,「14.4 トレースファイル」を参照してください。アプリケーションログについては,「14.5 アプリケーションログ」を参照してください。