3.3.14 TPBrokerのログ取得の設定

ここでは,TPBrokerのトレースファイルの出力先,ファイル数,エントリ数の変更について説明します。

TPBrokerのトレースファイルのデフォルトの出力先は次のとおりです。

J2EEサーバのトレース情報の場合
  • Windowsの場合
    <作業ディレクトリ>¥ejb¥<サーバ名称>¥logs¥TPB¥logj
  • UNIXの場合
    <作業ディレクトリ>/ejb/<サーバ名称>/logs/TPB/logj
サーバ管理コマンドのトレース情報の場合
  • Windowsの場合
    <製品のインストールディレクトリ>¥CC¥admin¥logs¥TPB¥logj
  • UNIXの場合
    /opt/Cosminexus/CC/admin/logs/TPB/logj
EJBクライアントアプリケーションのトレース情報の場合
  • Windowsの場合
    <EJBクライアントログ出力ディレクトリ>¥system¥TPB¥logj
  • UNIXの場合
    <EJBクライアントログ出力ディレクトリ>/system/TPB/logj
注※ EJBクライアントログ出力ディレクトリの出力先については,「4.5.2 EJBクライアントアプリケーションのシステムログの出力先」を参照してください。
CTMのトレース情報の場合
  • Windowsの場合
    <製品のインストールディレクトリ>¥TPB¥log
    <製品のインストールディレクトリ>¥TPB¥logj
  • UNIXの場合
    /opt/Cosminexus/TPB/log
    /opt/Cosminexus/TPB/logj

変更できる項目と,項目に対応する簡易構築定義ファイルのパラメタまたはユーザ定義ファイルとキーを次の表に示します。

表3-19 TPBrokerのログ取得の設定項目

項目分類対応する簡易構築定義ファイルのパラメタまたはユーザ定義ファイルとキー
トレースファイルの出力先J2EEサーバ論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内のejb.server.log.directory
または
論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内のvbroker.orb.htc.tracePath
サーバ管理コマンドusrconf.bat(Windowsの場合),またはusrconf(UNIXの場合)のUSRCONF_JVM_ARGSキーの-Dejbserver.log.directoryオプション
または
サーバ管理コマンド用のusrconf.propertiesのvbroker.orb.htc.tracePathキー
EJBクライアントアプリケーション
  • cjclstartapコマンドの場合,Javaアプリケーション用のusrconf.propertiesのvbroker.orb.htc.tracePathキー
  • vbjコマンドの場合,vbjコマンドで指定するJavaVMのシステムプロパティのvbroker.orb.htc.tracePathキー
CTM
  • グローバルCORBAネーミングサービスは,adminagent.xml(運用管理エージェント設定ファイル)の論理サーバ種類がネーミングサービスの個所で,環境変数HVI_TRACEPATHを設定。
  • CTMドメインマネジャは,論理CTMドメインマネジャ(ctm-domain-manager)の<configuration>タグ内のuser.env.variableで,環境変数HVI_TRACEPATHを設定。
  • CTMは,論理CTM(component-transaction-monitor)の<configuration>タグ内のuser.env.variableで,環境変数HVI_TRACEPATHを設定。
トレースファイルの面数J2EEサーバ論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内のvbroker.orb.htc.comt.fileCount
EJBクライアントアプリケーション
  • cjclstartapコマンドの場合,Javaアプリケーション用のusrconf.propertiesvbroker.orb.htc.comt.fileCountキー
  • vbjコマンドの場合,vbjコマンドで指定するJavaVMのシステムプロパティのvbroker.orb.htc.comt.fileCountキー
CTM
  • グローバルCORBAネーミングサービスは,adminagent.xml(運用管理エージェント設定ファイル)の論理サーバ種類がネーミングサービスの個所で,環境変数HVI_COMTFILECOUNTを設定。
  • CTMドメインマネジャは,論理CTMドメインマネジャ(ctm-domain-manager)の<configuration>タグ内のuser.env.variableで,環境変数HVI_COMTFILECOUNTを設定。
  • CTMは,論理CTM(component-transaction-monitor)の<configuration>タグ内のuser.env.variableで,環境変数HVI_COMTFILECOUNTを設定。
トレースファイルのエントリ数J2EEサーバ論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内のvbroker.orb.htc.comt.entryCount
EJBクライアントアプリケーション
  • cjclstartapコマンドの場合,Javaアプリケーション用のusrconf.propertiesvbroker.orb.htc.comt.entryCountキー
  • vbjコマンドの場合,vbjコマンドで指定するJavaVMのシステムプロパティのvbroker.orb.htc.comt.entryCountキー
CTM
  • グローバルCORBAネーミングサービスは,adminagent.xml(運用管理エージェント設定ファイル)の論理サーバ種類がネーミングサービスの個所で,環境変数HVI_COMTENTRYCOUNTを設定。
  • CTMドメインマネジャは,論理CTMドメインマネジャ(ctm-domain-manager)の<configuration>タグ内のuser.env.variableで,環境変数HVI_COMTENTRYCOUNTを設定。
  • CTMは,論理CTM(component-transaction-monitor)の<configuration>タグ内のuser.env.variableで,環境変数HVI_COMTENTRYCOUNTを設定。

注※ サーバ管理コマンド用のusrconf.batファイル(Windowsの場合)またはusrconfファイル(UNIXの場合),およびusrconf.propertiesについては,マニュアル「アプリケーションサーバ アプリケーション設定操作ガイド」の「3.3 サーバ管理コマンドの動作設定のカスタマイズ」を参照してください。サーバ管理コマンド用の各ファイルおよびキーの詳細については,次の個所を参照してください。

簡易構築定義ファイルの詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「4.6 簡易構築定義ファイル」を参照してください。

Javaアプリケーション用のusrconf.propertiesファイルとキーの詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「14.3 usrconf.properties(Javaアプリケーション用ユーザプロパティファイル)」を参照してください。

vbjコマンドで指定するJavaVMのシステムプロパティの詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「14.4 Javaアプリケーションに指定するシステムプロパティ」

adminagent.xml(運用管理エージェント設定ファイル)の詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「10.5 adminagent.xml(運用管理エージェント設定ファイル)」を参照してください。

通信トレースの詳細については,マニュアル「TPBroker 運用ガイド」を参照してください。


注意事項
  • トレースファイルの出力先を変更する場合は,変更後のトレースファイル出力先ディレクトリのサブディレクトリとしてcomtrcとmdltrcをあらかじめ作成しておく必要があります。出力先を変更すると,変更後のログ出力先ディレクトリ下のcomtrcとmdltrcにトレースファイルが出力されます。
  • 簡易構築定義ファイルの論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内で,<param-name>にejb.server.log.directoryと,vbroker.orb.htc.tracePathの両方を設定した場合は,vbroker.orb.htc.tracePathの設定が優先されます。
  • usrconf.bat(Windowsの場合),またはusrconf(UNIXの場合)のUSRCONF_JVM_ARGSキーの-Dejbserver.log.directoryオプションと,サーバ管理コマンド用のusrconf.propertiesのvbroker.orb.htc.tracePathキーをどちらも設定した場合は,サーバ管理コマンド用のusrconf.propertiesのvbroker.orb.htc.tracePathキーの設定が優先されます。
  • Management Serverリモート管理機能から操作した場合,サーバ管理コマンドのログ出力先は変更できません。
  • CTMドメインマネジャとCTMでトレースファイルの面数やエントリ数を設定すると,CTMドメインマネジャやCTMデーモンだけでなく,CTMレギュレータやctmstartコマンドなどのプロセスにも有効となります。トレースファイルの面数やエントリ数を大きくする場合は,ディスク使用量の増加に注意してください。
  • 通信トレースファイルのトレースファイルのエントリ数を大きくする場合は,メモリ使用量の増加に注意してください。