付録A.6 08-50での主な機能変更

<この項の構成>
(1) 導入・構築の容易性強化
(2) 標準機能・既存機能への対応
(3) 信頼性の維持・向上
(4) 運用性の維持・向上
(5) そのほかの目的

(1) 導入・構築の容易性強化

導入・構築の容易性強化を目的として変更した項目を次の表に示します。

表A-25 導入・構築の容易性強化を目的とした変更

項目変更の概要参照先マニュアル参照個所
Webサービスプロバイダ側でのweb.xmlの指定必須タグの変更Webサービスプロバイダ側でのweb.xmlで,listenerタグ,servletタグおよびservlet-mappingタグの指定を必須から任意に変更しました。リファレンス 定義編(サーバ定義)2.4
論理サーバのネットワークリソース使用J2EEアプリケーションからほかのホスト上にあるネットワークリソースやネットワークドライブにアクセスするための機能を追加しました。機能解説 運用/監視/連携編1.2.3,5.2,5.7
サンプルプログラムの実行手順の簡略化一部のサンプルプログラムをEAR形式で提供することによって,サンプルプログラムの実行手順を簡略化しました。ファーストステップガイド3.5
システム構築・運用ガイド付録M
運用管理ポータルの画面の動作の改善画面の更新間隔のデフォルトを「更新しない」から「3秒」に変更しました。運用管理ポータル操作ガイド7.4.1
セットアップウィザードの完了画面の改善セットアップウィザード完了時の画面に,セットアップで使用した簡易構築定義ファイルおよびConnector属性ファイルが表示されるようになりました。システム構築・運用ガイド2.2.6
仮想化環境の構築ハイパーバイザを使用して実現する仮想サーバ上に,アプリケーションサーバを構築する手順を追加しました。仮想化システム構築・運用ガイド3章,5章
注※
08-50モードで構築する場合は,マニュアル「アプリケーションサーバ 仮想化システム構築・運用ガイド」の「付録D 08-50モードの仮想サーバマネージャを利用する場合の設定」を参照してください。

(2) 標準機能・既存機能への対応

標準機能・既存機能への対応を目的として変更した項目を次の表に示します。

表A-26 標準機能・既存機能への対応を目的とした変更

項目変更の概要参照先マニュアル参照個所
OpenTP1からの呼び出しへの対応OpenTP1からアプリケーションサーバ上で動作するMessage-driven Beanを呼び出せるようになりました。機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)4章
JMSへの対応JMS 1.1仕様に対応したCJMSプロバイダ機能を使用できるようになりました。機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)7章
Java SE 6への対応Java SE 6の機能が使用できるようになりました。機能解説 保守/移行編5.5,5.8.1
ジェネリクスの使用への対応EJBでジェネリクスを使用できるようになりました。機能解説 基本・開発編(EJBコンテナ)4.2.19

(3) 信頼性の維持・向上

信頼性の維持・向上を目的として変更した項目を次の表に示します。

表A-27 信頼性の維持・向上を目的とした変更

項目変更の概要参照先マニュアル参照個所
明示管理ヒープ機能の使用性向上自動配置設定ファイルを使用して,明示管理ヒープ機能を容易に使用できるようになりました。システム設計ガイド7.2,7.7.3,7.11.5,7.12.1
機能解説 拡張編8章
データベースセッションフェイルオーバ機能のURI単位での抑止データベースセッションフェイルオーバ機能を使用する場合に,機能の対象外にするリクエストをURI単位で指定できるようになりました。機能解説 拡張編5.6.1
仮想化環境での障害監視仮想化システムで,仮想サーバを監視し,障害の発生を検知できるようになりました。仮想化システム構築・運用ガイド付録D

(4) 運用性の維持・向上

運用性の維持・向上を目的として変更した項目を次の表に示します。

表A-28 運用性の維持・向上を目的とした変更

項目変更の概要参照先マニュアル参照個所
管理ユーザアカウントの省略運用管理ポータル,Management Serverのコマンド,またはSmart Composer機能のコマンドで,ユーザのログインIDおよびパスワードの入力を省略できるようになりました。システム構築・運用ガイド4.1.15
運用管理ポータル操作ガイド2.2,7.1.1,7.1.2,7.1.3,8.1,8.2.1,付録F.2
リファレンス コマンド編1.4,mngsvrctl(Management Serverの起動/停止/セットアップ),mngsvrutil(Management Serverの運用管理コマンド),8.3,cmx_admin_passwd(Management Serverの管理ユーザアカウントの設定)
仮想化環境の運用仮想化システムで,複数の仮想サーバを対象にした一括起動・一括停止,スケールイン・スケールアウトなどを実行する手順を追加しました。仮想化システム構築・運用ガイド4章,6章

(5) そのほかの目的

そのほかの目的で変更した項目を次の表に示します。

表A-29 そのほかの目的による変更

項目変更の概要参照先マニュアル参照個所
Tenured領域内不要オブジェクト統計機能Tenured領域内で不要となったオブジェクトだけを特定できるようになりました。機能解説 保守/移行編9.8
Tenured増加要因の基点オブジェクトリスト出力機能Tenured領域内不要オブジェクト統計機能を使って特定した,不要オブジェクトの基点となるオブジェクトの情報を出力できるようになりました。9.9
クラス別統計情報解析機能クラス別統計情報をCSV形式で出力できるようになりました。9.10
論理サーバの自動再起動回数オーバー検知によるクラスタ系切り替えManagement Serverを系切り替えの監視対象としているクラスタ構成の場合,論理サーバが異常停止状態(自動再起動回数をオーバーした状態,または自動再起動回数の設定が0のときに障害を検知した状態)になったタイミングでの系切り替えができるようになりました。機能解説 運用/監視/連携編18.4.3,18.5.3,20.2.2,20.3.3,20.3.4
ホスト単位管理モデルを対象とした系切り替えシステムクラスタソフトウェアと連携したシステム運用で,ホスト単位管理モデルを対象にした系切り替えができるようになりました。20章
ACOS(AX2000,BS320)のサポート使用できる負荷分散機の種類にACOS(AX2000,BS320)が追加になりました。システム構築・運用ガイド4.7.2,4.7.3,4.7.5,4.7.6,付録K,付録K.2
リファレンス 定義編(サーバ定義)4.5,4.6.2,4.6.4,4.6.5,4.6.6,4.10.1
CMTでトランザクション管理をする場合にStateful Session Bean(SessionSynchronization)に指定できるトランザクション属性の追加CMTでトランザクション管理をする場合に,Stateful Session Bean(SessionSynchronization)にトランザクション属性としてSupports,NotSupportedおよびNeverを指定できるようになりました。機能解説 基本・開発編(EJBコンテナ)2.7.3
OutOfMemoryError発生時の運用管理エージェントの強制終了JavaVMでOutOfMemoryErrorが発生したときに,運用管理エージェントが強制終了するようになりました。機能解説 保守/移行編2.5.8
スレッドの非同期並行処理TimerManagerおよびWorkManagerを使用して,非同期タイマ処理および非同期スレッド処理を実現できるようになりました。機能解説 拡張編10章