13.4 プロキシサーバ経由の接続

Webリソースクライアントからプロキシサーバを経由して,外部のネットワークにあるWebリソースを利用できます。

ここでは,プロキシサーバを経由して外部に接続する場合に必要なプロパティの設定について説明します。

<この節の構成>
(1) プロパティ値の指定
(2) プロパティの設定方法
(3) 匿名でないプロキシサーバを経由して接続する場合

(1) プロパティ値の指定

プロキシサーバを経由してWebリソースにアクセスするには,JavaVMのプロパティを指定して,プロキシサーバの情報を設定します。プロキシサーバ経由で接続するためのJavaVMのプロパティと指定内容を次の表に示します。なお,JavaVMのシステムプロパティの詳細については,JavaVMのドキュメントを参照してください。

表13-5 プロキシサーバ経由で接続するためのJavaVMのプロパティ

項番JavaVMのプロパティ指定内容非SSLの場合SSLの場合
1http.proxyHostプロキシサーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。
空文字を指定した場合は,プロキシサーバに接続されません。
×
2http.proxyPortプロキシサーバのポート番号を設定します。
http.proxyHostが適切に設定されていた場合に,http.proxyPortに空文字を指定したときは,http.proxyHostに指定されているホストの80番ポートにアクセスされます。
http.proxyHostを指定していない場合は,http.proxyPortを指定しても,プロキシサーバに接続されません。
×
3https.proxyHostSSLプロトコルによる接続で使用するプロキシサーバのホスト名かIPアドレスを設定します。
SSLプロトコルによる接続でプロキシサーバを使用する場合は,必ず設定してください。なお,空文字を指定した場合は,プロキシサーバに接続されません。
×
4https.proxyPortSSLプロトコルによる接続で使用するプロキシサーバのポート番号を設定します。なお,https.proxyHostが適切に設定されていた場合に,https.proxyPortに空文字を指定したときは,https.proxyHostに指定されているホストの443番ポートにアクセスされます。
https.proxyHostを指定していない場合は,https.proxyPortを設定しても,プロキシサーバに接続されません。
×
5http.nonProxyHostsプロキシサーバを利用しないホスト名群を必要に応じて指定します。
このプロパティで指定したホストに接続する場合は,http.proxyHostまたはhttps.proxyHostに指定したプロキシサーバは経由されません。ホストを複数指定する場合は,「|」で区切って設定します。ホスト名とホスト名の間には,「|」以外の文字(空白など)は指定できません。
(凡例)
○:プロパティの指定が必須であることを示します。
△:必要に応じてプロパティを指定することを示します。
×:プロパティの指定が不要であることを示します。
注※
SSLプロトコルによる接続については,「10.11 SSLプロトコルによる接続」を参照してください。

(2) プロパティの設定方法

JavaVMのシステムプロパティの設定方法については,「10.10(2) プロパティの設定方法」を参照してください。

(3) 匿名でないプロキシサーバを経由して接続する場合

匿名でないプロキシサーバを経由してWebリソースにアクセスする場合は,WebリソースクライアントでJ2SE 6.0標準のjava.net.Authenticatorクラスを利用して実装することをお勧めします。詳細についてはJ2SE 6のドキュメントを参照してください。

java.net.Authenticatorクラスを利用した実装例については「10.10(3) JAX-WS機能固有のプロパティを利用しない場合」を参照してください。