ここでは,メモリセッションフェイルオーバ機能にトラブルが発生した場合の対処方法として,次の2種類のトラブルへの対処について説明します。
J2EEサーバまたはWebサーバでトラブルが発生した場合は,「2.2.1 トラブルへの対処の手順」に示した手順に従って対処してから,J2EEサーバまたはWebサーバを起動してください。J2EEサーバまたはWebサーバの起動方法については,マニュアル「アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド」の「4.1.24 システムを起動する(CUI利用時)」を参照してください。なお,トラブルによってJ2EEサーバが停止した場合は,トラブルが発生したJ2EEサーバに対してリクエストを送信していたWebサーバも再起動してください。再起動しないと,リダイレクタは,すでに無効になっている常設コネクションを使用し続けます。この結果,トラブルが発生したJ2EEサーバにリクエストを転送して通信タイムアウトが発生するまで待ち状態になり,通信タイムアウト後,リクエストはエラーとしてクライアントに返却されることになります。
通信タイムアウトについては,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(Webコンテナ)」の「4.6 通信タイムアウト(Webサーバ連携)」,またはマニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(Webコンテナ)」の「5.9 通信タイムアウト(インプロセスHTTPサーバ)」を参照してください。
SFOサーバにトラブルが発生した場合は,J2EEサーバにトラブルが発生した場合と同様に,必要な資料を取得してトラブルの要因を取り除いたあとで,SFOサーバを再起動します。
なお,SFOサーバを再起動すると,J2EEサーバからSFOサーバに再接続する処理が実行されます。このとき,J2EEサーバとSFOサーバ間では,初期化時と同様のネゴシエーション処理が実行されます。
ネゴシエーション処理では,冗長化されたJ2EEサーバ上のJ2EEアプリケーション間で次の情報が共通になっているかが確認されます。
冗長化されたJ2EEサーバ上のJ2EEアプリケーション間でこれらの情報が異なっている場合,そのWebアプリケーションはメモリセッションフェイルオーバ機能が無効のまま処理を続けますが,SFOサーバへの再接続を行いません。
この場合は,該当するJ2EEアプリケーションを一度停止して,J2EEアプリケーションのメモリセッションフェイルオーバについての設定を正しく設定し直してから,J2EEアプリケーションを再起動してください。
メモリセッションフェイルオーバ機能を使用している場合,メモリセッションフェイルオーバ機能を使用するJ2EEサーバ,およびSFOサーバでログが出力されます。トラブルが発生した場合に必要に応じて確認してください。
J2EEサーバでのログの出力レベルと出力される内容の対応を,次の表に示します。
表2-13 J2EEサーバでのログの出力レベルと出力される内容の対応
ログ出力レベル | 出力される内容 |
---|---|
Error |
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Warning |
|
Information |
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SFOサーバでのログの出力レベルと出力される内容の対応を,次の表に示します。
表2-14 SFOサーバでのログの出力レベルと出力される内容の対応
ログ出力レベル | 出力される内容 |
---|---|
Error |
|
Warning |
|
Information |
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