9.4 Managementイベントによる処理の自動実行の設定

この節では,Managementイベントによる処理の自動実行を行うための設定方法について説明します。

Managementイベントは,運用管理ドメイン内のJ2EEサーバ,バッチサーバ,またはSFOサーバで発生する障害やリソース枯渇などの事象をManagement Serverに通知するためのイベントです。J2EEサーバ,バッチサーバおよびSFOサーバが稼働中に出力するすべてのメッセージを契機にしてManagementイベントを発行できます。Management Server側では,Managementイベントが通知されたときの動作を定義しておくことで,Managementイベントが発生すると自動的にアクションを実行できるようになります。このアクションをManagementアクションといいます。

例えば,リソース枯渇監視機能を使用してメモリの使用状態を監視している場合に,しきい値を超えたらアラートを発生させてメッセージを出力し,FullGCが発生する前に,Managementイベントを通知するようにします。また,J2EEサーバまたはバッチサーバでサービスを閉塞して再起動するというManagementアクションを定義しておくことで,FullGCの予兆を検知し,自動的にアクションが実行されて,リクエスト処理の停止を回避できるようになります。

Managementイベントを使用して障害などの事象を検知し,Managementイベントに対応する動作をManagementアクションとして定義しておくことで,障害を回避するための対処など,発生した事象に対する処理を自動的に実行できるようになります。

<この節の構成>
9.4.1 Managementイベントによる処理の自動実行の設定手順
9.4.2 実行環境での設定
9.4.3 Managementイベント発行用メッセージIDリストファイルの設定
9.4.4 Managementイベント発行機能を利用する各機能の設定
9.4.5 Managementアクション実行用プロパティファイルの設定
9.4.6 Managementアクション実行コマンドの設定