3.3.5 稼働情報ファイルの出力形式と出力内容

稼働情報ファイルとヘッダファイルは,すべての稼働情報ファイルに共通の項目と,個別の項目で構成されます。個別の項目は,対象となる機能ごとに異なります。ヘッダファイルの構成は,次のようになります。

[図データ]

すべての稼働情報ファイルに共通の項目の見方を次の表に示します。

表3-7 すべての稼働情報ファイルに共通の項目の見方

項目(ヘッダファイルに出力される文字列)説明
Date稼働情報ファイルを収集した時刻が,「YYYY/MM/DD hh:mm:ss.nnn」で表示されます。
YYYY:西暦年,MM:月,DD:日,hh:時,mm:分,ss:秒,nnn:ミリ秒
ObjectName稼働情報ファイルごとに同じ形式の情報が表示されます。
StatsPath稼働情報ファイルごとに固有の情報が出力されます。
<稼働情報の種類を表す文字列>.StartTime稼働情報の種類ごとに,稼働情報の収集対象が稼働中になった時刻が表示されます。時刻は,1970年1月1日午前0時から経過した時間がミリ秒単位で表示されます。

注※ ヘッダファイルにはこの情報に加えて,タイムゾーンがGMT(グリニッジ標準時)からの時差で表示されます。

例(日本の場合):「Date(+0900)」,「HeapSize.StartTime(+0900)」

ただし,リロードによるJ2EEアプリケーションの入れ替えを実行した場合,リロードを実行した時刻が表示されます。


なお,「ObjectName」には,稼働情報ファイルごとに次の形式で情報が出力されます。

表3-8 ObjectNameの形式

稼働情報ファイル(ファイル名)ObjectNameの形式
JavaVM(HJVMStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv)com.cosminexus.management.j2ee:J2EEServer=<J2EEサーバ名>,j2eeType=JVM,name=jvm
プロセスリソース(HOSStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv)com.cosminexus.management.j2ee:J2EEServer=<J2EEサーバ名>,j2eeType=OSResource,name=os
Stateful Session Bean(HStatefulSessionBeanStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv)com.cosminexus.management.j2ee:EJBModule=<EJBアプリケーション表示名>,J2EEApplication=<J2EEアプリケーション表示名>,J2EEServer=<J2EEサーバ名>,j2eeType=StatefulSessionBean,mode=<アプリケーションの動作モード>※1,name=<Stateful Session Bean名>
Stateless Session Bean(HStatelessSessionBeanStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv)com.cosminexus.management.j2ee:EJBModule=<EJBアプリケーション表示名>,J2EEApplication=<J2EEアプリケーション表示名>,J2EEServer=<J2EEサーバ名>,j2eeType=StatelessSessionBean,mode=<アプリケーションの動作モード>※1,name=<Stateless Session Bean名>
Message-driven Bean(HMessageDrivenBeanStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv)com.cosminexus.management.j2ee:EJBModule=<EJBアプリケーション表示名>,J2EEApplication=<J2EEアプリケーション表示名>,J2EEServer=<J2EEサーバ名>,j2eeType=MessageDrivenBean,mode=<アプリケーションの動作モード>※1,name=<Message-driven Bean名>
DB Connector(HDBConnectorStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv)com.cosminexus.management.j2ee:J2EEApplication=<J2EEアプリケーション表示名>※2,J2EEServer=<J2EEサーバ名>,ResourceAdapterModule=<リソースアダプタ表示名>,j2eeType=ResourceAdapter,mode=<アプリケーションの動作モード>※1,raType=<リソースアダプタの種別>※3,name=<リソースアダプタ表示名>
JCAリソース(HJCAConnectionPoolStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv)com.cosminexus.management.j2ee:J2EEServer=<J2EEサーバ名>,ResourceAdapter=<リソースアダプタ表示名>,j2eeType=JCAResource,mode=<アプリケーションの動作モード>※1,raType=<リソースアダプタの種別>※3,app=<J2EEアプリケーションの表示名>※4,name=<リソースアダプタ表示名>
トランザクションサービス(HJTAStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv)com.cosminexus.management.j2ee:J2EEServer=<J2EEサーバ名>,j2eeType=JTAResource,name=JTAResource
Webアプリケーション(HWebModuleStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv)com.cosminexus.management.j2ee:J2EEApplication=<J2EEアプリケーション表示名>,J2EEServer=<J2EEサーバ名>,j2eeType=WebModule,mode=<アプリケーションの動作モード>※1,name=<Webアプリケーション表示名>
Webコンテナ(HWebContainerStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv)com.cosminexus.management.j2ee:J2EEServer=<J2EEサーバ名>,j2eeType=WebContainer,name=WebContainer
URLグループ(HWebURLGroupStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv)com.cosminexus.management.j2ee:J2EEApplication=<J2EEアプリケーション表示名>,J2EEServer=<J2EEサーバ名>,WebModule=<Webアプリケーション名>,j2eeType=WebURLGroup,mode=<アプリケーションの動作モード>※1,name=<URLグループ単位の同時実行スレッド数制御の定義名>

注※1 <アプリケーションの動作モード>には,次の値が出力されます。

注※2 <J2EEアプリケーション表示名>は,リソースアダプタがJ2EEアプリケーションに含まれてデプロイされている場合にだけ出力されます。直接J2EEサーバにデプロイされたリソースアダプタの場合は,「null」が出力されます。

注※3 「raType=<リソースアダプタの種別>」は,ルートリソースアダプタ,またはメンバリソースアダプタを使用している場合にだけ,次の形式で出力されます。

注※4 「app=<J2EEアプリケーションの表示名>」は,リソースアダプタがJ2EEアプリケーションに含まれてデプロイされている場合にだけ出力されます。


次に,それぞれの稼働情報ファイル個別の項目の見方について説明します。個別の項目は,ヘッダファイルに次の形式で表示されます。

<稼働情報の種類を表す文字列>.<項目名>

各項目は稼働情報の種類を表す文字列のあとに,「.」で区切られて出力されます。稼働情報の種類を表す文字列,および項目名について次の表に示します。

表3-9 稼働情報の種類を表す文字列

稼働情報の種類稼働情報の種類を表す文字列
JavaVMヒープサイズHeapSize
CopyGC回数CopyGCCount
FullGC回数FullGCCount
ロードされているクラス数LoadedClassCount
モニタロックのためにブロック状態であるスレッド数ThreadBlockedCount
ExplicitヒープサイズEHeapSize
Explicitヒープ領域のExplicitメモリブロックの個数EMemoryBlockCount
Explicitメモリブロックの最大サイズEMemoryBlockMaxSize
HTTPセッションで取得したExplicitメモリブロックの最大サイズHTTPSessionEMemoryBlockMaxSize
HTTPセッションで取得したExplicitメモリブロックの個数HTTPSessionEMemoryBlockCount
HTTPセッションで取得したExplicitヒープ領域を除いたコンテナが管理しているExplicitヒープサイズContainerEHeapSize
ユーザアプリケーションおよびJavaVMが管理しているExplicitヒープサイズApplicationEHeapSize
スレッド数ThreadCount
ファイルディスクリプタ数FileDescriptorCount
接続セッション数ActiveSessionCount
プールされたインスタンス数PooledInstanceCount
プール内の使用中インスタンス数ActivePooledInstanceCount
受け付けメッセージ数MessageCount
実行待ちリクエスト数WaitingRequestCount
プールされたPreparedStatement数PooledPreparedStatementCount
プールされたCallableStatement数PooledCallableStatementCount
PrepareStatementメソッドが呼び出された回数InvokedPrepareStatementMethodCount
prepareCallメソッドが呼び出された回数InvokedPrepareCallMethodCount
プール内PreparedStatementヒット回数PooledPreparedStatementHitCount
プール内CallableStatementヒット回数PooledCallableStatementHitCount
プールされたコネクション数PoolSize
プール内の使用中コネクション数ActivePoolSize
コネクション取得待ちスレッド数WaitingThreadCount
コネクション取得失敗数FailedRequestCount
決着済みトランザクション数CompletionCount
トランザクションロールバック数RolledbackCount
応答済みリクエスト数ResponseCount
同時実行スレッド数ActiveThreadCount
実行待ちリクエスト数の上限からあふれたリクエスト数OverflowRequestCount
受け付けリクエスト数RequestCount
セッション数SessionCount

表3-10 稼働統計情報ファイルの項目名

項目名(ヘッダファイルに出力される文字列)説明
Countオブジェクトの起動など稼働情報の取得を開始した時点からの累積回数,または累積個数
HighWaterMark前回の稼働情報ファイルの出力時からの最大値
LowWaterMark前回の稼働情報ファイルの出力時からの最小値
Current現在値
UpperBound上限値
LowerBound下限値

次に,個別に出力される項目について,稼働情報ファイルごとに説明します。

<この項の構成>
(1) JavaVMの稼働情報ファイルに出力される情報
(2) プロセスリソースの稼働情報ファイルに出力される情報
(3) Stateful Session Beanの稼働情報ファイルに出力される情報
(4) Stateless Session Beanの稼働情報ファイルに出力される情報
(5) Message-driven Beanの稼働情報ファイルに出力される情報
(6) DB Connectorの稼働情報ファイルに出力される情報
(7) JCAリソースの稼働情報ファイルに出力される情報
(8) トランザクションサービスの稼働情報ファイルに出力される情報
(9) Webアプリケーションの稼働情報ファイルに出力される情報
(10) Webコンテナの稼働情報ファイルに出力される情報
(11) URLグループの稼働情報ファイルに出力される情報

(1) JavaVMの稼働情報ファイルに出力される情報

JavaVMの稼働情報ファイルに出力される情報について説明します。JavaVMの稼働情報ファイルでは,J2EEサーバが使用するJavaVMの稼働情報を調査できます。

稼働情報ファイル名
HJVMStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv
対応するヘッダファイル名
HJVMStats.txt
出力される稼働情報
JavaVMの稼働情報ファイルに出力される内容を次に示します。

表3-11 JavaVMの稼働情報ファイルの出力内容

稼働情報の種類項目(ヘッダファイルに出力される文字列)
JavaVMヒープサイズHeapSize.UpperBound
HeapSize.LowerBound
HeapSize.HighWaterMark
HeapSize.LowWaterMark
HeapSize.Current
CopyGC回数※1※2CopyGCCount.Count
FullGC回数※2※3FullGCCount.Count
ロードされているクラス数LoadedClassCount.HighWaterMark
LoadedClassCount.LowWaterMark
LoadedClassCount.Current
稼働中のスレッド数ThreadCount.HighWaterMark
ThreadCount.LowWaterMark
ThreadCount.Current
モニタロックのためにブロック状態であるスレッド数ThreadBlockedCount.HighWaterMark
ThreadBlockedCount.LowWaterMark
ThreadBlockedCount.Current
ExplicitヒープサイズEHeapSize UpperBound
EHeapSize LowerBound
EHeapSize HighWaterMark
EHeapSize LowWaterMark
EHeapSize Current
Explicitヒープ領域のExplicitメモリブロックの個数EMemoryBlockCount HighWaterMark
EMemoryBlockCount LowWaterMark
EMemoryBlockCount Current
Explicitメモリブロックの最大サイズEMemoryBlockMaxSize HighWaterMark
EMemoryBlockMaxSize LowWaterMark
EMemoryBlockMaxSize Current
HTTPセッションで取得したExplicitメモリブロックの最大サイズ※4HTTPSessionEMemoryBlockMaxSize.HighWaterMark
HTTPSessionEMemoryBlockMaxSize.LowWaterMark
HTTPSessionEMemoryBlockMaxSize.Current
HTTPセッションで取得したExplicitメモリブロックの個数HTTPSessionEMemoryBlockCount.HighWaterMark
HTTPSessionEMemoryBlockCount.LowWaterMark
HTTPSessionEMemoryBlockCount.Current
HTTPセッションで取得したExplicitヒープ領域を除いたコンテナが管理しているExplicitヒープサイズContainerEHeapSize.HighWaterMark
ContainerEHeapSize.LowWaterMark
ContainerEHeapSize.Current
ユーザアプリケーションおよびJavaVMが管理しているExplicitヒープサイズ※4ApplicationEHeapSize.HighWaterMark
ApplicationEHeapSize.LowWaterMark
ApplicationEHeapSize.Current
注※1
SerialGCが有効な場合,CopyGCの回数が出力されます。
G1GCが有効な場合,Young GCとMixed GCの合計回数が出力されます。
注※2
JavaVMの稼働情報であるCopyGC回数とFullGC回数には,J2EEサーバプロセスが次のどれかのタイミングで明示的に発行するGCの発生回数も含まれます。
  • J2EEアプリケーションのリロードで,Webアプリケーションを単体でリロードした場合
  • J2EEアプリケーションのリロードで,EJBアプリケーションをリロードした場合
  • J2EEアプリケーションを停止した場合
  • J2EEアプリケーションの開始で,スタブを生成した場合
  • J2EEアプリケーションの開始に失敗した場合
  • J2EEアプリケーションを削除した場合
FullGC回数のしきい値監視を有効にする場合,これらのタイミングでカウントされる回数を考慮する必要があります。
注※3
JavaVMの稼働情報であるFullGC回数には,バッチサーバプロセスが次のどちらかのタイミングで明示的に発行するGCの発生回数も含まれます。
  • GC制御機能で,メモリ使用量のしきい値を超えた場合
  • バッチアプリケーションを停止した場合
FullGCの発生回数を監視する場合,これらのタイミングでカウントされる回数を考慮する必要があります。
注※4
HTTPセッションで利用するExplicitヒープの省メモリ化機能を使用している場合,出力内容が異なります。詳細は,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 拡張編」の「8.11.3 HTTPセッションで利用するExplicitヒープの省メモリ化機能利用時の注意事項」を参照してください。

(2) プロセスリソースの稼働情報ファイルに出力される情報

プロセスリソースの稼働情報ファイルに出力される情報について説明します。プロセスリソースの稼働情報ファイルでは,J2EEサーバプロセスが使用するOSリソースの稼働情報を調査できます。

稼働情報ファイル名
HOSStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv
対応するヘッダファイル名
HOSStats.txt
出力される稼働情報
プロセスリソースの稼働情報ファイルに出力される内容を次に示します。

表3-12 プロセスリソースの稼働情報ファイルの出力内容

稼働情報の種類項目(ヘッダファイルに出力される文字列)
J2EEサーバプロセスが生成したスレッド数ThreadCount.UpperBound※1
ThreadCount.LowerBound※2
ThreadCount.HighWaterMark※2
ThreadCount.LowWaterMark※2
ThreadCount.Current※2
J2EEサーバプロセスが使用するファイルディスクリプタ数FileDescriptorCount.UpperBound※3
FileDescriptorCount.LowerBound※3
FileDescriptorCount.HighWaterMark※4
FileDescriptorCount.LowWaterMark※4
FileDescriptorCount.Current※4

注※1 Windows,またはLinuxの場合は無効になり,「-1」が出力されます。

注※2 Linuxの場合は無効になり,「-1」が出力されます。

注※3 Windowsの場合は無効になり,「-1」が出力されます。

注※4 Windows,またはAIXの場合は無効になり,「-1」が出力されます。


(3) Stateful Session Beanの稼働情報ファイルに出力される情報

Stateful Session Beanの稼働情報ファイルに出力される情報について説明します。Stateful Session Beanの稼働情報ファイルでは,Stateful Session Beanの稼働情報を調査できます。

稼働情報ファイル名
HStatefulSessionBeanStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv
対応するヘッダファイル名
HStatefulSessionBeanStats.txt
出力される稼働情報
Stateful Session Beanの稼働情報ファイルに出力される内容を次に示します。

表3-13 Stateful Session Beanの稼働情報ファイルの出力内容

稼働情報の種類項目(ヘッダファイルに出力される文字列)備考
接続中のセッション数ActiveSessionCount.UpperBoundStateful Session Beanのアクティブ・セッションの最大数が無制限のとき,「0」が出力されます。
ActiveSessionCount.LowerBound下限値を設定できないため,無効になり「-1」が出力されます。
ActiveSessionCount.HighWaterMark
ActiveSessionCount.LowWaterMark
ActiveSessionCount.Current

(凡例) -:該当なし


(4) Stateless Session Beanの稼働情報ファイルに出力される情報

Stateless Session Beanの稼働情報ファイルに出力される情報について説明します。Stateless Session Beanの稼働情報ファイルでは,Stateless Session Beanの稼働情報を調査できます。

稼働情報ファイル名
HStatelessSessionBeanStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv
対応するヘッダファイル名
HStatelessSessionBeanStats.txt
出力される稼働情報
Stateless Session Beanの稼働情報ファイルに出力される内容を次に示します。

表3-14 Stateless Session Beanの稼働情報ファイルの出力内容

稼働情報の種類項目(ヘッダファイルに出力される文字列)備考
プールされたインスタンス数PooledInstanceCount.UpperBoundStateless Session Beanのプール内インスタンスの最大数が無制限のとき,「0」が出力されます。
PooledInstanceCount.LowerBound
PooledInstanceCount.HighWaterMark
PooledInstanceCount.LowWaterMark
PooledInstanceCount.Current
プール内の使用中インスタンス数ActivePooledInstanceCount.UpperBoundStateless Session Beanのプール内インスタンスの最大数が無制限のとき,「0」が出力されます。
ActivePooledInstanceCount.LowerBound下限値を設定できないため,無効になり「-1」が出力されます。
ActivePooledInstanceCount.HighWaterMark
ActivePooledInstanceCount.LowWaterMark
ActivePooledInstanceCount.Current
実行待ちリクエスト数WaitingRequestCount.HighWaterMark
WaitingRequestCount.LowWaterMark
WaitingRequestCount.Current

(凡例) -:該当なし


(5) Message-driven Beanの稼働情報ファイルに出力される情報

Message-driven Beanの稼働情報ファイルに出力される情報について説明します。Message-driven Beanの稼働情報ファイルでは,Message-driven Beanの稼働情報を調査できます。

稼働情報ファイル名
HMessageDrivenBeanStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv
対応するヘッダファイル名
HMessageDrivenBeanStats.txt
出力される稼働情報
Message-driven Beanの稼働情報ファイルに出力される内容を次に示します。

表3-15 Message-driven Beanの稼働情報ファイルの出力内容

稼働情報の種類項目(ヘッダファイルに出力される文字列)備考
プールされたインスタンス数PooledInstanceCount.UpperBoundMessage-driven Beanのプール内インスタンスの最大数が無制限のとき,「0」が出力されます。
PooledInstanceCount.LowerBound
PooledInstanceCount.HighWaterMark
PooledInstanceCount.LowWaterMark
PooledInstanceCount.Current
プール内の使用中インスタンス数ActivePooledInstanceCount.UpperBoundMessage-driven Beanのプール内インスタンスの最大数が無制限のとき,「0」が出力されます。
ActivePooledInstanceCount.LowerBound下限値を設定できないため,無効になり「-1」が出力されます。
ActivePooledInstanceCount.HighWaterMark
ActivePooledInstanceCount.LowWaterMark
ActivePooledInstanceCount.Current
受け付けメッセージ数MessageCount.Count

(凡例) -:該当なし


(6) DB Connectorの稼働情報ファイルに出力される情報

DB Connectorの稼働情報ファイルに出力される情報について説明します。DB Connectorの稼働情報ファイルでは,DB Connectorの稼働情報を調査できます。

ただし,コネクションプーリング機能を使用していない場合,prepareStatementメソッドが呼び出された回数(InvokedPrepareStatementMethodCount.Count),およびPrepareCallメソッドが呼び出された回数(InvokedPrepareCallMethodCount.Count)以外の値は無効になり,「-1」が出力されます。

稼働情報ファイル名
HDBConnectorStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv
対応するヘッダファイル名
HDBConnectorStats.txt
出力される稼働情報
DB Connectorの稼働情報ファイルに出力される内容を次に示します。

表3-16 DB Connectorの稼働情報ファイルの出力内容

稼働情報の種類項目(ヘッダファイルに出力される文字列)備考
ステートメントプーリング機能によってキャッシュされたPreparedStatement数PooledPreparedStatementCount.UpperBound※1次の値が出力されます。
 
「出力値=DB Connectorに設定したコネクションごとのPreparedStatementサイズ×コネクションプールの上限値」
 
コネクションプールの上限値を無制限にしたときは,無効になり「-1」が出力されます。
PooledPreparedStatementCount.LowerBound下限値を設定できないため,無効になり「-1」が出力されます。
PooledPreparedStatementCount.HighWaterMark※1※2
PooledPreparedStatementCount.LowWaterMark※1※2
PooledPreparedStatementCount.Current※1※2
PooledPreparedStatementCount.Current※1※2※4
ステートメントプーリング機能によってキャッシュされたCallableStatement数PooledCallableStatementCount.UpperBound※3次の値が出力されます。
 
「出力値=DB Connectorに設定したコネクションごとのPooledCallableStatementサイズ×コネクションプールの上限値」
 
コネクションプールの上限値を無制限にしたときは,無効になり「-1」が出力されます。
PooledCallableStatementCount.LowerBound下限値を設定できないため,無効になり「-1」が出力されます。
PooledCallableStatementCount.HighWaterMark※2※3
PooledCallableStatementCount.LowWaterMark※2※3
PooledCallableStatementCount.Current※2※3
PooledCallableStatementCount.Current※2※3※4
PrepareStatementメソッドが呼び出された回数InvokedPrepareStatementMethodCount.Count※2
PrepareCallメソッドが呼び出された回数InvokedPrepareCallMethodCount.Count※2
ステートメントプーリング機能によってキャッシュされたPreparedStatementがヒットした回数PooledPreparedStatementHitCount.Count※1※2
ステートメントプーリング機能によってキャッシュされたCallableStatementがヒットした回数PooledCallableStatementHitCount.Count※2※3

(凡例) -:該当なし

注※1 DB Connectorの設定であるコネクションごとのPreparedStatementのプールサイズに「0」を設定した場合,PreparedStatementがプールされなくなるため,無効になり「-1」が出力されます。

注※2 接続先データベースにOracleを使用している場合,または接続先データベースにHiRDB以外を使用してコネクションの障害検知を行った場合,ステートメントオブジェクトを作成していなくても,1以上の値が出力されます。

注※3 DB Connectorの設定であるコネクションごとのCallableStatementのプールサイズに0を設定した場合,CallableStatementがプールされなくなるため,無効になり「-1」が出力されます。

注※4 コネクション数調整機能またはコネクション障害検知と併用した場合,コネクションプールから取り除かれた未使用コネクションはコネクションプール内のコネクション数としてカウントされないため,プールされているPreparedStatement数およびCallableStatement数は次の値を一時的に超える場合があります。

  • PreparedStatement数
    コネクションプールの最大値×PreparedStatementPoolSize
  • CallableStatement数
    コネクションプールの最大値×CallableStatementPoolSize

(7) JCAリソースの稼働情報ファイルに出力される情報

JCAリソースの稼働情報ファイルに出力される情報について説明します。JCAリソースの稼働情報ファイルでは,JCAリソースの稼働情報を調査できます。ただし,コネクションプールが無効の場合,またはルートリソースアダプタの場合,コネクション取得失敗数だけが出力されます。メンバリソースアダプタの場合,単体のリソースアダプタと同じ稼働情報が出力されます。DB Connector for Reliable Messagingを使用している場合,稼働情報はReliable Messaging側に出力されます。DB Connector for Reliable Messaging側には出力されません。

Connector 1.5仕様に準拠したリソースアダプタを使用した場合は,一つ目のコネクション定義(ra.xml内でいちばん先頭の定義)に対応する稼働情報が出力されます。Outboundのコネクション定義がない場合は,HJCAConnectionPoolStatsの稼働情報は出力されません。

稼働情報ファイル名
HJCAConnectionPoolStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv
対応するヘッダファイル名
HJCAConnectionPoolStats.txt
出力される稼働情報
JCAリソースの稼働情報ファイルに出力される内容を次に示します。

表3-17 JCAリソースの稼働情報ファイルの出力内容

稼働情報の種類項目(ヘッダファイルに出力される文字列)備考
プールされたコネクション数PoolSize.UpperBound
PoolSize.LowerBound
PoolSize.HighWaterMark
PoolSize.LowWaterMark
PoolSize.Current
プール内の使用中コネクション数ActivePoolSize.UpperBound
ActivePoolSize.LowerBound下限値を設定できないため,無効になり「-1」が出力されます。
ActivePoolSize.HighWaterMarkコマンドの実行やコネクション数自動調節機能によって,値が一時的に変動する場合があります。
ActivePoolSize.LowWaterMark
ActivePoolSize.Current
コネクション取得待ちスレッド数WaitingThreadCount.UpperBound上限値を設定できないため,無効になり「-1」が出力されます。
WaitingThreadCount.LowerBound下限値を設定できないため,無効になり「-1」が出力されます。
WaitingThreadCount.HighWaterMark
WaitingThreadCount.LowWaterMark
WaitingThreadCount.Current
コネクション取得失敗数FailedRequestCount.CountDB Connector for Reliable Messagingを使用している場合,Reliable Messaging側に出力されます。DB Connector for Reliable Messaging側には常に「0」が出力されます。

(凡例) -:該当なし


(8) トランザクションサービスの稼働情報ファイルに出力される情報

トランザクションサービスの稼働情報ファイルに出力される情報について説明します。トランザクションサービスの稼働情報ファイルでは,トランザクションサービスの稼働情報を調査できます。

稼働情報ファイル名
HJTAStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv
対応するヘッダファイル名
HJTAStats.txt
出力される稼働情報
トランザクションサービスの稼働情報ファイルに出力される内容を次に示します。

表3-18 トランザクションサービスの稼働情報ファイルの出力内容

稼働情報の種類項目(ヘッダファイルに出力される文字列)
決着したトランザクション数CompletionCount.Count
ロールバックしたトランザクション数RolledbackCount.Count

(9) Webアプリケーションの稼働情報ファイルに出力される情報

Webアプリケーションの稼働情報ファイルに出力される情報について説明します。Webアプリケーションの稼働情報ファイルでは,対象のWebアプリケーション全体の稼働情報を調査できます。

稼働情報ファイル名
HWebModuleStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv
対応するヘッダファイル名
HWebModuleStats.txt
出力される稼働情報
Webアプリケーションの稼働情報ファイルに出力される内容を次に示します。

表3-19 Webアプリケーションの稼働情報ファイルの出力内容

稼働情報の種類項目(ヘッダファイルに出力される文字列)備考
最大同時実行スレッド数ActiveThreadCount.UpperBound※1※2
ActiveThreadCount.LowerBound※3
ActiveThreadCount.HighWaterMark※1
ActiveThreadCount.LowWaterMark※1
ActiveThreadCount.Current※1
Webアプリケーション単位の実行待ちリクエスト数WaitingRequestCount.UpperBound※1※2※4
WaitingRequestCount.LowerBound※3※4
WaitingRequestCount.HighWaterMark※1※4
WaitingRequestCount.LowWaterMark※1※4
WaitingRequestCount.Current※1※4
Webアプリケーション単位の全体実行待ちリクエスト数WholeWaitingRequestCount.UpperBound※1※4
WholeWaitingRequestCount.LowerBound※1※4
WholeWaitingRequestCount.HighWaterMark※1※4
WholeWaitingRequestCount.LowWaterMark※1※4
WholeWaitingRequestCount.Current※1※4
Webアプリケーション単位の実行待ちリクエスト数の上限からあふれたリクエスト数OverflowRequestCount.Count※1
受け付けリクエスト数RequestCount.Count※4Webコンテナが受け付けたWebアプリケーション単位のリクエスト数が出力されます。Webアプリケーション単位の実行待ちリクエスト数もカウントされます。Webサーバでは受信されていても,Webコンテナに転送されていないリクエスト数はカウントされません。
応答済みリクエスト数ResponseCount.Count
セッション数SessionCount.UpperBoundセッション数の上限を設定していない場合,無効になり「-1」が出力されます。
SessionCount.LowerBound※3
SessionCount.HighWaterMark
SessionCount.LowWaterMark
SessionCount.Current

(凡例) -:該当なし

注※1 Webアプリケーション単位の同時実行数制御機能を使用していない場合,または対象となるWebアプリケーションに,同時実行数制御機能を使用していない場合,無効になり,「-1」が出力されます。

注※2 対象となるWebアプリケーションに最大同時実行スレッド数制御が設定されている場合,Webアプリケーション単位の最大同時実行スレッド数が出力されます。最大同時実行スレッド数を動的に変更した場合,変更後の値が出力されます。

注※3 無効になり「-1」が出力されます。

注※4 リロード機能による入れ替え処理中の場合,Webアプリケーションが受け付けた実行待ちリクエスト数はカウントされません。リロード処理の完了後にカウントされます。


(10) Webコンテナの稼働情報ファイルに出力される情報

Webコンテナの稼働情報ファイルに出力される情報について説明します。Webコンテナの稼働情報ファイルでは,開始しているWebアプリケーションの稼働情報を調査できます。

稼働情報ファイル名
HWebContainerStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv
対応するヘッダファイル名
HWebContainerStats.txt
出力される稼働情報
Webコンテナの稼働情報ファイルに出力される内容を次に示します。

表3-20 Webコンテナの稼働情報ファイルの出力内容

稼働情報の種類項目(ヘッダファイルに出力される文字列)
最大同時実行スレッド数ActiveThreadCount.UpperBound
ActiveThreadCount.LowerBound※1
ActiveThreadCount.HighWaterMark※2
ActiveThreadCount.LowWaterMark※2
ActiveThreadCount.Current※2
Webコンテナ単位またはデフォルトの実行待ちリクエスト数WaitingRequestCount.UpperBound※3
WaitingRequestCount.LowerBound※1※3
WaitingRequestCount.HighWaterMark※4
WaitingRequestCount.LowWaterMark※4
WaitingRequestCount.Current※4
Webコンテナ単位の全体実行待ちリクエスト数WholeWaitingRequestCount.UpperBound※5
WholeWaitingRequestCount.LowerBound※5
WholeWaitingRequestCount.HighWaterMark※5
WholeWaitingRequestCount.LowWaterMark※5
WholeWaitingRequestCount.Current※5
Webコンテナ単位の実行待ちリクエスト数の上限からあふれたリクエスト数OverflowRequestCount.Count※3

注※1 無効になり「-1」が出力されます。

注※2 Webアプリケーション単位の最大同時実行スレッド数制御を無効に設定している場合,J2EEアプリケーションのリロード中に実行待ちになった新しいリクエストは,稼働中のスレッドとしてカウントされます。

注※3 Webアプリケーション単位の最大同時実行スレッド数制御を設定していない場合,無効になり「-1」が出力されます。Webアプリケーション単位の最大同時実行スレッド数制御を設定している場合,デフォルトの実行待ちキューの情報が出力されます。

注※4 Webアプリケーション単位の最大同時実行スレッド数制御を設定していない場合,Webコンテナ単位の実行待ちキューの情報が出力されます。Webアプリケーション単位の最大同時実行スレッド数制御を設定している場合,デフォルトの実行待ちキューの情報が出力されます。

注※5 リロード機能による入れ替え処理中の場合,Webコンテナが受け付けた実行待ちリクエスト数はカウントされません。リロード処理の完了後にカウントされます。


(11) URLグループの稼働情報ファイルに出力される情報

URLグループの稼働情報ファイルに出力される情報について説明します。URLグループの稼働情報ファイルでは,URLグループの稼働情報を調査できます。

稼働情報ファイル名
HWebURLGroupStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv
対応するヘッダファイル名
HWebURLGroupStats.txt
出力される稼働情報
URLグループの稼働情報ファイルに出力される内容を次に示します。

表3-21 URLグループの稼働情報ファイルの出力内容

稼働情報の種類項目(ヘッダファイルに出力される文字列)
最大同時実行スレッド数ActiveThreadCount.UpperBound※1
ActiveThreadCount.LowerBound※2
ActiveThreadCount.HighWaterMark
ActiveThreadCount.LowWaterMark
ActiveThreadCount.Current
URLグループ単位の実行待ちリクエスト数WaitingRequestCount.UpperBound※3
WaitingRequestCount.LowerBound※2※3
WaitingRequestCount.HighWaterMark※3
WaitingRequestCount.LowWaterMark※3
WaitingRequestCount.Current※3
URLグループ単位の実行待ちリクエスト数の上限からあふれたリクエスト数OverflowRequestCount.Count
受け付けリクエスト数RequestCount.Count※4
応答済みリクエスト数ResponseCount.Count

注※1 Webアプリケーション単位の最大同時実行スレッド数を動的に変更した場合,設定値ではなく変更後の情報が出力されます。

注※2 無効になり「-1」が出力されます。

注※3 リロード機能による入れ替え処理中の場合,Webアプリケーションが受け付けたURLグループ単位の実行待ちリクエスト数はカウントされません。リロード処理の完了後にカウントされます。

注※4 Webコンテナが受け付けたURLグループ単位のリクエスト数が出力されます。URLグループ単位の実行待ちリクエスト数もカウントされます。Webサーバでは受信されていても,Webコンテナに転送されていないリクエスト数はカウントされません。