4.8 稼働状況の表示ステータス情報表示

稼働中のプロセス数,待機中のプロセス数および各プロセスのステータス(R,W,Lなど)をWebブラウザに表示します(Windows版の場合はサーバスレッド数)。この情報を基に,StartServers,MinSpareServers,MaxSpareServers,MaxClientsディレクティブなどをチューニングできます(Windows版の場合はThreadsPerChildディレクティブ)。各ディレクティブの詳細は,「4.1 HTTP Serverの処理とディレクティブとの関係」を参照してください。

ExtendedStatusディレクティブでOnを指定すると,より詳細な情報が表示されます。

<この節の構成>
(1) server-statusハンドラの指定
(2) URLの指定
(3) 取得できる情報
(4) 注意事項

(1) server-statusハンドラの指定

ステータス情報の表示機能を利用するには,次に示すようにserver-statusハンドラを指定します。

<Location /server-status>
     SetHandler server-status
</Location>

ただし,Webサーバのステータス情報はアクセス制御して,エンドユーザには非公開にするのが一般的です。

(2) URLの指定

ステータス情報を表示するには,Webブラウザから次に示す形式でURLを指定します。なお,server-statusは,タイミングによって一時的に正しく表示されない場合があります。

http://ホスト名〔:ポート番号〕/server-status〔?{refresh=更新間隔|auto|notable}〕

refresh=更新間隔,auto,notableはそれぞれ&でつないで指定できます。ただし,autoはプレーンテキスト形式であるため,notableと同時に指定するのは意味がありません。

<指定例>

http://www.example.com/server-status?refresh=60&notable

<表示例>

http://www.example.com/server-status

このように指定した場合の,ステータス情報の表示例を次に示します。表示形式は,UNIX版とWindows版で若干異なります。

図4-11 ステータス情報の表示例

[図データ]

(3) 取得できる情報

ステータス情報の表示機能で取得できる情報を次に示します。ExtendedStatusディレクティブでOnを指定すると,詳細な情報を取得できます。

表4-13 ステータス情報の表示機能で取得できる情報(auto指定がない場合)

項番内容説明ExtendedStatusの値と取得可否
OffOn
1Server Versionサーバのバージョン
2Server Builtサーバのビルド時間
3Current Time現在時刻
4Restart Time起動時刻
5Parent Server Generationサーバプロセスの再起動回数(初期値0)
6Server uptimeサーバプロセスの稼働時間
7Total accesses合計アクセス回数×
8Total Traffic合計通信量×
9CPU Usage: u vvv s www cu xxx cs yyy - zzz% CPU loadユーザ時間,システム時間,子プロセスのユーザ時間,子プロセスのシステム時間,CPU使用率(UNIX版)×
10xxx requests/sec - yyy B/second - zzz B/request1秒当たりのリクエスト数,
1秒当たりの通信量,
1リクエスト当たりの通信量
×
11xxx requests currently being processed, yyy idle workersリクエスト処理中のサーバプロセス(スレッド)数,
リクエスト待ち状態のサーバプロセス(スレッド)数
12スコアボード個々のスレッドの動作状況
13Scoreboard Keyスコアボードの凡例
14PID Key個々のスレッドのサーバプロセスIDと動作状況×
15Srvサーバプロセスの識別子と再起動回数×
16PIDプロセスID×
17Accアクセス数(コネクション単位/スレッド単位/スロット単位)×
18M動作状況×
19CPUCPU時間(秒)(UNIX版)×
20SS最後の処理開始からの経過秒×
21Req最後の処理に要したミリ秒×
22Connコネクションに対する通信量×
23Childプロセスの通信量×
24Slotスロットの通信量×
25Client最後の処理のクライアント×
26VHostバーチャルホスト名×
27Request最後の処理のリクエストライン×
(凡例)
○:取得できる。
×:取得できない。

表4-14 ステータス情報の表示機能で取得できる情報(auto指定がある場合)

項番内容説明ExtendedStatusの値と取得可否
OffOn
1Total accesses合計アクセス回数×
2Total kBytes合計通信量×
3CPULoadCPU使用率(UNIX版)×
4Uptimeサーバプロセスの稼働時間(秒)×
5ReqPerSec1秒当たりのリクエスト数×
6BytesPerSec1秒当たりの通信量×
7BytesPerReq1リクエスト当たりの通信量×
8BusyWorkersリクエスト処理中のサーバプロセス(スレッド)数
9IdleWorkersリクエスト待ち状態のサーバプロセス(スレッド)数
10スコアボード個々のスレッドの動作状況
(凡例)
○:取得できる。
×:取得できない。

(4) 注意事項

サーバステータス表示機能で表示される「Current Time」および「Restart Time」のタイムゾーンの情報に,マルチバイト文字が設定されることがあります。このとき,HTTP Serverでは,これらの文字列をすべてエスケープ(「¥x」から始まる接頭辞と16進コードで構成される文字列に置換)します。