Cosminexus V9 アプリケーションサーバ 機能解説 保守/移行編

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8.2 性能解析トレースのトレース取得ポイントPRFトレース取得レベルの概要

ここでは,トレース取得ポイントとPRFトレース取得レベルについて説明します。

<この節の構成>
(1) トレース取得ポイント
(2) PRFトレース取得レベル

(1) トレース取得ポイント

トレース取得ポイントは大きく分けて,J2EEサーバの開始・終了時でのトレース取得と,各機能レイヤでの処理中のトレース取得およびアプリケーションのメソッドの開始・終了時でのトレース取得があります。

●J2EEサーバの開始・終了時のトレース取得

J2EEサーバの開始処理の完了時,およびJ2EEサーバの終了処理の開始時に,トレース情報を取得できます。取得できるイベントIDと参照先を次に示します。

●各機能レイヤでのトレース取得

取得できるイベントIDと機能レイヤの対応を次の表に示します。

表8-2 取得できるイベントIDと機能レイヤ

イベントID 機能レイヤ 図中の番号 参照先
0x1101〜0x1102
0x1301〜0x1302
0x1401〜0x1406
0x2002〜0x2003
0x2101〜0x2104
0x3000〜0x3008
CTM 5 8.3
0x8000〜0x8004
0x8100〜0x8104
リダイレクタ 1 8.4
0x8200〜0x8203
0x8206〜0x8225
0x8300〜0x8303
0x8306〜0x8307
0x8311〜0x8325
0x8E01〜0x8E06
Webコンテナ 2 8.58.68.78.88.10
0x8401〜0x840A
0x8425〜0x8428
0x842D〜0x8434
0x8453〜0x8454
0x8460〜0x846D
0x8470〜0x8477
0x8490〜0x8491
0x84A0〜0x84D9
0x8C41
EJBコンテナ 6 8.11
0x8603〜0x861C JNDI 4 8.12
0x8435〜0x843F
0x8811〜0x8820
0x8C41
JTA 7 8.13
0x8B00〜0x8B01
0x8B80〜0x8B89
0x8B8A〜0x8C03
0x8C10〜0x8C13
0x8C20〜0x8C41
0x8C60〜0x8C65
0x8C80〜0x8C93
0x8CC0〜0x8CD9
0x8D00〜0x8D19
0x8D60〜0x8D63
0x8D80〜0x8D89
0x8D8A〜0x8D8F
0x8D90〜0x8D99
DB Connector,JCAコンテナ 8 8.14
0x8E01〜0x8E06 RMI 3 8.15
0x9400〜0x9413 OTS 9 8.16
0x9C00〜0x9C03 標準出力/標準エラー出力/ユーザログ 8.17
0x9D00,0x9D01 DI 10 8.18
0xA100,0xA101 バッチアプリケーション実行機能 11 8.19
0xA500〜0xA5AF JPA 12 8.20
0xA300〜0xA305
0xA310〜0xA315
0xA320〜0xA323
0xA330〜0xA331
0xA340〜0xA363
0xA370〜0xA381
0xA390〜0xA3C3
CJPAプロバイダ 13 8.21
0x842F
0x8430〜0x8432
0x8825
0x8826
0x8B86,0x8B87
0x8B8A〜0x8B93
0xAA00〜0xAA06
0xAA08〜0xAA0D
0xAA10〜0xAA19
TP1インバウンド連携機能 14 8.22
0xA600〜0xA60F
0xA610〜0xA619
0xA61E,0xA61F
0xA620〜0xA62F
0xA630〜0xA63F
0xA640〜0xA64F
0xA650〜0xA65F
0xA660〜0xA667
0xA61A,0xA61B
0xA668〜0xA66F
0xA670〜0xA67F
0xA686〜0xA68D
0xA692〜0xA69B
0xA69E,0xA69F
0xA6A0,0xA6A1
0xA6A6〜0xA6AB
CJMSプロバイダ 15 8.23
0xAD00〜0xAD15
0xAD80〜0xAD93
JavaMail 16 8.24
0xAF00〜0xAF13 JSF 17 8.25
0xb002〜0xb009 CDI 18 8.26

(凡例)−:該当しない

注※ 図8-1〜図8-4中の番号と対応しています。


PRFトレースを出力する機能レイヤとトレース取得ポイントについて,システムの構成ごとに次の図に示します。

図8-1 機能レイヤとトレース取得ポイント(Webクライアント構成の場合)

[図データ]

図8-2 機能レイヤとトレース取得ポイント(バッチアプリケーションを実行するシステムの場合)

[図データ]

図8-3 機能レイヤとトレース取得ポイント(EJBクライアント/TPBrokerクライアント/TPBroker OTMクライアント構成(CTM使用)の場合)

[図データ]

図8-4 機能レイヤとトレース取得ポイント(TP1インバウンド連携機能の場合)

[図データ]

トレース取得ポイントは,各機能レイヤ内でさらに詳細に分かれており,トレース取得ポイントによって,PRFトレース取得レベルが異なります。各機能レイヤの詳細なトレース取得ポイント,およびPRFトレース取得レベルについては,表8-2の参照先を参照してください。

参考
表8-2に示した機能レイヤのほか,Application Serverのプロセス,構成ソフトウェアおよび関連プログラムでも,PRFトレースが取得できるものがあります。
表8-2に示した以外でPRFトレースを取得できる機能レイヤとイベントIDの対応を,次の表に示します。

表8-3 表8-2に示した以外でPRFトレースを取得できるイベントIDと機能レイヤの対応

イベントID 機能レイヤ
0x9000〜0x90FF
0xA400〜0xA4FF
SOAP通信基盤
0x9100〜0x91FF
  • TP1 Connector
  • TP1/Client/J
0x9200〜0x92FF TP1/MQ Access
0x9300〜0x93FF Reliable Messaging
0x9800〜0x9B6E HCSCサーバ
0x9E00〜0x9EFF Service Coordinator Interactive Workflow
0x9F00〜0x9FFF HCSCサーバ(Object Accessアダプタ)
0xA000〜0xA0FF HCSCサーバ(ファイルアダプタ)
0xA200〜0xA2FF HCSCサーバ(Message Queueアダプタ)
0xAB00〜0xABFF
0xAC00〜0xACFF
HCSCサーバ(FTPアダプタ)
0xA400〜0xA4FF JAX-WSエンジン
0xE000〜0xE0FF Elastic Application Data store
 
●アプリケーションのメソッドの開始・終了時トレース取得

アプリケーションのメソッドの開始時,および終了時にトレース情報を取得できます。取得できるトレース情報を次に示します。

トレース情報の詳細については,「8.28 アプリケーションのトレース取得ポイント」を参照してください。

●各トレースのリターンコード

各トレースのリターンコードは入口トレースの場合,常に「0」が出力されます。

出口トレースおよび呼び出し後トレースの場合,次のように出力されます。

正常終了:0

異常終了:0以外

(2) PRFトレース取得レベル

性能解析トレースでは,次の4種類のPRFトレース取得レベルを設定してトレースを出力できます。レベルによって,トレース取得ポイントの数が異なります。トレース取得ポイント,およびPRFトレース取得レベルについては,表8-2の参照先を参照してください。

Management Serverを利用して運用している場合は,簡易構築定義ファイルで,すべての機能レイヤに対して共通のレベルを設定して,トレース情報を出力します。

なお,次節以降は,トレース取得レベルが標準レベルと詳細レベルのトレース取得ポイントについて説明します。保守レベルは,障害発生時などの保守情報を取得するためのレベルのため,通常は収集する必要はありません。