16.2.1 アノテーション一覧

カスタマイズ時に使用できるアノテーション,および自動生成されるアノテーションを次の表に示します。各アノテーションについては,JAX-WS 2.2仕様を参照してください。

表16-11 カスタマイズ時に使用するJAX-WSのアノテーションの一覧

項番アノテーション説明定義の可否
アノテーション名要素名
1com.sun.xml.ws.developer.StreamingAttachmentdir受信した添付ファイルを含むSOAPメッセージに含まれるMIMEボディを一時ファイルとして出力する際に,一時ファイルを生成するディレクトリ名です。
parseEagerly受信した添付ファイルを含むSOAPメッセージを詳細に解析するかどうかを設定します。
memoryThreshold受信した添付ファイルを含むSOAPメッセージに含まれるMIMEボディをメモリ上に展開するかどうかを判定するためのしきい値です。
2javax.jws.HandlerChainfileハンドラチェインファイルの場所を指すURLおよび相対パスです。
3javax.jws.OnewayWebサービスでone-wayオペレーションを使用する場合に指定します。
4javax.jws.soap.SOAPBindingparameterStyleメソッドのパラメタのスタイル(Document wrappedまたはDocument Bareスタイル)です。
styleメッセージのエンコードスタイルです。Application ServerのJAX-WS機能ではdocumentだけ指定できます。
useメッセージのフォーマットスタイルです。Application ServerのJAX-WS機能ではliteralだけ指定できます。
5javax.jws.WebMethodactionSOAPアクションを決定する文字列です。
excludeWebメソッドとして,公開の可否を指定します。
operationNameメソッドに一致するwsdl:operation要素名です。
6javax.jws.WebParamheaderメッセージのヘッダから,パラメタを取得するかどうかを表します。
modeパラメタの流れの方向(in,inout,およびout)です。
nameパラメタを表すXML要素のローカル名です。
partNameパラメタを表すwsdl:part要素名です。
targetNamespaceXMLの名前空間名です。
7javax.jws.WebResultheaderメッセージのヘッダから,戻り値を取得するかどうかを表します。
name戻り値を表すXML要素のローカル名です。
partName戻り値を表すwsdl:part要素名です。
targetNamespaceXMLの名前空間名です。
8javax.jws.WebServiceendpointInterfaceWebサービスの抽象Webサービス規約を定義する,SEIの完全修飾名です。
nameWebサービス名を表すwsdl:portType要素名です。
portNameWebサービスのポート名を表すwsdl:port要素名です。
serviceNameWebサービスのサービス名を表すwsdl:service要素名です。
targetNamespaceWebサービスの名前空間名です。
wsdlLocationWebサービスのWSDLを示すURLです。※1,※3
9javax.xml.ws.Actionfaultアドレッシング・ヘッダのwsa:Action要素の値です。Webサービスがフォルトメッセージを送信する場合に必要です。
inputアドレッシング・ヘッダのwsa:Action要素の値です。Webサービスがリクエストメッセージを受信する場合に必要です。
outputアドレッシング・ヘッダのwsa:Action要素の値です。Webサービスがレスポンスメッセージを送信する場合に必要です。
10javax.xml.ws.BindingTypevalueSEIを公開するときに使用するバインディングです。
11javax.xml.ws.FaultActionclassName例外クラス名です。
valueアドレッシング・ヘッダのwsa:Action要素の値です。classNameに指定した例外クラス名に該当するフォルトメッセージを,Webサービスから送信する場合に必要です。
12javax.xml.ws.RequestWrapperclassNameリクエストbeanクラス名です。
localName対象要素のローカル名です。
targetNamespace対象要素の名前空間名です。
partNameリクエストwrapper要素を参照するinputメッセージのパート名です。
13javax.xml.ws.ResponseWrapperclassNameレスポンスbeanクラス名です。
localName対象要素のローカル名です。
targetNamespace対象要素の名前空間名です。
partNameレスポンスwrapper要素を参照するoutputメッセージのパート名です。
14javax.xml.ws.ServiceModevalueサービスモードです。
15javax.xml.ws.soap.Addressingenabledアドレッシング機能を有効にするかどうかを設定します。
requiredWebサービスを呼び出す場合にアドレッシング・ヘッダを必須とするかどうかを設定します。
responseエンドポイントが匿名のレスポンスまたは非匿名のレスポンスを必須とするかどうかを設定します。
16javax.xml.ws.soap.MTOMenabledMTOM/XOP仕様形式の添付ファイルを使用するかどうかを設定します。
thresholdバイナリデータをMTOM/XOP仕様形式の添付ファイルとして送信するためのしきい値を設定します。
17javax.xml.ws.WebFaultfaultBeanフォルトbeanクラス名です。
name対象要素のローカル名です。
targetNamespace対象要素の名前空間名です。
messageNameフォルトメッセージ名です。
18javax.xml.ws.WebServiceProvidertargetNamespaceWebサービスの名前空間名です。
portNameWebサービスのポート名です。
serviceNameWebサービスのサービス名です。
wsdlLocationWebサービスのWSDLを示すURLです。※3
19javax.xml.ws.RespectBinding※1enabledwsdl:binding要素の内容が有効かどうかを表します。※1
20javax.xml.ws.WebEndpoint※2nameポートのローカル名です。×※2
21javax.xml.ws.WebServiceClient※2nameWebサービスのローカル名です。×※2
targetNamespaceWebサービスの名前空間名です。×※2
wsdlLocationWebサービスのWSDLを示すURLです。×※2,※3
(凡例)
-:要素がないことを示します。
○:アノテーションおよび要素が指定できることを示します。
×:アノテーションおよび要素が指定できないことを示します(非サポート)。
注※1
指定した値は無視されます(警告メッセージは表示されません)。
注※2
WSDLから生成されたクラスに自動的に付与されるアノテーションになるため,指定できません。
注※3
カタログ機能でのマッピングはサポートしていません。

Application ServerのWebサービスで定義できるJAXBのアノテーションの一覧を次に示します。なお,各アノテーションについては,JAXBの標準仕様を参照してください。

JSR-181仕様およびJAX-WS 2.2仕様のアノテーションのうち,次の表に示すアノテーションは指定できません。指定した場合,動作は保証されません。

表16-12 サポート外のアノテーションの一覧

項番アノテーション備考
1javax.xml.ws.WebServiceRefsJSR109仕様に関連する機能はサポートしていません。
2javax.xml.ws.spi.WebServiceFeatureAnnotationこのアノテーションを使用するためのAPI(フィーチャをパラメタに取るメソッド)はサポートしていません。
3javax.jws.soap.InitParamJSR181仕様で推奨していません(廃止対象)。
4javax.jws.soap.SOAPMessageHandlerJSR181仕様で推奨していません(廃止対象)。
5javax.jws.soap.SOAPMessageHandlersJSR181仕様で推奨していません(廃止対象)。