WTPでエンタープライズアプリケーションプロジェクトを作成します。エンタープライズアプリケーションプロジェクトの作成手順については,「4.4.4 エンタープライズアプリケーションプロジェクトの作成」を参照してください。
EARプロジェクトをWTPのエンタープライズアプリケーションプロジェクトに移行する場合は,プロジェクト名にEARプロジェクトのプロジェクト名を指定してください。
また,次の表に応じて対応するモジュール・プロジェクトを作成してください。
表J-14 作成するモジュール・プロジェクトの対応
項目 | 作成するモジュール・プロジェクト |
---|
EARプロジェクトにWARプロジェクトだけが組み込まれていた場合 | 動的Web モジュール・プロジェクト |
EARプロジェクトにEJB-JARプロジェクトだけが組み込まれていた場合 | EJB モジュール・プロジェクト |
EARプロジェクトにWARプロジェクトおよびEJB-JARプロジェクトが組み込まれていた場合 | 動的Web モジュール・プロジェクト,およびEJB モジュール・プロジェクト |
EARプロジェクトのリソースを移行します。移行できるリソースについては,「付録J.2(1) EARプロジェクト(アーカイブ形式)のリソースの移行」,「付録J.2(2) EARプロジェクト(展開ディレクトリ形式)のリソースの移行」を参照してください。
EARプロジェクトのリソースを移行するには,移行の対象となるリソースをWTPで作成したエンタープライズアプリケーションプロジェクトにコピーします。ただし,application.xmlはWTPのプロジェクトに移行できないため,定義だけをコピーする必要があります。ここでは,リソースのコピー方法と,application.xmlの移行方法について説明します。
(a) リソースのコピー方法
リソースのコピーには,WTPのインポート機能を使用できます。インポートの手順を次に示します。
- WTPの[プロジェクト・エクスプローラー]ビューで,WTPで作成したプロジェクトを選択します。
- Eclipseのメニューから,[ファイル]-[インポート]を選択します。
[インポート]ダイアログが表示されます。
- [インポート]ダイアログで,[一般]-[ファイル・システム]を選択して,[次へ]ボタンをクリックします。
[インポート]ダイアログの[ファイル・システム]ページが表示されます。
- [次のディレクトリーから]に,移行するプロジェクトロケーションディレクトリを指定します。
[参照]ボタンからも指定できます。
指定されたディレクトリ内のフォルダおよびファイルが表示されます。左ペインには,[次のディレクトリーから]で指定したディレクトリ内のフォルダとファイルがツリー形式で表示されます。右ペインには,左ペインで選択したフォルダ内のファイルが表示されます。
- 移行するリソースを選択します。
- フォルダ内のすべてのリソースを移行する場合
左ペインでフォルダのチェックボックスを選択します。
- フォルダ内の一部のリソースだけ移行する場合
右ペインで移行するファイルのチェックボックスを選択します。
- [オプション]で[完全なフォルダ構造の作成]が選択されている場合は,[選択されたフォルダのみを作成]を指定します。
- [終了]ボタンをクリックします。
選択したリソースがコピーされます。
- ライブラリを移行します。
手順1.~3.を実行して,[インポート]ダイアログの[ファイル・システム]ページを表示します。
- [次のディレクトリーから]に,移行するEARプロジェクトロケーションディレクトリ¥<EARのルートフォルダ>を指定します。
[参照]ボタンからも指定できます。
インポートの選択ペインに指定されたディレクトリ内のフォルダおよびファイルが表示されます。
- 移行するリソースを選択します。
右ペインで移行するライブラリのチェックボックスをチェックします。
- [オプション]で[選択されたフォルダのみを作成]を指定します。
- [終了]ボタンをクリックします。
選択したリソースがコピーされます。
- 注意事項
- 移行対象となるリソースについては,「付録J.2 移行対象となるリソース」を参照してください。
- Windowsのエクスプローラを使用してファイルをコピーすることもできます。ただし,エクスプローラを使用した場合,[プロジェクト・エクスプローラー]などのビューにコピーしたフォルダやファイルが表示されません。コピーしたフォルダやファイルを表示するには,[プロジェクト・エクスプローラー]ビューでプロジェクトを選択し,コンテキストメニューから[更新]を選択してください。
(b) application.xmlの移行方法
エンタープライズアプリケーションプロジェクトを作成する際に,application.xmlのひな型が生成できます。生成したapplication.xmlに,移行前の環境で使用していたapplication.xmlの定義内容をコピーします。エンタープライズアプリケーションプロジェクトの作成については,「4.4.4 エンタープライズアプリケーションプロジェクトの作成」を参照してください。
次に,WTPで自動生成されたapplication.xmlの例を示します。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<application xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance" xmlns="http://java.sun.com/xml/ns/javaee" xmlns:application="http://java.sun.com/xml/ns/javaee/application_5.xsd" xsi:schemaLocation="http://java.sun.com/xml/ns/javaee http://java.sun.com/xml/ns/javaee/application_5.xsd" id="Application_ID" version="5">
<display-name>HelloEAR</display-name>
<module>
<web>
<web-uri>HelloWeb.war</web-uri>
<context-root>HelloWeb</context-root>
</web>
</module>
<module>
<ejb>HelloEJB.jar</ejb>
</module>
</application> |
application.xmlは,エンタープライズアプリケーションプロジェクト作成時に設定した情報を基に自動生成されます。次に,application.xmlのそれぞれのタグについて説明します。
- <display-name>タグ
エンタープライズアプリケーションプロジェクトの作成時に,[EAR Application Project]ページで指定した[Project name]が自動設定されます。
- <module>タグの中の<ejb>タグおよび<web-uri>タグ
エンタープライズアプリケーションプロジェクトの作成時に,[Enterprise Application]ページで指定したプロジェクトの[<プロジェクト名>.war]または[<プロジェクト名>.jar]が設定されます。
WARファイル名およびEJB-JARファイル名を変更すると,J2EEアプリケーションのデプロイに失敗するおそれがあるので,変更しないでください。
- <module>タグの中の<context-root>タグ
動的Webプロジェクトの作成時に,[Web Module]ページの[Context root]に指定した値が設定されます。