15.1.2 ポートタイプからSEI名へのマッピング

WSDLのポートタイプ名(wsdl:portType要素のname属性)からSEI名へのマッピングについて説明します。

<この項の構成>
(1) マッピング
(2) ポートタイプ名の条件
(3) ポートタイプの記述個数

(1) マッピング

WSDLのポートタイプとSEI名は,JAX-WS 2.2仕様に従ってマッピングされます。マッピング例を次の図に示します。

図15-2 ポートタイプとSEI名のマッピング例

[図データ]

マッピングするときに,WSDLのポートタイプ名の先頭文字は大文字に変換されます。変換例を次に示します。

(変換前)portTypeName   (変換後)PortTypeName

(2) ポートタイプ名の条件

WSDLのポートタイプ名と名前空間を指定する場合は,パッケージ名も含めてSEI名が"javax.xml.ws.Provider"にならないようにする必要があります。そのため,ポートタイプ名には"Provider"または"provider"を指定しないでください。また,名前空間には"http://ws.xml.javax"を指定しないでください。

ポートタイプには,次の表に示すすべての条件を満たす文字列を記述できます。ただし,バインディング宣言でカスタマイズする場合は,XML Schema仕様のxsd:NCName型として使用できる文字列を記述できます。

表15-3 ポートタイプに記述できる文字列の条件

項番条件不正な文字列の例不正な文字列を指定した場合の動作
1半角英数字(0~9,A~Z,a~z),およびアンダースコア(_)だけを使用した文字列鈴木_portType動作は保証されません(エラーメッセージは出力されません)。
2先頭が数字でない文字列1User_portType標準エラー出力とログにエラーメッセージが出力され,処理が終了されます(KDJW51029-E)。

(3) ポートタイプの記述個数

WSDLに記述できるポートタイプは,1~255個です。ポートタイプの記述数と動作の対応を次の表に示します。

表15-4 ポートタイプの記述数と動作の対応

項番要素記述数不正な文字列を指定した場合の動作
1wsdl:portType0個標準エラー出力とログにエラーメッセージが出力され,処理が終了されます(KDJW51008-E)。
21~255個正常終了します。
3256個以上標準エラー出力とログにエラーメッセージが出力され,処理が終了されます(KDJW51008-E)。