Cosminexus V9 アプリケーションサーバ 機能解説 保守/移行編
ここでは,トレース取得ポイントとPRFトレース取得レベルについて説明します。
トレース取得ポイントは大きく分けて,J2EEサーバの開始・終了時でのトレース取得と,各機能レイヤでの処理中のトレース取得およびアプリケーションのメソッドの開始・終了時でのトレース取得があります。
J2EEサーバの開始処理の完了時,およびJ2EEサーバの終了処理の開始時に,トレース情報を取得できます。取得できるイベントIDと参照先を次に示します。
取得できるイベントIDと機能レイヤの対応を次の表に示します。
表8-2 取得できるイベントIDと機能レイヤ
| イベントID | 機能レイヤ | 図中の番号※ | 参照先 |
|---|---|---|---|
| 0x1101〜0x1102 0x1301〜0x1302 0x1401〜0x1406 0x2002〜0x2003 0x2101〜0x2104 0x3000〜0x3008 |
CTM | 5 | 8.3 |
| 0x8000〜0x8004 0x8100〜0x8104 |
リダイレクタ | 1 | 8.4 |
| 0x8200〜0x8203 0x8206〜0x8225 0x8300〜0x8303 0x8306〜0x8307 0x8311〜0x8325 0x8E01〜0x8E06 |
Webコンテナ | 2 | 8.5,8.6,8.7,8.8,8.10 |
| 0x8401〜0x840A 0x8425〜0x8428 0x842D〜0x8434 0x8453〜0x8454 0x8460〜0x846D 0x8470〜0x8477 0x8490〜0x8491 0x84A0〜0x84D9 0x8C41 |
EJBコンテナ | 6 | 8.11 |
| 0x8603〜0x861C | JNDI | 4 | 8.12 |
| 0x8435〜0x843F 0x8811〜0x8820 0x8C41 |
JTA | 7 | 8.13 |
| 0x8B00〜0x8B01 0x8B80〜0x8B89 0x8B8A〜0x8C03 0x8C10〜0x8C13 0x8C20〜0x8C41 0x8C60〜0x8C65 0x8C80〜0x8C93 0x8CC0〜0x8CD9 0x8D00〜0x8D19 0x8D60〜0x8D63 0x8D80〜0x8D89 0x8D8A〜0x8D8F 0x8D90〜0x8D99 |
DB Connector,JCAコンテナ | 8 | 8.14 |
| 0x8E01〜0x8E06 | RMI | 3 | 8.15 |
| 0x9400〜0x9413 | OTS | 9 | 8.16 |
| 0x9C00〜0x9C03 | 標準出力/標準エラー出力/ユーザログ | − | 8.17 |
| 0x9D00,0x9D01 | DI | 10 | 8.18 |
| 0xA100,0xA101 | バッチアプリケーション実行機能 | 11 | 8.19 |
| 0xA500〜0xA5AF | JPA | 12 | 8.20 |
| 0xA300〜0xA305 0xA310〜0xA315 0xA320〜0xA323 0xA330〜0xA331 0xA340〜0xA363 0xA370〜0xA381 0xA390〜0xA3C3 |
CJPAプロバイダ | 13 | 8.21 |
| 0x842F 0x8430〜0x8432 0x8825 0x8826 0x8B86,0x8B87 0x8B8A〜0x8B93 0xAA00〜0xAA06 0xAA08〜0xAA0D 0xAA10〜0xAA19 |
TP1インバウンド連携機能 | 14 | 8.22 |
| 0xA600〜0xA60F 0xA610〜0xA619 0xA61E,0xA61F 0xA620〜0xA62F 0xA630〜0xA63F 0xA640〜0xA64F 0xA650〜0xA65F 0xA660〜0xA667 0xA61A,0xA61B 0xA668〜0xA66F 0xA670〜0xA67F 0xA686〜0xA68D 0xA692〜0xA69B 0xA69E,0xA69F 0xA6A0,0xA6A1 0xA6A6〜0xA6AB |
CJMSプロバイダ | 15 | 8.23 |
| 0xAD00〜0xAD15 0xAD80〜0xAD93 |
JavaMail | 16 | 8.24 |
| 0xAF00〜0xAF13 | JSF | 17 | 8.25 |
| 0xb002〜0xb009 | CDI | 18 | 8.26 |
(凡例)−:該当しない
注※ 図8-1〜図8-4中の番号と対応しています。
PRFトレースを出力する機能レイヤとトレース取得ポイントについて,システムの構成ごとに次の図に示します。
図8-1 機能レイヤとトレース取得ポイント(Webクライアント構成の場合)
図8-2 機能レイヤとトレース取得ポイント(バッチアプリケーションを実行するシステムの場合)
図8-3 機能レイヤとトレース取得ポイント(EJBクライアント/TPBrokerクライアント/TPBroker OTMクライアント構成(CTM使用)の場合)
図8-4 機能レイヤとトレース取得ポイント(TP1インバウンド連携機能の場合)
トレース取得ポイントは,各機能レイヤ内でさらに詳細に分かれており,トレース取得ポイントによって,PRFトレース取得レベルが異なります。各機能レイヤの詳細なトレース取得ポイント,およびPRFトレース取得レベルについては,表8-2の参照先を参照してください。
| イベントID | 機能レイヤ |
|---|---|
| 0x9000〜0x90FF 0xA400〜0xA4FF |
SOAP通信基盤 |
| 0x9100〜0x91FF |
|
| 0x9200〜0x92FF | TP1/MQ Access |
| 0x9300〜0x93FF | Reliable Messaging |
| 0x9800〜0x9B6E | HCSCサーバ |
| 0x9E00〜0x9EFF | Service Coordinator Interactive Workflow |
| 0x9F00〜0x9FFF | HCSCサーバ(Object Accessアダプタ) |
| 0xA000〜0xA0FF | HCSCサーバ(ファイルアダプタ) |
| 0xA200〜0xA2FF | HCSCサーバ(Message Queueアダプタ) |
| 0xAB00〜0xABFF 0xAC00〜0xACFF |
HCSCサーバ(FTPアダプタ) |
| 0xA400〜0xA4FF | JAX-WSエンジン |
| 0xE000〜0xE0FF | Elastic Application Data store |
アプリケーションのメソッドの開始時,および終了時にトレース情報を取得できます。取得できるトレース情報を次に示します。
トレース情報の詳細については,「8.28 アプリケーションのトレース取得ポイント」を参照してください。
各トレースのリターンコードは入口トレースの場合,常に「0」が出力されます。
出口トレースおよび呼び出し後トレースの場合,次のように出力されます。
正常終了:0
異常終了:0以外
性能解析トレースでは,次の4種類のPRFトレース取得レベルを設定してトレースを出力できます。レベルによって,トレース取得ポイントの数が異なります。トレース取得ポイント,およびPRFトレース取得レベルについては,表8-2の参照先を参照してください。
Management Serverを利用して運用している場合は,簡易構築定義ファイルで,すべての機能レイヤに対して共通のレベルを設定して,トレース情報を出力します。
なお,次節以降は,トレース取得レベルが標準レベルと詳細レベルのトレース取得ポイントについて説明します。保守レベルは,障害発生時などの保守情報を取得するためのレベルのため,通常は収集する必要はありません。
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