34.2 WS-RM 1.2機能を使用したメッセージの流れ

WS-RM 1.2機能を使用した場合の,メッセージの流れを次に示します。

図34-2 WS-RM 1.2機能を使用したメッセージの流れ

[図データ]

  1. WS-RM Policyの交換
    メッセージの送信元と送信先の間で,WS-RM 1.2機能の使用の有無やWS-RM 1.2機能のWS-RM Policyを交換します。WSDLファイルに,WS-RM Policy仕様を記述することでWS-RM Policyを交換します。
  2. シーケンス生成
    アプリケーションメッセージを送信する前に,RMSとRMDはシーケンスを生成して,共有します。シーケンスとは,WS-RM 1.2機能で送信される一連のアプリケーションメッセージの集合に関するコンテキストです。シーケンス生成処理は,ポートのオブジェクトに対する初回Webサービスメソッド呼び出し時に自動で実行されます。
  3. アプリケーションメッセージ送信
    シーケンスを生成したあと,RMSはRMDにアプリケーションメッセージを送信します。送信するアプリケーションメッセージには,シーケンスの識別子とメッセージ番号が付与されます。
  4. シーケンスクローズ
    アプリケーションメッセージの送信が終了すると,RMSはシーケンスをクローズできます。シーケンスをクローズすると,新たにアプリケーションメッセージを送受信することはできません。シーケンスをクローズしても,関連するリソースは破棄しないで,保持されます。シーケンスのクローズ処理は,Webサービスクライアント側でcloseメソッドが呼び出されたときに実行されます。
  5. シーケンス終了
    アプリケーションメッセージの送信が終了すると,RMSはシーケンスを終了させます。シーケンスが終了すると,関連するリソースは破棄されます。再度シーケンスを生成するには,ポートのオブジェクトを取得し直し,Webサービスメソッドを呼び出します。

以降では,シーケンス生成に関するメッセージ,シーケンスクローズに関するメッセージ,およびシーケンス終了に関するメッセージをまとめて,シーケンスライフサイクルメッセージと呼びます。