ここでは,TPBrokerのトレースファイルの出力先,ファイル数,エントリ数の変更について説明します。
TPBrokerのトレースファイルのデフォルトの出力先は次のとおりです。
- J2EEサーバのトレース情報の場合
- Windowsの場合
<作業ディレクトリ>¥ejb¥<サーバ名称>¥logs¥TPB¥logj
- UNIXの場合
<作業ディレクトリ>/ejb/<サーバ名称>/logs/TPB/logj
- サーバ管理コマンドのトレース情報の場合
- Windowsの場合
<製品のインストールディレクトリ>¥CC¥admin¥logs¥TPB¥logj
- UNIXの場合
/opt/Cosminexus/CC/admin/logs/TPB/logj
- EJBクライアントアプリケーションのトレース情報の場合
- Windowsの場合
<EJBクライアントログ出力ディレクトリ>※¥system¥TPB¥logj
- UNIXの場合
<EJBクライアントログ出力ディレクトリ>※/system/TPB/logj
- 注※ EJBクライアントログ出力ディレクトリの出力先については,「4.5.2 EJBクライアントアプリケーションのシステムログの出力先」を参照してください。
- CTMのトレース情報の場合
- Windowsの場合
<製品のインストールディレクトリ>¥TPB¥log
<製品のインストールディレクトリ>¥TPB¥logj
- UNIXの場合
/opt/Cosminexus/TPB/log
/opt/Cosminexus/TPB/logj
変更できる項目と,項目に対応する簡易構築定義ファイルのパラメタまたはユーザ定義ファイルとキーを次の表に示します。
表3-19 TPBrokerのログ取得の設定項目
項目 | 分類 | 対応する簡易構築定義ファイルのパラメタまたはユーザ定義ファイルとキー |
---|
トレースファイルの出力先 | J2EEサーバ | 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内のejb.server.log.directory または 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内のvbroker.orb.htc.tracePath |
サーバ管理コマンド | usrconf.bat(Windowsの場合),またはusrconf(UNIXの場合)のUSRCONF_JVM_ARGSキーの-Dejbserver.log.directoryオプション または サーバ管理コマンド用のusrconf.propertiesのvbroker.orb.htc.tracePathキー※ |
EJBクライアントアプリケーション | - cjclstartapコマンドの場合,Javaアプリケーション用のusrconf.propertiesのvbroker.orb.htc.tracePathキー
- vbjコマンドの場合,vbjコマンドで指定するJavaVMのシステムプロパティのvbroker.orb.htc.tracePathキー
|
CTM | - グローバルCORBAネーミングサービスは,adminagent.xml(運用管理エージェント設定ファイル)の論理サーバ種類がネーミングサービスの個所で,環境変数HVI_TRACEPATHを設定。
- CTMドメインマネジャは,論理CTMドメインマネジャ(ctm-domain-manager)の<configuration>タグ内のuser.env.variableで,環境変数HVI_TRACEPATHを設定。
- CTMは,論理CTM(component-transaction-monitor)の<configuration>タグ内のuser.env.variableで,環境変数HVI_TRACEPATHを設定。
|
トレースファイルの面数 | J2EEサーバ | 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内のvbroker.orb.htc.comt.fileCount |
EJBクライアントアプリケーション | - cjclstartapコマンドの場合,Javaアプリケーション用のusrconf.propertiesvbroker.orb.htc.comt.fileCountキー
- vbjコマンドの場合,vbjコマンドで指定するJavaVMのシステムプロパティのvbroker.orb.htc.comt.fileCountキー
|
CTM | - グローバルCORBAネーミングサービスは,adminagent.xml(運用管理エージェント設定ファイル)の論理サーバ種類がネーミングサービスの個所で,環境変数HVI_COMTFILECOUNTを設定。
- CTMドメインマネジャは,論理CTMドメインマネジャ(ctm-domain-manager)の<configuration>タグ内のuser.env.variableで,環境変数HVI_COMTFILECOUNTを設定。
- CTMは,論理CTM(component-transaction-monitor)の<configuration>タグ内のuser.env.variableで,環境変数HVI_COMTFILECOUNTを設定。
|
トレースファイルのエントリ数 | J2EEサーバ | 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内のvbroker.orb.htc.comt.entryCount |
EJBクライアントアプリケーション | - cjclstartapコマンドの場合,Javaアプリケーション用のusrconf.propertiesvbroker.orb.htc.comt.entryCountキー
- vbjコマンドの場合,vbjコマンドで指定するJavaVMのシステムプロパティのvbroker.orb.htc.comt.entryCountキー
|
CTM | - グローバルCORBAネーミングサービスは,adminagent.xml(運用管理エージェント設定ファイル)の論理サーバ種類がネーミングサービスの個所で,環境変数HVI_COMTENTRYCOUNTを設定。
- CTMドメインマネジャは,論理CTMドメインマネジャ(ctm-domain-manager)の<configuration>タグ内のuser.env.variableで,環境変数HVI_COMTENTRYCOUNTを設定。
- CTMは,論理CTM(component-transaction-monitor)の<configuration>タグ内のuser.env.variableで,環境変数HVI_COMTENTRYCOUNTを設定。
|
注※ サーバ管理コマンド用のusrconf.batファイル(Windowsの場合)またはusrconfファイル(UNIXの場合),およびusrconf.propertiesについては,マニュアル「アプリケーションサーバ アプリケーション設定操作ガイド」の「3.3 サーバ管理コマンドの動作設定のカスタマイズ」を参照してください。サーバ管理コマンド用の各ファイルおよびキーの詳細については,次の個所を参照してください。
- マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「5.1 サーバ管理コマンドで使用するファイルの一覧」
- マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「5.2 usrconf(サーバ管理コマンド用オプション定義ファイル)」
- マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「5.3 usrconf.bat(サーバ管理コマンド用オプション定義ファイル)」
- マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「5.4 usrconf.properties(サーバ管理コマンド用システムプロパティファイル)」
簡易構築定義ファイルの詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「4.6 簡易構築定義ファイル」を参照してください。
Javaアプリケーション用のusrconf.propertiesファイルとキーの詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「14.3 usrconf.properties(Javaアプリケーション用ユーザプロパティファイル)」を参照してください。
vbjコマンドで指定するJavaVMのシステムプロパティの詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「14.4 Javaアプリケーションに指定するシステムプロパティ」
adminagent.xml(運用管理エージェント設定ファイル)の詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「10.5 adminagent.xml(運用管理エージェント設定ファイル)」を参照してください。
通信トレースの詳細については,マニュアル「TPBroker 運用ガイド」を参照してください。
- 注意事項
- トレースファイルの出力先を変更する場合は,変更後のトレースファイル出力先ディレクトリのサブディレクトリとしてcomtrcとmdltrcをあらかじめ作成しておく必要があります。出力先を変更すると,変更後のログ出力先ディレクトリ下のcomtrcとmdltrcにトレースファイルが出力されます。
- 簡易構築定義ファイルの論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内で,<param-name>にejb.server.log.directoryと,vbroker.orb.htc.tracePathの両方を設定した場合は,vbroker.orb.htc.tracePathの設定が優先されます。
- usrconf.bat(Windowsの場合),またはusrconf(UNIXの場合)のUSRCONF_JVM_ARGSキーの-Dejbserver.log.directoryオプションと,サーバ管理コマンド用のusrconf.propertiesのvbroker.orb.htc.tracePathキーをどちらも設定した場合は,サーバ管理コマンド用のusrconf.propertiesのvbroker.orb.htc.tracePathキーの設定が優先されます。
- Management Serverリモート管理機能から操作した場合,サーバ管理コマンドのログ出力先は変更できません。
- CTMドメインマネジャとCTMでトレースファイルの面数やエントリ数を設定すると,CTMドメインマネジャやCTMデーモンだけでなく,CTMレギュレータやctmstartコマンドなどのプロセスにも有効となります。トレースファイルの面数やエントリ数を大きくする場合は,ディスク使用量の増加に注意してください。
- 通信トレースファイルのトレースファイルのエントリ数を大きくする場合は,メモリ使用量の増加に注意してください。