8.22.1 トレース取得ポイントPRFトレース取得レベル

イベントID,トレース取得ポイント,およびPRFトレース取得レベルについて,次の表に示します。

<この項の構成>
(1) TP1インバウンド連携機能でのトレース取得ポイントの詳細
(2) TP1インバウンド連携機能でのトレース取得ポイント
(3) 同期点処理でのトレース取得ポイント

(1) TP1インバウンド連携機能でのトレース取得ポイントの詳細

TP1インバウンド連携機能でのトレース取得ポイントの詳細について次の表に示します。

表8-145 TP1インバウンド連携機能でのトレース取得ポイントの詳細

イベントID図中の番号トレース取得ポイントレベル
0x842F19リソースアダプタからMessage-driven Beanのメッセージリスナのメソッドを呼び出した直後A
0x843022リソースアダプタから呼び出したMessage-driven Beanのメッセージリスナのメソッドのリターン直前A
0x843120EJBコンテナがMessage-driven Beanのメッセージリスナのメソッドをコールバックする直前A
0x843221Message-driven Beanのメッセージリスナのメソッドのコールバックからリターンした直後A
0x882517トランザクションのrecreate処理直前B
0x882618トランザクションのrecreate処理直後B
0x8B8614javax.resource.spi.work.WorkManagerのメソッドの呼び出し直後A
0x8B8715javax.resource.spi.work.WorkManagerのメソッドのリターン直前A
0x8B8A16javax.resource.spi.work.Workのメソッド呼び出し直前A
0x8B8B29javax.resource.spi.work.Workのメソッドのリターン直後A
0x8B8C33javax.resource.spi.XATerminator.prepare(Xid xid)呼び出し直後B
0x8B8D34javax.resource.spi.XATerminator.prepare(Xid xid)リターン直前B
0x8B8Ejavax.resource.spi.XATerminator.commit(Xid xid,boolean onePhase)呼び出し直後B
0x8B8Fjavax.resource.spi.XATerminator.commit(Xid xid,boolean onePhase)リターン直前B
0x8B90javax.resource.spi.XATerminator.rollback(Xid xid)呼び出し直後B
0x8B91javax.resource.spi.XATerminator.rollback(Xid xid)リターン直前B
0x8B92javax.resource.spi.XATerminator.forget(Xid xid)呼び出し直後B
0x8B93javax.resource.spi.XATerminator.forget(Xid xid)リターン直前B
0xAA008電文受信開始直後A
0xAA0112RPC応答送信完了直後A
0xAA024OpenTP1からの電文読み込み開始直後A
0xAA0310OpenTP1とのコネクション切断直前(OpenTP1の定義にrpc_close_after_send=Yが指定されている場合)A
0xAA045ソケットのread呼び出し直前B
0xAA056ソケットのread完了直後B
0xAA0613電文受信が完了し,スケジュールキュー投入直前A
0xAA0823RPC応答電文の送信開始直前A
0xAA0927応答用のコネクション切断直前(TP1インバウンドアダプタのプロパティにrpc_close_after_send=trueが指定されている場合)A
0xAA0A25ソケットのwrite呼び出し直前B
0xAA0B26ソケットのwrite完了直後B
0xAA0C30送信失敗。リトライ待機開始直前A
0xAA0D31リトライ開始直前A
0xAA1011
  • 不正電文を受信してコネクションを切断した直後
  • 受信タイムアウトが発生してコネクションを切断した直後
  • 受信タイマ監視スレッドでRPC要求の受信タイムアウトが発生し電文が破棄された直後
A
0xAA1128RPC応答送信失敗直後A
0xAA122OpenTP1とのコネクションを受信監視対象に追加する直前B
0xAA133OpenTP1とのコネクションで電文の受信を検知した時B
0xAA1432同期点処理でのOpenTP1からの受信完了直後A
0xAA1535同期点処理でのOpenTP1への送信完了直後,または送信できないエラーが発生した直後A
0xAA161OpenTP1とのコネクション確立直後A
0xAA179OpenTP1とのコネクション切断直前,または通信エラー発生によるOpenTP1とのコネクション切断検知直後A
0xAA187受信した電文を解析した直後B
0xAA1924電文を送信する直前B

(凡例)A:標準 B:詳細 -:該当なし

注※ 図8-86~図8-92の番号と対応しています。


(2) TP1インバウンド連携機能でのトレース取得ポイント

TP1インバウンド連携機能でのトレース取得ポイントの全体を次の図に示します。なお,図中のA,およびBについては,さらに詳細なトレース取得ポイントがあります。

図8-86 TP1インバウンド連携機能のトレース取得ポイントの全体

[図データ]

[図データ]

図中のAおよびBの詳細なトレース取得ポイントについて,次の二つの図で示します。

図8-87 A部分のトレース取得ポイント

[図データ]

注※1 readで例外が発生した場合,出力しません。

注※2 電文受信後に出力します。分割された電文の場合,分割された電文ごとに出力します。ただし,電文不正時は出力しません。

注※3 RPC応答送信処理(0xAA01以外のPRFトレース取得ポイント)については,図8-88を参照してください。

RPC受信時のPRFトレース取得ポイントは,図8-87に加えて,受信タイマ監視スレッドがRPC要求の受信タイムアウトを検知し,電文を破棄した直後に出力する0xAA10があります。

図8-88 B部分のトレース取得ポイント

[図データ]

図8-88の応答送信時のPRFトレース出力ポイントは,RPC通信時だけでなく,J2EEアプリケーション停止時にも出力します。このときのルートアプリケーション情報は,OpenTP1から引き継いだルートアプリケーション情報ではなく,J2EEサーバによって生成されたルートアプリケーション情報です。そのため,J2EEアプリケーション停止時のPRFトレース出力ポイントとRPC通信時のほかのPRFトレース出力ポイントとの対応づけは,J2EEアプリケーション停止時の0xAA08のインタフェース名に出力するルートアプリケーション情報を使用します。

(3) 同期点処理でのトレース取得ポイント

同期点処理でのトレース取得ポイントの全体を次の図に示します。なお,図中のA,およびBについては,さらに詳細なトレース取得ポイントがあります。

図8-89 同期点処理のトレース取得ポイントの全体

[図データ]

注※1
処理要求がXATerminatorに移った時点で,メソッドごとに出力されるイベントIDが異なります。各メソッドと出力されるイベントIDの対応を次の表に示します。

表8-146 メソッドとイベントIDの対応

メソッドイベントID図中の番号
prepareメソッド0x8B8C33
commitメソッド0x8B8E
rollbackメソッド0x8B90
forgetメソッド0x8B92

(凡例)-:図中では使用していません。


注※2
OTSの出力ポイントについては,「8.16 OTSのトレース取得ポイント」を参照してください。
注※3
処理要求がXATerminatorから同期点電文送受信スレッドへ移る時点で,メソッドごとに出力されるイベントIDが異なります。各メソッドと出力されるイベントIDの対応を次の表に示します。

表8-147 メソッドとイベントIDの対応

メソッドイベントID図中の番号
prepareメソッド0x8B8D34
commitメソッド0x8B8F
rollbackメソッド0x8B91
forgetメソッド0x8B93
(凡例)-:図中では使用していません。

図中のAおよびBの詳細なトレース取得ポイントについて,次の二つの図で示します。

図8-90 同期点処理のA部分のトレース取得ポイント

[図データ]

注※1 readで例外が発生した場合,出力しません。

注※2 電文受信後に出力します。分割された電文の場合,分割された電文ごとに出力します。ただし,電文不正時は出力しません。

図8-91 同期点処理のB部分のトレース取得ポイント

[図データ]

コネクション数調整スレッドのトレース取得ポイントを次の図で示します。

図8-92 コネクション数調整スレッドのトレース取得ポイント

[図データ]