3.2 資料取得の設定の概要

トラブルシューティングに必要な資料のうち,一部の資料は,運用を開始する前に資料取得のための設定をしておく必要があります。例えば,OSの統計情報,ユーザダンプ(Windowsの場合)またはcoreダンプ(UNIXの場合),JavaVMのGCのログなどは,事前に取得のための設定をしておかないと,取得できません。これらの資料はトラブルシューティングで必要となるため,取得することをお勧めします。

また,デフォルトの設定で取得できるようになっている資料については,特に設定は不要ですが,ログの出力先やサイズなどを変更したい場合には,簡易構築定義ファイルやユーザ定義ファイルを編集して,設定を変更してください。

トラブルシューティングに必要な資料と,事前設定または設定変更の対象となる資料との対応を次の表に示します。

表3-2 トラブルシューティングに必要な資料と,事前設定または設定変更の対象となる資料との対応

トラブルシューティングに必要な資料事前設定または設定変更の対象となる資料
アプリケーションサーバのログメッセージログ
  • snapshotログ
  • Management Serverのログ
  • J2EEサーバのログ
  • バッチサーバのログ
  • SFOサーバのログ
  • Webサーバのログ
  • リダイレクタのログ
  • アプリケーションのユーザログ
  • インプロセスHTTPサーバのログ
  • Managerのログ
  • コンソールログ
  • リソースアダプタのログ
  • TPBrokerのトレースファイル
  • CJMSプロバイダのログ
  • サーバ管理コマンドのログ
ユーザログ
例外ログ
保守用ログ
EJBクライアントアプリケーションのシステムログメッセージログ
  • システムログ
  • アプリケーションのユーザログ
ユーザログ
例外ログ
保守用ログ
性能解析トレース性能解析トレースファイル
JavaVMのスレッドダンプJavaVMの資料
JavaVMのGCのログJavaVMの資料
メモリダンプ
  • ユーザダンプ(Windowsの場合)
  • coreダンプ(UNIXの場合)
JavaVMログファイルJavaVMの資料
エラーリポートファイル
コンパイルリプレイファイル
OSの状態・ログ
OSの統計情報OSの統計情報
定義情報
作業ディレクトリ
リソースの設定
Webサーバのログ
JavaVMのスタックトレース
明示管理ヒープ機能のイベントログJavaVMの資料

(凡例)-:事前設定,設定変更の対象となる資料なし

この表のほかに,事前設定または設定変更の対象となる資料に,稼働情報ファイルがあります。稼働情報ファイルは,機能ごとにサーバ性能,リソースの情報などの稼働情報を取得できるファイルで,システムの運用監視に利用できます。稼働情報ファイルはデフォルトで取得できます。
注※
EJBクライアントアプリケーションのシステムログについては,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(EJBコンテナ)」の「3.8 EJBクライアントアプリケーションのシステムログ出力」を参照してください。

この節では,アプリケーションを実行するシステムごとに,事前設定または設定変更の対象となる資料の種類と設定の概要について説明します。

<この節の構成>
3.2.1 設定できる内容
3.2.2 資料取得の設定の概要(J2EEアプリケーションを実行するシステム)
3.2.3 資料取得の設定の概要(バッチアプリケーションを実行するシステム)