Cosminexus V9 アプリケーションサーバ Cosminexus HTTP Server

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6.2.2 Aで始まるディレクティブ

<この項の構成>
(1) AccessFileName ファイル名 〔ファイル名 …〕
(2) Action {MIMEタイプ|ハンドラ} CGIスクリプト名
(3) AddAlt "文字列" 拡張子 〔拡張子 …〕
(4) AddAltByEncoding "文字列" MIMEエンコーディング 〔MIMEエンコーディング …〕
(5) AddAltByType "文字列" MIMEタイプ 〔MIMEタイプ …〕
(6) AddCharset 文字セット 拡張子 〔拡張子 …〕
(7) AddDefaultCharset 〔On|Off|文字セット〕
(8) AddDescription "文字列" ファイル名 〔ファイル名 …〕
(9) AddEncoding 圧縮形式 拡張子
(10) AddHandler ハンドラ名 拡張子 〔拡張子 …〕
(11) AddIcon {(文字列,URL)|URL} 拡張子 〔拡張子 …〕
(12) AddIconByEncoding {(文字列,URL)|URL} MIMEエンコーディング 〔MIMEエンコーディング …〕
(13) AddIconByType {(文字列,URL)|URL} MIMEタイプ 〔MIMEタイプ …〕
(14) AddLanguage 言語コード 拡張子
(15) AddType MIMEタイプ 拡張子 〔拡張子 …〕
(16) Alias URL ディレクトリ名
(17) AliasMatch 正規表現 新パス
(18) Allow from {ホスト|all|env=環境変数} 〔{ホスト|env=環境変数} …〕
(19) AllowOverride 指示子 〔指示子 …〕
(20) AuthAuthoritative {On|Off}
(21) AuthGroupFile ファイル名
(22) AuthName realm名
(23) AuthType 認証タイプ名
(24) AuthUserFile ファイル名

(1) AccessFileName ファイル名 〔ファイル名 …〕

〜《.htaccess》

(a) 内容

アクセス制御のディレクティブを定義しているファイル(アクセスコントロールファイル)のファイル名を定義します。AllowOverrideディレクティブで許可されていれば,コンテンツリクエスト時に毎回このファイルを参照しアクセス制限がチェックされます。

(b) 記述できる場所

httpsd.conf,<VirtualHost>

(c) 指定例
AccessFileName .htaccess

アクセスコントロールファイルのファイル名は,.htaccess

(2) Action {MIMEタイプ|ハンドラ} CGIスクリプト名

(a) 内容

MIMEタイプまたはハンドラで指定したコンテンツがWebブラウザからリクエストされたとき,実行させるスクリプトをCGIスクリプト名で指定します。CGIスクリプト名は,URLで指定します。このディレクティブを複数指定する場合,同じMIMEタイプに異なるCGIスクリプトは指定できません。

(b) 記述できる場所

httpsd.conf,<VirtualHost>,<Directory>,.htaccess

(c) 上書き許可

FileInfoレベル

(d) 指定例
Action image/gif /cgi-bin/images.cgi

(3) AddAlt "文字列" 拡張子 〔拡張子 …〕

(a) 内容

ディレクトリインデクス表示時に,拡張子に指定したファイルと関連づけて文字列を表示する場合に指定します。一つの文字列に対して複数の拡張子が指定できます。テキストモードのWebブラウザのようにアイコン表示ができない環境で,ファイルの属性を表示する場合などに利用できます。

拡張子に指定できるものを次に示します。

このディレクティブを複数指定する場合,同じ拡張子に異なる文字列は指定できません。

(b) 記述できる場所

httpsd.conf,<VirtualHost>,<Directory>,.htaccess

(c) 上書き許可

Indexesレベル

(d) 指定例
AddAlt "HTML" htm html

拡張子がhtmまたはhtmlのファイルの場合,文字列"HTML"を表示します。

(4) AddAltByEncoding "文字列" MIMEエンコーディング 〔MIMEエンコーディング …〕

(a) 内容

ディレクトリインデクス表示時に,アイコンが表示できない環境で,MIMEエンコーディング(x-compressなど)と関連づけて文字列を表示する場合に指定します。一つの文字列に対して複数のMIMEエンコーディングが指定できます。このディレクティブを複数指定する場合,同じMIMEタイプに異なる文字列は指定できません。

(b) 記述できる場所

httpsd.conf,<VirtualHost>,<Directory>,.htaccess

(c) 上書き許可

Indexesレベル

(d) 指定例
AddAltByEncoding "gzip" x-gzip

(5) AddAltByType "文字列" MIMEタイプ 〔MIMEタイプ …〕

(a) 内容

ディレクトリインデクス表示時に,アイコンが表示できない環境で,MIMEタイプ(text/htmlなど)と関連づけて文字列を表示する場合に指定します。一つの文字列に対して複数のMIMEタイプが指定できます。このディレクティブを複数指定する場合,同じMIMEタイプに異なる文字列は指定できません。

(b) 記述できる場所

httpsd.conf,<VirtualHost>,<Directory>,.htaccess

(c) 上書き許可

Indexesレベル

(d) 指定例
AddAltByType "plain text" text/plain

(6) AddCharset 文字セット 拡張子 〔拡張子 …〕

(a) 内容

ファイル拡張子に対する文字セットを指定します。文字セットはContent-Typeヘッダにcharset=の値として設定されます。クライアントに対して文字セットを明示する場合に使用します。このディレクティブを複数指定する場合,同じ拡張子に異なる文字列は指定できません。指定する拡張子は,AddTypeディレクティブまたはTypesConfigディレクティブで指定したファイルで,MIMEタイプの関連づけが必要です。

(b) 記述できる場所

httpsd.conf,<VirtualHost>,<directory>,.htaccess

(c) 上書き許可

FileInfoレベル

(d) 指定例
AddCharset EUC-JP .euc
AddCharset ISO-2022-JP .jis
AddCharset SHIFT_JIS .sjis

(7) AddDefaultCharset 〔On|Off|文字セット〕

(a) 内容

ファイル拡張子に対する文字セットのデフォルト値を指定します。AddCharsetディレクティブの設定に対するデフォルト値となります。Content-Typeがtext/plain,text/htmlの場合のデフォルトとして設定されます。

On:デフォルト文字セットとしてISO-8859-1を設定します。

Off:文字セットを設定しません。

文字セット:指定した文字セットをデフォルト文字セットとします。

(b) 記述できる場所

httpsd.conf,<VirtualHost>,<directory>,.htaccess

(c) 上書き許可

FileInfoレベル

(d) 指定例
AddDefaultCharset ISO-2022-JP

(8) AddDescription "文字列" ファイル名 〔ファイル名 …〕

(a) 内容

ディレクトリインデクス整形表示時に,ファイル名で指定したファイル拡張子,ワイルドカード表記ファイル名またはパス情報なしの完全なファイル名に対して,説明文として文字列を表示する場合に指定します。なお,ファイル名にスラッシュで終わる文字列を指定した場合,*が付けられワイルドカード指定と同様に見なされます。

ファイル名に指定できるものを次に示します。

このディレクティブを複数指定する場合,同じファイル名に異なる文字列は指定できません。

(b) 記述できる場所

httpsd.conf,<VirtualHost>,<Directory>,.htaccess

(c) 上書き許可

Indexesレベル

(d) 指定例
AddDescription "The planet Mars" /web/pics/mars.gif

(9) AddEncoding 圧縮形式 拡張子

(a) 内容

Webサーバ内の圧縮データをWebブラウザに表示させるときに必要な拡張子と圧縮形式の関連づけを指定します。Webブラウザに圧縮ファイルの展開の情報としてContent-EncodingヘッダをWebサーバから送信する場合に設定します。このヘッダを利用した運用は,Webブラウザ側の実装に依存します。このディレクティブを複数指定する場合,同じ拡張子に異なる圧縮形式は指定できません。

(b) 記述できる場所

httpsd.conf,<VirtualHost>,<Directory>,.htaccess

(c) 上書き許可

FileInfoレベル

(d) 指定例
AddEncoding x-compress Z    拡張子がZのファイルの圧縮形式はx-compress
AddEncoding x-gzip gz       拡張子がgzのファイルの圧縮形式はx-gzip

(10) AddHandler ハンドラ名 拡張子 〔拡張子 …〕

(a) 内容

ハンドラで処理するファイル拡張子を対応付ける場合に定義します。

指定できるハンドラ名を次に示します。このディレクティブを複数指定する場合,同じ拡張子に異なるハンドラ名は指定できません。

cgi-script:CGIスクリプトの実行

imap-file:イメージマップ処理

server-status:ステータスの表示

hws_cache:静的コンテンツのキャッシュ

(b) 記述できる場所

httpsd.conf,<VirtualHost>,<Directory>,.htaccess

(c) 上書き許可

FileInfoレベル

(d) 指定例
AddHandler cgi-script .cgi              拡張子.cgiはcgi-scriptハンドラ
AddHandler imap-file map                拡張子mapはimap-fileハンドラ

(11) AddIcon {(文字列,URL)|URL} 拡張子 〔拡張子 …〕

(a) 内容

拡張子などにディレクトリインデクスのアイコンを対応付けて表示する場合に指定します。文字列には画像表示ができないWebブラウザの場合に表示する文字を指定します。URLにアイコンの画像ファイルのURLを指定します。自ホスト内の画像ファイルを指定する場合,URLの「http://IPアドレス」は省略できます。なお,URLの「http://IPアドレス」を省略しないでIPv6アドレスを指定する場合は,IPv6アドレスを[ ]で囲んでください。

拡張子として指定できるものを次に示します。

拡張子として^^DIRECTORY^^を記述すると,ディレクトリに対するアイコンを設定できます。また,^^BLANKICON^^と指定すると,ディレクトリインデクスを表示した場合の,表示内容のヘッダのインデントを合わせるためのアイコンを設定できます。

このディレクティブを複数指定する場合,同じ拡張子に異なる文字列やURLは指定できません。

(b) 記述できる場所

httpsd.conf,<VirtualHost>,<Directory>,.htaccess

(c) 上書き許可

Indexesレベル

(d) 指定例
AddIcon /icons/tar.gif .tar

拡張子が.tarの場合のアイコン定義

AddIcon /icons/layout.gif .html .shtml .htm .pdf

拡張子が.html,.shtml,.htm,.pdfの場合のアイコン定義

AddIcon /icons/text.gif .txt

拡張子が.txtの場合のアイコン定義

AddIcon /icons/back.gif ..

親ディレクトリのアイコン定義

AddIcon /icons/hand.right.gif README

READMEファイルのアイコン定義

AddIcon /icons/folder.gif ^^DIRECTORY^^

ディレクトリの場合のアイコン定義

AddIcon /icons/blank.gif ^^BLANKICON^^

ディレクトリインデクスのヘッダのインデントアイコン定義

AddIcon http://[2001::123:4567:89ab:cdef]/icons/text.gif .txt

IPv6アドレスを指定する場合のアイコン定義

(12) AddIconByEncoding {(文字列,URL)|URL} MIMEエンコーディング 〔MIMEエンコーディング …〕

(a) 内容

ディレクトリインデクスの整形表示時のアイコンをMIMEエンコーディングと対応付けて表示する場合に指定します。文字列には画像表示ができないWebブラウザの場合に表示する文字を指定します。URLにアイコンの画像ファイルのURLを指定します。自ホスト内の画像ファイルを指定する場合,URLの「http://IPアドレス」は省略できます。なお,URLの「http://IPアドレス」を省略しないでIPv6アドレスを指定する場合は,IPv6アドレスを[ ]で囲んでください。

このディレクティブを複数指定する場合,同じMIMEタイプに異なる文字列やURLは指定できません。

(b) 記述できる場所

httpsd.conf,<VirtualHost>,<Directory>,.htaccess

(c) 上書き許可

Indexesレベル

(d) 指定例
AddIconByEncoding (CMP,/icons/compressed.gif) x-compress x-gzip

MIMEエンコーディングx-compressおよびx-gzipの場合のアイコン定義

(13) AddIconByType {(文字列,URL)|URL} MIMEタイプ 〔MIMEタイプ …〕

(a) 内容

ディレクトリインデクスの整形表示時のアイコンをMIMEタイプと対応付けて表示する場合に指定します。画像表示ができないWebブラウザの場合に表示する文字は文字列で指定できます。また,URLで表示するアイコンの画像ファイル名の場所を指定できます。なお,URLの「http://IPアドレス」を省略しないでIPv6アドレスを指定する場合は,IPv6アドレスを[ ]で囲んでください。

このディレクティブを複数指定する場合,同じMIMEタイプに異なるファイル名は指定できません。

(b) 記述できる場所

httpsd.conf,<VirtualHost>,<Directory>,.htaccess

(c) 上書き許可

Indexesレベル

(d) 指定例
AddIconByType (TXT,/icons/text.gif) text/*

MIMEタイプ text/*の場合のアイコン定義

AddIconByType (IMG,/icons/image2.gif) image/*

MIMEタイプ image/*の場合のアイコン定義

AddIconByType (SND,/icons/sound2.gif) audio/*

MIMEタイプ audio/*の場合のアイコン定義

AddIconByType (VID,/icons/movie.gif) video/*

MIMEタイプ video/*の場合のアイコン定義

(14) AddLanguage 言語コード 拡張子

(a) 内容

ドキュメントで使用する言語を指定します。言語コードはContent-Languageレスポンスヘッダに設定されます。このディレクティブを指定すると,Webブラウザの言語設定で言語コードの優先順位(Accept-Languageヘッダ)がリクエストに設定されている場合,Webサーバから送信するコンテンツを選択するコンテントネゴシエーションができます。言語コードはWebブラウザが送信するヘッダ情報に依存します。基本的には,ISO639に定義されている言語コードに従って指定します。なお,コンテントネゴシエーションを有効にするためには,OptionsディレクティブでMultiViewsオプションを設定しなければなりません。このディレクティブを複数指定する場合,同じ拡張子に異なる言語コードは指定できません。

(b) 記述できる場所

httpsd.conf,<VirtualHost>,<Directory>,.htaccess

(c) 上書き許可

FileInfoレベル

(d) 指定例
AddLanguage ja .ja                 日本語
AddLanguage en .en                 英語
AddLanguage fr .fr                 フランス語
AddLanguage de .de                 ドイツ語
AddLanguage da .da                 デンマーク語
AddLanguage el .el                 ギリシャ語
AddLanguage it .it                 イタリア語

(15) AddType MIMEタイプ 拡張子 〔拡張子 …〕

(a) 内容

TypesConfigディレクティブで指定したファイルに未定義のコンテンツの拡張子とMIMEタイプを関連づけたい場合に指定します。このディレクティブを複数指定する場合,同じ拡張子に異なるMIMEタイプは指定できません。

(b) 記述できる場所

httpsd.conf,<VirtualHost>,<Directory>,.htaccess

(c) 上書き許可

FileInfoレベル

(d) 指定例
AddType text/html .shtml

MIMEタイプtext/htmlと拡張子.shtmlを関連づけます。

(16) Alias URL ディレクトリ名

(a) 内容

Webブラウザからリクエストされた特定のURLを別名に置き換える場合に指定します。ただし,URLには,?以降(問い合わせ文字列)を指定できません。URLで指定されたディレクトリを,ディレクトリ名で指定したディレクトリに置き換えて,Webブラウザに表示します。

次のディレクティブ指定値と重複するURLは指定できません。

例えば,次のような指定はできません。

  Alias /aaa/bbb/ C:/alias/
  ProxyPass /aaa/ http://aaa.example.com/

ディレクトリ名は,絶対パスで指定してください。

(b) 記述できる場所

httpsd.conf,<VirtualHost>

(c) 指定例
Alias /icons/ "<Application Serverのインストールディレクトリ>/httpsd/icons/"

/icons/を<Application Serverのインストールディレクトリ>/httpsd/icons/に置き換えます。

(17) AliasMatch 正規表現 新パス

(a) 内容

WebブラウザからリクエストされたURLを別名に置き換える場合に指定します。ただし,URLには,?以降(問い合わせ文字列)を指定できません。

正規表現で記述した条件を満たすURLがWebブラウザからリクエストされた場合,指定した新パスのコンテンツをWebブラウザに表示します。正規表現で括弧()を使用してグループ化している場合,そのi番目のグループの表現にマッチした文字列を,新パスで $iを使用して参照できます。iには1から9までの数字を指定します。

次のディレクティブ指定値と重複する正規表現は指定できません。

例えば,次のような指定はできません。

  AliasMatch ^/aaa/bbb/(.*) C:/alias/$1
  ProxyPass /aaa/ http://aaa.example.com/

新パスは,絶対パスで指定してください。また,新パスの文字として,'$'または'&'を含める場合は,その文字の前に'\'を付加してください。なお,$iを指定する際には,'$'の前に'\'を付加する必要はありません。

(b) 記述できる場所

httpsd.conf,<VirtualHost>

(c) 指定例
AliasMatch ^/html/(.*) "C:/htdocs/html/$1"

"/html/"で始まるリクエストのとき,/html/部分をC:/htdocs/html/に置き換えます。例えば,/html/index.htmlへのアクセスの場合,C:/htdocs/html/index.htmlに置き換えます。

(18) Allow from {ホスト|all|env=環境変数} 〔{ホスト|env=環境変数} …〕

(a) 内容

Webサーバへアクセスできるクライアントを制限する場合に指定します。ホストにはアクセスを許可するホストのドメイン名,IPアドレス,サブネット,ネットマスクを指定できます。すべてのホストからのアクセスを許可する場合はallを指定します。

また,ホストには,IPv6アドレスに関するドメイン名,アドレスおよびプリフィックス長も指定できます。IPv6アドレスを指定する場合は,IPv6アドレスを[ ]で囲まないでください。プリフィックス長は,「IPv6アドレス/プリフィックス長」の形式で指定します。プリフィックス長は10進数で指定してください。

env=環境変数を指定すると,サーバへのアクセスを環境変数で制御できます。BrowserMatch,BrowserMatchNoCase,SetEnvIf,SetEnvIfNoCaseディレクティブと併せて使用すれば,HTTPリクエストヘッダフィールドに基づいてアクセスを制限できます。

Allowディレクティブ(アクセス許可)とDenyディレクティブ(アクセス制限)は,Orderディレクティブで評価の順序を設定できます。

ホスト 意味
ドメイン名 ドメイン名で指定したホストからのアクセスを許可する。
IPアドレス IPアドレスで指定したホストからのアクセスを許可する。
サブネット サブネット(IPアドレスの最初の1から3バイト)で指定したホストからのアクセスを許可する。
ネットマスク ネットマスク表記(例:10.1.0.0/255.255.0.0)で指定したホストからのアクセスを許可する。
10.1.0.0/16形式で表記した場合,10.1.0.0/255.255.0.0と同じ意味である。
(b) 記述できる場所

<Directory>,.htaccess

(c) 上書き許可

Limitレベル

(d) 指定例

(例1)
SetEnvIf User-Agent Mozilla.* access_ok
<Directory /docroot>
    Order deny,allow
    Deny from all
    Allow from env=access_ok
</Directory>
この場合,User-Agentの文字列がMozillaを含むブラウザからのリクエストだけがアクセスを許可されて,ほかのアクセスは拒否されます。

(例2)
ホストにIPv6アドレスを指定する場合は,次のように指定します。
allow from 2001::123:4567:89ab:cdef
また,プリフィックス長を指定するとき,次の指定はどれも同じ意味となります。
allow from 2001:0:0:89ab::/64
allow from 2001:0:0:89AB::/64
allow from 2001::89ab:0:0:0:0/64
allow from 2001:0000:0000:89ab:0000:0000:0000:0000/64

(19) AllowOverride 指示子 〔指示子 …〕

〜《All》

(a) 内容

AccessFileNameディレクティブで指定したファイルでアクセス情報定義の上書きを許可するかどうかを設定します。各指示子によって制御できるディレクティブは,各ディレクティブの上書き許可の記述を参照してください。

指示子 内容
AuthConfig AuthGroupFile,AuthName,AuthType,AuthUserFile,Requireディレクティブなど
サーバへのアクセス制御関連のディレクティブの上書きを許可
FileInfo AddType,AddEncoding,AddLanguageディレクティブなど
コンテンツ管理,MIMEタイプ,暗号化などファイル情報関連のディレクティブの上書きを許可
Indexes FancyIndexing,AddIcon,AddDescriptionディレクティブなど
ディレクトリインデクス関連のディレクティブの上書きを許可
Limit Allow from,Deny from,Orderディレクティブ
ホスト名またはIPアドレスを用いたアクセス制御の上書きを許可
Options Optionsディレクトリの使用を許可
All すべての上書きを許可する
None すべての上書きを禁止する
(b) 記述できる場所

<Directory>

(20) AuthAuthoritative {On|Off}

(a) 内容

ユーザ認証をする場合の制御方法を指定します。

On:AuthUserFile,AuthGroupFile,Requireディレクティブの設定によるユーザ認証をします。ユーザ未登録またはパスワード不整合の場合は401エラーステータスをWebブラウザに表示します。

Off:AuthUserFile,AuthGroupFile,Requireディレクティブの設定によるユーザ認証をします。そのとき,パスワード不整合の場合は401エラーステータスをWebブラウザに表示します。さらに,ユーザ未登録の場合には他製品のモジュール(機能)でユーザ認証をします。

(b) 記述できる場所

<Directory>,.htaccess

(c) 上書き許可

AuthConfigレベル

(21) AuthGroupFile ファイル名

(a) 内容

グループでユーザ認証をする場合,認証するグループのリストを格納しているファイル名を指定します。ファイル名には,絶対パスまたはServerRootディレクティブの指定値からの相対パスが指定できます。

グループファイルはテキストエディタを使用して次に示すようなフォーマットで作成してください。

グループ名:ユーザ名〔 ユーザ名 …〕
任意のグループ名に,ユーザ認証のためのパスワードファイルに登録しているユーザ名を定義します。1行につき1グループで指定します。グループファイルには複数グループを定義できます。同じグループ名の行を複数指定した場合には,同じグループ名に登録されているすべてのユーザ名を含んだ一つのグループが定義されます。
(b) 記述できる場所

<Directory>,.htaccess

(c) 上書き許可

AuthConfigレベル

(22) AuthName realm名

(a) 内容

ユーザ認証する場合のrealm名(Webブラウザのユーザ認証画面に表示される)を指定します。このディレクティブを指定する場合はAuthType,Require,AuthUserFile(またはAuthGroupFile)ディレクティブを必ず指定しなければなりません。ただし,ディレクトリサービスを利用したユーザ認証を行う場合は,AuthUserFile(またはAuthGroupFile)ディレクティブの指定は必要ありません。

(b) 記述できる場所

<Directory>,.htaccess

(c) 上書き許可

AuthConfigレベル

(23) AuthType 認証タイプ名

(a) 内容

ユーザ認証する場合の認証制御のタイプを指定します。認証タイプ名として"Basic"が指定できます。このディレクティブを指定する場合はAuthName,Require,AuthUserFile(またはAuthGroupFile)ディレクティブを必ず指定しなければなりません。ただし,ディレクトリサービスを利用したユーザ認証を行う場合は,AuthUserFile(またはAuthGroupFile)ディレクティブの指定は必要ありません。

Basic:Base64コード変換をします。

(b) 記述できる場所

<Directory>,.htaccess

(c) 上書き許可

AuthConfigレベル

(24) AuthUserFile ファイル名

(a) 内容

ユーザ名でユーザ認証をする場合,認証するユーザ名とパスワードのリストを格納しているファイル名を指定します。

ファイル名には,絶対パスまたはServerRootディレクティブの指定値からの相対パスが指定できます。

(b) 記述できる場所

<Directory>,.htaccess

(c) 上書き許可

AuthConfigレベル