ここでは,システムの構築例とシステムの設定手順について説明します。
運用管理サーバの1:1系切り替えシステムの構成例を次の図に示します。なお,以降の項では,このシステムの構成例を使用したシステムの設定例を示します。
図17-14 運用管理サーバを対象にした1:1系切り替えシステムの構成例(UNIXの場合)
運用管理サーバの実行系(現用系)と運用管理サーバの待機系(予備系)を1:1で配置しています。
運用管理サーバの1:1系切り替えシステムでは,まずクラスタを構築して,運用管理サーバをクラスタ内に現用系と予備系として定義します。また,HAモニタで使用するコマンドや出力するメッセージのための,サーバの識別名(サーバの別名)を指定します。現用系と予備系とで同じ名称(例ではCMS)を指定します。
なお,アプリケーションサーバをクラスタ構成に配置するためには,エイリアスIPアドレスを設けて,稼働中のノードがエイリアスIPアドレスを引き継ぐことで,クライアントがクラスタ内のノードを意識しないようにします。1:1系切り替えシステムの場合,エイリアスIPアドレスは,HAモニタによって動的に割り当てられるアドレスとなります。
HAモニタと連携する場合には,Management ServerやHAモニタのファイルの設定などが必要になります。運用管理サーバの1:1系切り替えシステムの設定手順を次の図に示します。
図17-15 運用管理サーバを対象にした1:1系切り替えシステムの設定手順(UNIXの場合)
図中の1.~9.について説明します。