1.4 アプリケーションサーバ 09-70での主な機能変更

この節では,アプリケーションサーバ 09-70での主な機能の変更について,変更目的ごとに説明します。

説明内容は次のとおりです。

<この節の構成>
(1) 標準機能・既存機能への対応
(2) 運用性の維持・向上
(3) そのほかの目的

(1) 標準機能・既存機能への対応

標準機能・既存機能への対応を目的として変更した項目を次の表に示します。

表1-6 標準機能・既存機能への対応を目的とした変更

項目変更の概要参照先マニュアル参照個所
運用管理ポータルでのJSPコンパイルバージョンの追加J2EEサーバでのJSPから生成されたサーブレットのコンパイル方法に「JDK1.7の仕様に従ったコンパイル」と「JDK7の仕様に従ったコンパイル」を追加しました。運用管理ポータル操作ガイド10.9.4
リファレンス 定義編(サーバ定義)4.14.1
JDK8でのメタスペース対応JavaVMの起動で使用しているPermanent領域用のオプションをMetaspace領域用のオプションに変更しました。システム構築・運用ガイド付録A.2
運用管理ポータル操作ガイド10.8.3,10.9.8
リファレンス 定義編(サーバ定義)5.2,5.3,10.4
統合ユーザ管理でのユーザ認証のSHA-2対応統合ユーザ管理でのユーザ認証のハッシュアルゴリズムとしてSHA-224,SHA-256,SHA-384,SHA-512を追加しました。このマニュアル5.3.15.3.95.10.611.4.312.4.312.5.313.214.3

(2) 運用性の維持・向上

運用性の維持・向上を目的として変更した項目を次の表に示します。

表1-7 運用性の維持・向上を目的とした変更

項目変更の概要参照先マニュアル参照個所
V9.7へのバージョンアップ対応バージョンアップ時のJavaVMの起動で使用しているPermanent領域用のオプションをMetaspace領域用のオプションに変更する手順を追加しました。機能解説 保守/移行編10.4.2,10.4.3,10.4.4,10.4.5
WARによる運用WARファイルだけで構成されたWARアプリケーションをJ2EEサーバにデプロイできるようになりました。機能解説 基本・開発編(Webコンテナ)2.2.1
機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)13.9
リファレンス コマンド編cjimportwar(WARアプリケーションのインポート)
運用管理機能の同期実行による起動と停止運用管理機能(Management Serverおよび運用管理エージェント)の起動および停止を,同期実行するオプションを追加しました。機能解説 運用/監視/連携編2.6.1,2.6.2,2.6.3,2.6.4
リファレンス コマンド編adminagentctl(運用管理エージェントの起動と停止),mngautorun(自動起動および自動再起動の設定/設定解除),mngsvrctl(Management Serverの起動/停止/セットアップ)
明示管理ヒープ機能でのExplicitメモリブロックの強制解放javagcコマンドで,Explicitメモリブロックの解放処理を任意のタイミングで実行できるようになりました。機能解説 拡張編8.6.1,8.9
リファレンス コマンド編javagc(GCの強制発生)

(3) そのほかの目的

そのほかの目的で変更した項目を次の表に示します。

表1-8 そのほかの目的による変更

項目変更の概要参照先マニュアル参照個所
snapshotログの収集対象snapshotログの収集対象としてJavaVMイベントログとManagement Serverのスレッドダンプを追加しました。機能解説 保守/移行編付録A.2
cjenvsetupコマンドのログ出力Component Container管理者のセットアップ(cjenvsetupコマンド)の実行情報がメッセージログに出力されるようになりました。システム構築・運用ガイド4.1.4
機能解説 保守/移行編4.20
リファレンス コマンド編cjenvsetup(Component Container管理者のセットアップ)
BIG-IP v11のサポート使用できる負荷分散機の種類にBIG-IP v11が追加になりました。システム構築・運用ガイド4.7.2
仮想化システム構築・運用ガイド2.1
明示管理ヒープ機能のイベントログへのCPU時間の出力Explicitメモリブロック解放処理に掛かったCPU時間が,明示管理ヒープ機能のイベントログに出力されるようになりました。機能解説 保守/移行編5.11.3
ユーザ拡張性能解析トレースの機能拡張ユーザ拡張性能解析トレースで,次の機能を追加しました。
  • トレース対象の指定方法を通常のメソッド単位の指定方法に加えて,パッケージ単位またはクラス単位で指定できるようになりました。
  • 使用できるイベントIDの範囲を拡張しました。
  • ユーザ拡張性能解析トレース設定ファイルに指定できる行数の制限を緩和しました。
  • ユーザ拡張性能解析トレース設定ファイルでトレース取得レベルを指定できるようになりました。
機能解説 保守/移行編7.5.2,7.5.3,8.28.1
Session Beanの非同期呼び出し使用時の情報解析向上PRFトレースのルートアプリケーション情報を使用して,呼び出し元と呼び出し先のリクエストを突き合わせることができるようになりました。機能解説 基本・開発編(EJBコンテナ)2.17.3